たまりば

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2018年01月08日

三角比と平方根の計算の工夫。



今回も、三角形の面積の求め方から。

問題 3辺の長さがそれぞれ、10、17、21である三角形の面積を求めよ。

S=1/2absinCの公式を利用する場合。
sinCの値が必要ですが、すぐには求められません。
だから、まず、cosCの値を求めて、そこからsinCの値を求めます。
cosCは、余弦定理を利用すれば、3辺の長さから求めることができます。
cosCの値が出たら、sin2θ+cos2θ=1(2は指数) を利用して、sinCの値を求めます。
そして、上記のS=1/2absinCの公式に代入します。

やってみましょう。
cosC=(102+172-212)/2・10・17
    =(100+289-441)/2・10・17
    =-52/2・10・17
    =-13/85
これをsin2C+cos2C=1 に代入して、
sin2C+(-13/85)2=1
sin2C=1-169/7225
    =7056/7225
sinC=84/85
よって、
S=1/2・10・17・84/85
 =84

答えは出ますが、計算が面倒くさいっ。
( ;∀;)

この問題、他にも求め方があります。
ヘロンの公式と呼ばれるものです。
S=√s(s-a)(s-b)(s-c)
ただし、s=1/2(a+b+c)
これに代入すれば、一気に求めることができます。

上の問題を解いてみましょう。
s=1/2(10+17+21)
 =24
よって、
S=√24(24-10)(24-17)(24-21)
 =√24・14・7・3
 =84
ああ、このほうがやっぱり楽です。
(*^^*)

ところが、ヘロンの公式を使っても、計算に手間取ってしまう高校生がいます。
そういう子のノートを覗き込むと、
24×14×7×3
のかけ算を全部計算して、その後、それを素因数分解して√ の整理をしようとしています。
そういうときは、かけるよりもさらに分解して、2乗のセットになるものを見つけてすぐに整数にしていくほうが楽に計算できます。

√24・14・7・3
√3・8・2・7・7・3
=7・3・2・2
=84

不要なかけ算や割り算をしなくて済むので、計算ミスを減らし、速く正確に計算できます。

しかし、この工夫が出来ない子は案外多いです。
ときには、
「私のやり方でも解けるんですよね?間違ってませんよね?」
と言われることもあります。

あれ?
何か不満を持たれている?
と感じてしまうのですが、それほど不満があって言っているのではなく、確認したいだけなのでしょう。
式が間違っているのか、計算の工夫だけの問題なのか。
式が間違っていないなら、計算は私のやり方でやりたい、という気持ちが働くのでしょうか?

短時間で済むことをわざわざ遠回りしてしまうのは、時間の限られたペーパーテストを受ける場合に不利です。
遠回りな計算は、その過程での計算ミスを招きやすく、精度が下がる原因にもなります。
だから改善してほしいのです。
しかし、それだけではありません。

平方根の定義の理解が表面的なものに終わっていて、頭の奥に沁みていないから、そういう計算のやり方になるのではないかという心配もあるのです。
そういう場合、「平方根の利用」に関する問題で、例えば、

√180n が自然数となるような自然数nの値を小さいものから3つ求めよ。

といった問題はハードルが高いようなのです。
この問題の類題である「もっとも小さい自然数nの値を求めよ」ならば、正解するのですが、nが可能性としては無数にあることが理解しづらい様子です。
「小さいものから3つ」と言われると、途端にわからなくなります。

180を因数分解しますと、22・32・5です。(半角数字は指数)
つまり、√180=6√5
だから、n=5なら、√180nは自然数になる。
ここまではほとんどの子が理解できます。
しかし、他にもnがあることが理解できないようなのです。
nは、5だけが因数である必要はありません。
他にも2乗の因数を持っていて構わないのです。
n=5・22=20 でも、√180nは自然数となります。
n=5・32=45 でも、√180nは自然数となります。

これがすんなり理解できる子と、なかなか理解できない子がいます。
説明をいろいろ工夫していますが、わかる子もいれば、わかったふりをするだけの子もいます。

不思議なもので、この子はちょっと無理かなあと内心思っていた子が、するっと理解することがあります。
そんなとき、嬉しくて、思わず、
「・・・・おまえ、おらが見えるのか?」
と、私がふざけると、
「センセイは、何かの妖怪なんですか?」
と、見事に受けてくれたりします。

理解力とは案外こんなことかもしれません。
言葉の通じる相手ならば、説明は届くのです。
講師との相性というのも、そういうことなのかもしれません。




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