たまりば

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2017年11月15日

11月25日(土)、大人のための数学教室を開きます。


11月11日(土)、大人のための数学教室を開きました。
「複素数」の学習、今回は2回目です。
今回は、いよいよ2次方程式の解に関する問題から。

問題 次の2次方程式を解け。
6x2-2x+1=0

因数分解できないので、解の公式を使って解きます。
xの係数が偶数なので、2本目の解の公式が有効ですね。
x=1±√1-6
 =1±√-5
 =1±√5 i

虚数単位を使うと、このように、全ての2次方程式に解が存在します。

問題 次の方程式の実数解を求めよ。
(2+i)x2+(3+i)x-2(1+i)=0

これは、係数が虚数ですね。
このまま強引に解の公式を利用する方法もあるのですが、まだ学習していない内容なので、ここはシンプルに、実部と虚部に分けて考えると楽に解けます。

(2+i)x2+(3+i)x-2(1+i)=0
2x2+ix2+3x+ix-2-2i=0
(2x2+3x-2)+(x2+x-2)i=0
ここで、xは実数なので、2x2+3x-2、x2+x-2は、それぞれ実数です。
虚数a+bi=0 のとき、a=0、かつb=0 ですから、
2x2+3x-2=0 かつ x2+x-2=0 
となります。
ですから、これを連立方程式としてその解を求めれば良いですね。
2x2+3x-2=0
(x+2)(2x-1)=0
x=-2、1/2・・・①
x2+x-2=0
(x+2)(x-1)=0
x=-2、1・・・②
①かつ②が解となるので、
x=-2


xを基準にまとめるのか、iを基準にまとめるのか、途中でよくわからなくなることもあるようですが、今は実部と虚部に分けて整理しようしているので、iの有無で分けていくだけです。

ここらへんになると、やっていること自体は特に難しくない計算問題なのですが、気持ちで負けてしまう高校生が多く、精神的に支えていくことが私の仕事のかなりの部分を占めるようになります。
数学が嫌いな子の多くは、中学の数学もそんなに身についているわけではありません。
「中学の数学くらいわかりますよっ」
と主張するのですが、2次方程式の解の公式をスラスラ活用できるかというと、それはかなり怪しかったりします。
「公式くらい、わかってますよっ。でも、僕は、引き算が苦手なんですよっ」
と言われて、言葉を失ったこともあります。
・・・・そうか。
じゃあ、ゆっくりやろう。
そう声をかけても良いのですが、そんな優しさはむしろ相手を傷つけてしまいそうでした。
何より本人が、自分の言った言葉に自分で傷ついて、涙目になっていたのです。

問題 次の2次方程式の解を判別せよ。
1/3x2-1/2x+1/5=0

解の判別に関する問題は、数Ⅰ「2次関数」の章で学習済みです。
ただし、その頃は虚数解というものはなく、「実数解なし」という判別をしていました。
そこを改めていくだけですね。

解を判別するには、判別式を用いるのでした。
2次方程式 ax2+bx+c=0 のとき、
解の公式は、x=(-b±√b2-4ac)/2a です。
この√ の部分がもし0ならば、解は x=-b/2a の1つだけとなります。
これがすなわち重解です。
√ の中身が正の数ならば、異なる2つ実数解が求められますね。
このように、√ の中身で解の個数を判別できるので、√ の中身の部分を「判別式」と言うのでした。
すなわち、判別式D=b2-4ac
また、xの係数が偶数のときの解の公式の√ の中身を用いることも可能です。
判別式D/4=-b'2-ac
となります。

まとめますと、
D>0 のとき、異なる2つの実数解
D=0 のとき、重解
D<0 のとき、異なる2つの虚数解
今後は、このように判別していくことになります。

さて、上の問題は、
1/3x2-1/2x+1/5=0
という見た目では計算しにくいので、係数が整数になるように整理しましょう。
方程式ですから、両辺を何倍かしても、関係は変わらないのでした。
3と2と5の最小公倍数は30ですから、両辺を30倍すると、分母を払うことができます。
10x2-15x+6=0
よって、
判別式D=152-4・10・6=225-240=-15<0
よって、解は 異なる2つの虚数解です。

しかし、単純に解を判別するだけでは、退屈ですね。
そろそろ少し応用的なものを解きたくなります。
例えば、こんな問題です。

問題 2次方程式 x2+(k+1)x+k+2=0 が異なる2つの虚数解をもつようなkの値の範囲を定めよ。

判別式を使うんだなあということはピンとくると思います。
使ってみましょう。
D=(k+1)2-4・1(k+2)
 =k2+2k+1-4k-8
 =k2-2k-7
異なる2つの虚数解をもつのですから、D<0 です。
よって、
k2-2k-7<0
これは2次不等式です。
まず2次方程式に直して計算します。
k2-2k-7=0
解の公式を用いて、
=1±√1+7
 =1±2√2
よって、上の2次不等式の解は、
1-2√2<k<1+2√2
これが最終解答です。

途中まではわかっても、「2次不等式」のところで詰まってしまう高校生は多いです。
数Ⅰの内容があまり身についていない高校生は、この2次不等式の解き方をもう忘れてしまっているのです。
そもそも、その前の段階の「判別式」を数Ⅰで学習したことすら曖昧になっている子もいます。
学校では、数Ⅰでやった内容はざっと復習するだけです。
それだって随分親切な授業でしょう。
進学校なら「これは数Ⅰでやったな?」と確認をとるだけで終わる可能性もあります。
しかし、完全に忘れてしまっている子にとっては、せっかくやってくれる「ざっと復習」も、その授業スピードでは、速すぎて理解できないようです。
数Ⅱで大きく崩れ、数学の授業についていけなくなる子が多い原因の1つは、このように、数Ⅰの内容が身についていないことにあると思います。

もっとも、高校2年の秋ともなりますと、数学が苦手な生徒の限界への配慮もあります。
授業スピードはゆるめないものの、定期テストは易しくなる高校が多いです。
数学の単位が取れないと、卒業できないですから。
進学校なのに計算ドリルみたいなテストだったりします。
そうしたテストをつくづくと眺め、結局数学の最終学年でこんなテストになるのなら、中等部のときにあんなに異様な分量と難度のテストで生徒を苦しめて数学嫌いにさせなければよいのに、と嘆息することもあります。
公立中学から普通の都立高校に進学していたら、この子も、センター試験くらいは対応できる数学力がついたのではないかと、つい思ってしまうのです。
どの進路が子どもを伸ばすかは、1人1人違うので、難しいです。

おっと、話が随分それました。
次不等式の話でした。
詳しくは、このブログの前のページに戻ってください。
2次不等式の基本を説明してあるページがあります。

さて、次回の大人のための数学教室のお知らせです。
◎日時  11月25日(土)10:00~11:30
◎内容  数Ⅱ「複素数」を続けます。p.25の問題16までが宿題です。
◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。







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