たまりば

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2017年10月03日

10月14日(土)、大人のための数学教室を開きます。


9月30日(土)、大人のための数学教室を開きました。
今回は、「絶対値を含む不等式の証明」を学習しました。
「絶対値」という言葉は、中学1年生の「正負の数」の最初のほうで学びます。
数直線上での原点からの距離をその数の絶対値と呼びます。
だから、+3も-3も絶対値は3です。
したがって、絶対値とはその数の符号を外した数、すなわち正の数ととらえることができます。

ここまでならシンプルな話なのですが、絶対値に文字がからむと途端にわかりにくくなるようです。
例えば、高校数Ⅰで学習する以下の内容。

|a|≧a
|a|≧-a
|a||b|=|ab|
|a+b|2=a2+2ab+b2

パッと見て、「そりゃそうだ。当たり前だ」と感じる子と、「え?え?何?」と焦る子とがいます。
1つには、文字が正負の記号を含みこんでいることが理解しきれていないせいかもしれません。
aという文字は、a≧0の可能性とa<0の可能性とがあります。
そう説明されれば、「それは知っている。わかっている」と言うのですが、実際に問題を解くときには、わかっていないことが露呈してしまいます。
aは正の数。
-aが負の数。
そういう感覚で解いてしまう子がいるのです。

「aという文字が何なのか決まっていないのに、何で大小が言えるんですか?」
そう質問されて、その質問がどういう意図のものかわからず、困惑したこともあります。
「不等式の証明」の学習の始まりには、そういう疑問はもたない様子で、それなりに解いていたのです。
しかし、絶対値を含む不等式になると、その質問が口をついて出てしまう。
絶対値がわからないのか?
最初から不等式がわからなかったのか?

不等式の学習の最初に、全ての不等式が証明できるわけではなく、証明できる不等式だけを扱っているのですよと説明してあります。
aという文字が何なのか決まっていなくても、大小が言える不等式だけを証明しているのです。
でも、その説明をしても、その子の顔がパッと晴れることはないのです。

おそらく、その質問は今どきの言葉で言えば「芯を食っていない」のでしょう。
だから、私の説明も相手を納得させることがない。
本人が質問したいことは、そのことではないのだと思います。
では、何を問いたいのでしょう?
わからないことの核心は、何なのでしょう?
おそらく、わからないことの核心は、高校数学ではなく、中学の数学、あるいは小学校の算数の時代にあるのではないかと思うのですが、深すぎてなかなか届かないのが悩みです。


ともかく、数Ⅱの実際の問題にあたってみましょう。

問題 |a-b|≧|a|-|b| を証明せよ。

この問題は、テキストでは、その上に例題が載っていて、それが、
|a|+|b|≧|a+b|
なのです。
その解説を聞いた上で、実際に解くのがこの問題なのは、テキストの構成に若干悪意があるかもしれません。
単純に例題の解法をなぞって解いてもダメですよ、という警告なのでしょうか。
見た目が似ているので、同じように解いてしまう高校生は多いのですが。

上の問題と例題とは、違うのです。
では、何が違うのか?
|a|+|b|≧|a+b|
は、左辺も右辺も、正の数です。
正の数での大小の比較ですから、それぞれ2乗して大小を比較することで単純に判断できます。
しかし、
|a-b|≧|a|-|b|
は、左辺は正の数ですが、右辺は、負の数かもしれません。
単純に2乗して大小を比較することはできません。
ここは、場合分けして判断していかなければなりません。

1) |a|-|b|<0 すなわち |a|<|b| のとき
|a-b|>0、|a|-|b|<0だから、
|a+b|>|a|-|b|

2) |a|-|b|≧0 すなわち |a|≧|b| のとき
(左辺)2-(右辺)2
=|a-b|2-(|a|-|b|)2
=a2-2ab+b2-(|a|2-2|a||b|+|b|2)
=a2-2ab+b2-a2+2|ab|-b2
=-2ab+2|ab|
=2|ab|-2ab
=2(|ab|-ab)
ここで、|ab|-ab の正負について考えてみましょう。
aとbが同符号あるいは0のとき、すなわち ab≧0 のとき、
|ab|=ab となり、|ab|-ab=0 です。
aとbが異符号のとき、すなわちab<0 のとき
 -ab>0 となり、|ab|-ab>0 です。
よって、
2(|ab|-ab)≧0
ゆえに、
|a-b|2≧(|a|-|b|)2
したがって、
|a-b|≧|a|-|b|
1)、2)より、
|a-b|≧|a|-|b|
等号は|ab|=ab すなわち ab≧0 かつ|a|≧|b|のときに成り立つ。

いかがでしょうか?

さて、今回ご出席の方は、次回は欠席のご連絡を受けました。
次回の授業は、まずは今回の内容に関して質問を受けます。


◎日時  10月14日(土)10:00~11:30
◎内容  数Ⅱ「等式・不等式の証明」を続けます。p.19の問題17までが宿題です。

◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  私の携帯メールかラインに、ご予約をお願いいたします。







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