たまりば

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2017年09月22日

2次方程式の解と係数。


2次方程式 ax2+bx+c=0 の2つの解をα、βとすると、
α+β=-b/a , αβ=c/a

これが「2次方程式の解と係数の関係」と呼ばれるものです。
非常に単純なことであるにも関わらず、全く理解できない子や、そのときは理解してもすぐ忘れてしまい活用できない子の多いところです。
何がいけないのだろうと考えるに、まず「α」「β」という文字遣いがいけないのでしょうか。
もっと親しみやすい文字だったら、もう少しとっつきやすいのかもしれません。

α(アルファ)やβ(ベータ)はギリシャ文字です。
数学では他にギリシャ文字のɤ(ガンマ)、ω(オメガ)、θ(シータ)、Σ(シグマ)などを良く使います。
「何でそんなの使うの!余計にわからなくなる」
と頭の硬いタイプの子は不平を言いいます。
でも、種類の異なる事柄を語る際には、アルファベットとは種類の異なる文字を使ったほうが、むしろわかりやすいと思います。

ギリシャ文字を使うのは、これが初めてのわけでもありません。
中学1年生から馴染んでいる円周率π(パイ)。
あれも、ギリシャ文字です。
なぜπにはあまり抵抗感を抱かないのでしょう。
こんな文字は使いたくないと怒りだす中学生は見たことがありません。
それは、πがあまりにも便利だから、その喜びに、他のことはどうでもよくなるからでしょうか。
×3.14の計算からこれで解法されるという喜びが、「πって見たことないけど何なの?」という違和感を凌駕するのでしょう。
結局、違和感や抵抗感は、本人の気持ちの問題なのでしょう。
それを数学嫌いの口実に使うのは、自分の将来を狭めるだけで、勿体ないです。

とは言え、テキストに突然ギリシャ文字が表れて、何の説明もなされないとなると、違和感があるのも事実。
仲間内の集まりと聞いていたのに突然知らない人が参加していて、誰も何にも説明してくれないような感じはするでしょうか。
だから、最初に出てきたときに、紹介してあげれば良いのでしょう。

ギリシャ文字のアルファとベータが今後は登場します
aやbなどの英文字を使っているところに、それとは種類の違う数量を表したいときに使います。
アルファは、上からひと続きで書きます。
ベータの書き順は、下からひと続きです。
お見知りおきを。

これくらいの紹介をするだけで、案外すんなり受け入れてもらえるものなのかもしれません。

さて、本題に戻って。
解と係数の関係に関する問題を少し解いてみましょう。

問題 2x2+bx+c=0の2つの解が1と3であるとき、b、cの値を求めなさい。

これの地道な解き方としては、x=1、x=3をそれぞれ代入して、2本の式を作り、連立方程式として解く方法があります。
x=1を代入すると、
2+b+c=0 ・・・・①
x=3を代入すると、
18+3b+c=0 ・・・②

②-①をすると
16+2b=0
   2b=-16
    b=-8 ・・・③
③を①に代入して
2-8+c=0 
     c=6
よって、b=-8、c=6

しかし、以下のように解くこともできます。
x=1,3 である2次方程式の1つは、
(x-1)(x-3)=0 である。
これを展開して、
x2-4x+3=0
全体を2倍して、
2x2-8x+6=0
これは 2x2+bx+c=0 と同じものだから、係数を比較して、
b=-8、c=6

はるかに簡単に同じ答えが出てきました。
x=1,3 が、なんで (x-1)(x-3)=0 になるのかわからないという質問をときどき受けるのですが、これは、2次方程式を解く作業を逆転させていると考えてください。
(x-1)(x-3)=0
と因数分解された2次方程式の解は、x=1,3 ですね。
その逆を行っています。

ここまでくると、一番上で説明した解と係数の関係もわかってきたかと思います。

証明してみましょう。
2次方程式 ax2+bx+c=0 の2つの解をα、βとすると、
(x-α)(x-β)=0 が成り立つ。
これを展開して、
x2-αx-βx+αβ=0
x2-(α+β)x+αβ=0 ・・・・①
ここで、ax2+bx+c=0 の全体を1/a倍すると、
x2+b/ax+c/a=0 ・・・②
①と②は同じものであるから、係数を比較して、
α+β=-b/a 、αβ=c/a
これが、解と係数の関係です。

こんなの何に使うのかというと。
忘れた頃に応用問題でガンガン使うことになります。
どうぞ、お見知りおきを。



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