たまりば

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2016年12月08日

線分の比と面積の比と関数の融合問題。


さて、「線分の比と面積の比」の話の続きです。
底辺の比も高さの比も把握できる2つの三角形は、(底辺の比)×(高さの比)で面積の比を求めることができます。
底辺の比は、見た目そのままなので理解しやすい人が多いようです。
一方、高さの比のほうは、何でそこを高さの比と見ることができるのかなあ、と感じる子が多いように思います。
この考えを座標平面上に応用した問題が、都立入試の関数の問題の問3で度々出題されますので、理解できると良いのですが。

「今、この2つの三角形の共通な底辺は、y軸上にあるでしょう?だから、高さの比は、x軸上で見ることができるんだよ」
個別指導をする場合、まず、こんな雑な説明をして、様子を見ます。
図形センスがあり、この種の問題を解いた経験もある子なら、この説明で理解できます。
手が動き始めたら、まず大丈夫。

理解できない場合。
どこでつまずいているか、少しずつ説明を易しくして、様子を見ます。
下手をすると小学校の「三角形の面積」の学習でつまずいている場合もあります。

三角形の面積。
どんなに算数が苦手な子でも、三角形の内側に高さが示されている場合は、公式通りに面積を求めることができます。
けれど、鈍角三角形がエビぞりしているみたいな向きに図が描かれている場合(わかりますか、この表現?)、高さは三角形の外に示されます。
その場合、それがその三角形の高さであることを理解できない子がいます。
なぜ三角形の外側に示されたものがその三角形の高さになるのか理解できないようです。
高さというのは、その図形の内側にあるものだという固定観念があるのでしょうか。
どうしても高さを求めるのなら、三角形を立ち上げて本当の高さを測るべきだと思うのかもしれません。
花の重さで垂れ下がったヒマワリの高さを測るのに、どっこいしょと花を持ち上げて測るような感覚でしょうか。

そういう子は、三角形の高さの正確な定義を把握できていないのです。
正確な定義は言葉にすると難しい言い回しになってしまうので、そういう厳密なことは中学生から行うのが普通です。
小学生には厳密な定義は教えません。
小学生には複雑な概念を複雑な概念のまま直観的に把握する能力があります。
それは子どもだけにある特別な学習能力です。
その能力に期待して学習は進むのですが、把握できない子はやはり把握できません。


高さが三角形の外側に示されている問題が解けないときに、
「これが高さだよ」
と大人に教えられれば、へえ、そんなもんなのかと思って、その問題は解きます。
しかし、時間をおいて復習すると、やっぱりそのタイプの問題は解けない。
本当に理解したわけではないから、そうなります。
そういう問題を理解できないまま三角形の面積の勉強は終わり、小学校を卒業し、中学生になっている子がいます。
そういう子の場合、三角形から遠く離れたx軸上でその三角形の高さの比を読み取ることは、到底理解できません。

三角形は、どの辺も底辺と見ることができ、そのそれぞれに高さがある、ということを理解できない子もいます。
底辺とは、いかにも底辺な向きを向いているものだけが底辺で、そんなに自由自在に動くものではないと思うのでしょうか。 
簡単に言ってしまえば、そういう子は頭が固いんですが、そういう頭の固さはどうすれば治るのかは難しい問題です。

しかし、勉強しなければそのままです。
繰り返し説明しながら、その子の頭の中で閃光の走る瞬間が来るのを待つことが、遠回りのようで唯一の手段であるように感じています。




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