たまりば

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2016年11月08日

放物線と直線に関する問題。



画像は、センブリの花。ヽ(^。^)ノ

今回は中3の数学「2乗に比例する関数」または中2「1次関数」についてのお話です。

放物線と直線の交点からその直線の式を求めたり、座標平面上の三角形の面積を求めたり、その三角形の面積を2等分する直線の式を求めたりするのが、座標平面に関する典型題です。
しかし、教科書は、こうした応用問題にはあまりスペースを割いていませんし、学校の授業もそればかりやるわけにいきません。
学校のワークも難しいほうのページに少し載っているだけです。
そのため、テストに出ないと誤解している生徒もいます。
関数の問題としてはこちらのほうがむしろメインで、こういう問題を解くために基本作業をまずは学習しているのですが。
入試は、こういう問題しか出ないのです。
そのことを自覚し、応用問題をたくさん解いておきたいものです。

座標平面に関する応用問題は作業過程が長いので、常に意識していないと自分が何のために何を求めているのかふっとわからなくなってしまう子が多いです。
「2点の座標から直線の式を求めなさい」
という基本問題なら解けますし、
「放物線と直線の交点の座標を求めなさい」
と言われたら、それも求められる子が、座標平面が与えられ、小問が3つくらいある応用問題になると、何をどうしていいか全くわからなくなり、手も足も出なくなります。
結局、基本問題と同じ作業を組み合わせて解くだけなのですが、自力では発想できない様子です。

そうした子に、
「基本作業の組み合わせだよ」
と説明しても、
「何をどう組み合わせるのかわからない」
と言います。
基本を学習していたときに、その意味が理解できないまま作業手順だけなぞっていた子は、応用問題に対応できなくなります。
しかし、基本作業の意味はどうにか理解していた子なら、作業の意味をもう一度確認しながら、スムーズに解けるようになるまで補助して、何題でも経験を積んでもらうと、少しずつ頭の中で何かがつながっていく様子が見られます。
何か回路が作られていく。
そのように感じることが多いです。
個別指導が威力を発揮する場面の1つです。

しかし、「学校ではそんなのあまりやっていない」「多分テストに出ない」などの本人の希望的観測が強いと定着は難しくなります。
「応用なんか、そんなに出ない」
と思い込んで、その練習の大切さを理解できていないのです。
「応用問題は、自分はできなくてもいい」
と思い込んでいる子もいます。
応用問題は解かなくても80点はとれる、と小学校のカラーテストのような感覚でいることもあります。
その子が思う「応用問題」は、実は、座標平面の典型題であることも多いです。
中学生が独りで勉強していると、情報不足による奇妙な思い込みをしやすいです。

解こうとしているけれどわからないと本人が言うこともあります。
しかし、石にかじりついても理解しようという気持ちがあるかといったら、それは疑問です。
学力的には同じくらいと感じられる中学生でも、「テストにこれを出すぞー」と座標平面の応用問題のプリントを何枚も先生から渡された学校の生徒と、何が出るか知らされず、座標平面の応用問題は多分テストには出ないだろうと思っている生徒とでは、理解度・定着度が全く違ってきます。
気持ちの問題も大きいのです。

これはかわいそうだなと感じるのは、問題文と座標平面が書かれているタイプの問題を解いた経験が少ないため、そうした問題を解くことに慣れていない子。
塾に通わず、独りで勉強している子に、こういう子がいます。
学校の教科書もワークも市販の問題集も、そういうタイプの問題は紙面を広くとるせいか、数題しか載っていないことが多いのです。
わからなくて、解けなかった。
もっと練習したい。
でも、すぐに問題を使い果たしてしまいます。
同じ問題を何回も解くといっても、さすがに絶対量が少な過ぎて練習になりません。

塾用の教材は、出版社のものにしろ、その塾のオリジナル教材にしろ、そういう練習をたくさん出来るように作られています。
基本作業の練習ページと同じくらい、実際に定期テストや入試に出るタイプの問題に紙面が割かれ充実しています。
生徒自身の誤った判断によるものではない、必要な学習ができます。
同じ時間、同じ熱意で勉強するなら、教材の質は大切です。


意欲もあるし教材も良いのにどうも定着しない子の場合、いくつかの課題が考えられます。
1つの原因は、問題文を読んでいないこと。
問題文の中には、直線の式や交点のx座標など重要な情報がたくさん書いてあるのに、読まないんです。
座標平面ばかり見て、「わからない」「難しい」とつぶやいています。
「問題文に書いてあるでしょう?」
と声をかけても、まだダメです。
「ここに書いてあるでしょう」
とテキストの該当箇所を指差してあげると、ようやくそちらに視線を動かします。

根本的に、目が問題文のほうに動いていかない。
視野の問題なのか。
小学生の頃からの癖なのか。
図形が与えられれば図形だけを見てしまう。
グラフが与えられば、グラフだけを見て解こうとする。
数行の日本語を読むことに苦痛を覚えるのでしょうか。
それとも、グラフがあるのだから、それだけ見れば解けると勘違いしてしまうのでしょうか。
意欲とは別の次元で数学の問題が解けない子がいると感じる昨今です。
当たり前のことですが、問題文を読まなければ、問題を解くことはできません。
自分のそうした癖や傾向を意識して改善できるかどうかか鍵となります。

あるいは、こんな困難も。
 y=ax+b
これは、1次関数の一般式。
この式に数値を代入することで、直線の式は求めることができます。
ところが、この式に数字を代入すると、いつもの方程式とはちょっと違う見た目になってしまいます。
例えば、
 8=3a+3
というように。
これは、3a+3=8、と右辺・左辺を逆にすれば、易しい1次方程式です。
だから、面倒がらずにひっくり返せばいいのですが、そのことが発想できず固まってしまう子がいます。
少し見た目が変わると、もう対応できないようです。

いつもの見た目なら、いつも通りに解くのに、見た目が変わると解き方を忘れ、力ずくで解く子もいます。
 a=-2
などといきなり書くので、え、何がどうなったらそんな誤答が出るの?と私は慌ててしまいます。

では、右辺・左辺が逆のままでも解けるように訓練すればいいのかというと、そんな訓練は無駄ですよね。
中1の1次方程式を解く様子を見ていると、こういう解き方をする子がいました。
 4x+6=2x-2
  6+2=2x-4x
     8=-2x
と、完全に逆のまま解いていました。
「何でxの項を左辺に書かないの?」
と訊くと、
「前の塾のセンセイが、こういうふうに解いていた」
と答えるので、嘘だろー?と驚いたことがあります。
そんなふうに鏡を見ながら解くようなのは頭が疲れるだけです。
その講師は、右脳が発達しているか何かで、それでも問題なく解けるのかもしれませんが、
見た目が普段と違うと、普段ならあり得ないミスが出ます。
例えば、その子はこんなミスをしやすかったのです。
    8=-2x
   10=x
・・・・・・え?今、何をやったの?
昔は絶対なかった驚愕の誤答が飛び出します。
こんなレベルの計算は、いちいち頭を通す必要もなく、手がスルスル解いていくような感覚のものなのに、七転八倒です。

私は、1次関数の式を求める問題では、子どもの頃から代入の時点で右辺と左辺を逆にして、
 3a+3=8
として解いていますが、
 8=3a+3
と、とりあえずそのまま代入して、次の行は、
 3a=5
と、いきなり直していける子には、ストップはかけません。
様子を見ます。
符号は変えずにクロスさせながら定数項の計算もする。
それくらいは、安全に出来る子もいるからです。

ただ、それが自動化された作業になってしまい、その作業の「意味」に戻れなくなった場合、関数の学習が終わった後、冬期講習などで復習すると全く解けなくなっていることがあります。
作業手順だけになってしまったことは、手順を忘れた途端に何もできなくなってしまうのでしょう。
もともと、式が、
8=3a+3
という見た目になった途端にどう解いていいかわからず戸惑うというのは、かなり不器用だということですし、数学の根幹への理解が怪しい可能性があります。
そうであるのに簡略化した作業にこだわるのは、危険です。
作業は意味のわかる定型でやっておいたほうが、いつでも振り返ることができるのです。





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