たまりば

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2015年11月13日

中間テスト結果と数学不安症。



遅くなりましたが、中間テストの結果集計がようやく出ました。

数学 90点台1人 80点台1人 70点台1人 60点台1人 50点台1人 50点未満4人
英語 90点台1人 80点台1人 60点台1人 

見た目で言えば相変わらず下が重いです。
とはいえ、前回の1学期末よりも10点ほど得点の上がった生徒さんが大半で、明るい希望の見える結果でした。
次の2学期末テストにつながる気がします。


今回は、テスト前日に数学の授業をした生徒さんが何人かいました。
振替をしてそうなった場合もあり、もともとそのような日程だった場合ありました。
テスト前日ですから、テスト範囲をざっと概観し自信をつけて帰ってもらうことが第一目標です。
しかし、実力的には楽に解ける基本問題を計算ミスでぽろぽろ失点する生徒もいました。
計算ミスをすればするほど目に見えて動揺していきます。
そして、さらにミスを重ね、簡単な問題も正答できなくなっていくのです。
目の前で見る見る精神的に崩れていく生徒さんを見て、内心「おいおいおい」と思ったテスト前でした。
テスト当日だけではないんだ。
前日で、既にこういう心理状態なのか・・・・・。

『しくじり先生』というバラエティ番組があります。
ゲスト出演する「先生」役が自身の失敗を語る番組です。
先日、その番組にG・G・佐藤選手が先生役で出演しました。
北京オリンピックでエラーを繰り返し、日本代表チームが銅メダルすら取れなかった原因の1つと言われている野球選手です。
日本代表になるほどのプロ野球選手が、ゴロをトンネル。
さらに、簡単なフライを落球すること2回。
なぜそのようなことが起こったのかを本人自らが分析し語っていて興味深かったです。

G・G・佐藤選手は、1つ目のトンネルの後、もうどんな球も取れる気がしない精神状態に陥ったそうです。
だから、球が飛んでこないことをひたすら願った。
オリンピックという大舞台。
自分のエラーのせいでチームが負けてしまうことに怯えた。
しかし、怯えるほどにそれは明確なイメージになった。
あんなゴロもトンネルしてしまった自分は、フライなんか取れるわけがないと思ってしまった。
そして、実際、もう取れなかった。
プロ野球選手が・・・・・。

本番に弱い人の精神状態が赤裸々に語られ、しかも、その精神状態のときに技術的にはどのように失敗するのかVTRを見ながら具体的な説明がありました。
バラエティ番組なのにホラーかと思うほど怖かったです。

1つ目のフライは、緊張で手がガチガチに硬まっていた。
しかも慌てているため、グローブを出すのが早かった。
そのため、グローブの土手に当たって球を弾いてしまった。
さらに、サングラスを帽子の上にかけたまま、目にかけるのをずっと忘れていた。
球をよく目視できていないのに、そのことにすら気がつかなかった。

2つ目のフライは、大事に行き過ぎて両手で取ろうとした。
片手のほうが可動域が広く操作しやすいのに、両手で取ろうとして、結局、球をこぼした。

普段とは違うことをそのときだけ無意識にやってしまったのです。
子どもの頃からフライなんかいくらでも取ってきたプロ野球選手が。


生徒の数学の答案を見ても、テストのときだけ不可解な答案を書く子がいます。
普段したことがない間違った計算の工夫をしたり。
テスト中だけその解き方が正しい解き方なのだと思い込んだり。
テストのときだけ普段と違うことをしてしまいます。
後で冷静になれば何でそんな勘違いをしていたのか本人も理解できないような考えにとりつかれてしまうようです。
理解不足だった問題を予想通り間違えているというような、ある意味で安定感のあるものとは印象の異なる答案を見ることは、確かにあります。


「数学不安症」という言葉があります。
1950年代に確認され、近年、アメリカのスタンフォード大学で、数学の問題を見ると脳の恐怖中枢の活動が高まる人が存在することが実証されました。
イギリスでは全人口の4分の1が数学不安症であると推測されているそうです。
理解できない数学の問題を見るとき、ヘビを見たときに感じるような恐怖や不安を感じるのだそうです。
不安ばかりでなく、実際に身体に痛みを覚える人もいます。
数学の問題を見るとお腹が痛くなったりします。

他の科目ではそのようなことはないのに、なぜ数学だけそのような不安症が出るのか?
正解・不正解があまりにも明確で、到達度に関して数値目標が明示されやすいこと。
子どもの頃から計算スピードや到達度に関して具体的に強い期待をされ、要求されること。
そうしたことが他の科目とは異なる点ではないかと分析されています。


私自身は、ペーパーテストで何でそんなに緊張する人がいるのかわからないのです。
壇上で歌うとか、面接試験を受ける場合などは、私も緊張します。
でも、ペーパーテストは、全員が同じ方向を向いていて、誰も私に注目していない。
書き間違えたら消しゴムで消せばいい。
50分なら50分という時間内で辻褄を合わせればいい。
しかも、満点を取る必要もない。
ちょっとくらい間違えても大丈夫です。
9割得点できれば「優秀」という評価を得ることができます。
中学受験や私立高校受験なら7割得点できれば良いのです。
大学入試の数学なら、5割で合格できる場合もあります。
ペーパーテストは楽だー。

でも、そうではない心理状態というものも想像できないわけではありません。
彼らは、計算ミスがとにかく多い。
計算方法がわかっていないわけではなく、単純なエラーが多いのです。
子どもの頃から、勉強してもつまらないミスのためにテストの結果が悪かったという経験を重ねているのかもしれません。
計算ミスやケアレスミスのため、得点は予想より下回るのが常でしょう。
解いても解いても、何でエラーが出るのか、本人にもよくわからない。
何でそんなミスをするのか、わからない。
でも、自分がミスをしやすいことはわかっています。
解き方がわかったって、その先の計算で間違えるのです。
どうせ間違えるのです。
それは、不安になるだろうなあ・・・・・。
(..)


では数学不安症になってしまったらもうおしまいなのかというと、そんなことはないようです。
数学の問題を見たときに恐怖中枢が反応する人でも、その後、実際に問題を解くときにはその反応が消える人も多いのだとか。
問題を解き始めればそれに集中し、冷静に問題を解いていける人も多く、その能力も高い。
そのように精神状態をコントロールできれば良いわけです。
数学不安症は、能力の問題ではなく、自信の問題だと言われています。

能力の問題ではない。
現在の数学の得点が低いのは、能力に原因があるのではない。
不安を抱く人は、まずそれを心から納得できるといいと思います。
能力の問題ではなく、自信の問題なのですから。
計算ミスやケアレスミスは、本人の精神状態や疲労度が大きく影響します。
気持ちが安定していれば、ミスは減らすことができるでしょう。

不安を解消するために、やるべきことはやれるだけやったという気持ちになるまで勉強しましょう。
心の準備不足が一番いけないと思います。
精神的に動揺しやすいですから。

「絶対に良い点を取る」といった余計なプレッシャーは、本人も周囲も避けたほうがいいでしょう。
そういうプレッシャーが栄養になる人ばかりではないのです。
数学のテストは無心に受けてほしいです。
そういう意味で、上のような成績一覧は生徒が見るものではありませんし、まして、これを見て、何か義務を背負うのはやめてほしいと思います。
生徒の得点に義務を背負っているのは、私であって、生徒ではない。

慣れないことはやめましょう。
普段から、テストの答案を書くようにノートに問題を解いていきましょう。
「テストでは書くから」
と言い訳して、普段は省略した答案を書いていると、本番では混乱し、答案の書き方がわからなくなる可能性があります。
計算もまた同様です。
普段は筆算しているのに、テストのときだけ時間がないからと妙な暗算をしたり。
逆に、普段は暗算しているのに、テストのときだけ大事をとってギクシャクした筆算をしたり。
どちらもろくなことになりません。
いつも普段通りにやったほうが良いでしょう。
それが、流行りの「ルーティン」ですよね。






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