たまりば

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2015年10月13日

中2の数学。角度に関する問題。



図形の苦手な中学生は多いです。
本人は発想力がない、応用力がない、と苦慮しています。
保護者の方はもっと苦慮しています。
でも、授業をしていると、学習の過程で既に問題は起こっているように感じます。


まずは、平行線と角。
対頂角は等しい。
平行線の同位角は、等しい。
平行線の錯角は等しい。
そして、それらの定理を利用して、角度を求める問題。
この勉強をしているときだけなら、そんなに苦労せずに問題を解ける子は多いです。
角度の問題は、数学が嫌いな子もパズルのように感じるからか、解く意欲は見せてくれる子が多いのです。
それはそれで、難しい側面がありますが。

「センセイ、待って。もう少し考えるから」
「・・・テストが近いから、今日は、もっと進まないといけないんだけど」
「待って!」
「宿題にするから、家で解きましょう」
「・・・・だったら、やらない」
・・・・・・え?

個別指導の場合は、それでも、しぶしぶ次に進んでくれるわけですが、集団指導ですと、授業は先に進んでいるのに残りの問題を解いていて、重要な解説を聞いていない子がいます。
説明しながらも机を巡り、そういう子を見つけて注意しなければなりません。
自分の楽しさや自分のペースが最優先事項になってしまっている子は、そうなります。
楽しい勉強も、それはそれで大変。(^_^;)

平行線と角の学習が終わると、次は三角形の内角と外角。
この辺りから、問題が発生してきます。

1つ目、「三角形の内角の和は180度である」。
これは、大多数の子が使えます。
でも、2つ目、「三角形の1つの外角は、隣り合わない内角の和に等しい」。
これを使えない子は、案外多いのです。

三角形ABCがあり、∠Aが48度。∠Bが93度とします。
求めたいのは、∠Cの外角。
「三角形の1つの外角は、隣り合わない内角の和に等しい」。
ゆえに、
48°+93°=141°
シンプルですよね。
たし算ですから、ミスも少ないですし。

ところが、この定理を使えない場合。
まず、∠Cそのものを求めようとします。
180°-48°-93°=39°
そして、∠Cの外角だから、
180°-39°=141°
なぜ、2回も180°から引かねばならないのか?
これでは、引き算の途中で計算ミスをするリスクが高まります。

数学ができる子とできない子の違いは、こんな些細なところの積み重ねです。
しかし、そのことを指摘しても、
「学校で習っていない」
と言う子もいます。
「いいの!こうじゃないとわからないんだから、こうやるの!」
とキレ気味の反応をする子もいます。

いや、落ち着いて、落ち着いて。
どちらが速く楽に計算できるか、よく考えてみよう。
本当に学校で習っていないの?
あなたが身につけていないだけで、学校でも習っているのでは?

「こうじゃないと、わからない」
本人はそう断言するのですが、どうしてこうじゃないとわからないのか、根拠があるわけでありません。
ただ、本人は、こうじゃないとわからないと決めつけています。
解説を聞けば理解できることです。
何も難しくありません。
そして、利用できれば計算が楽になります。

何かに委縮しているのかもしれません。
図形は苦手という劣等感なのか。
そんなに難しいことはやりたくない。
簡単なことだけで済ませたい。
そういう意識なのか。

もう小学生の頃から、
「これ以上難しいことは勉強したくない」
と思い始めている子は多いです。
「数学なんて勉強して何になるの?」
と、私にとっては耳にタコの質問をしてくる子もいます。
もう、新しいことは勉強したくない。
どうせ、わからない。
難しいことは、もうやりたくない。

そういう気持ちの強い子は、身につけると計算が速く正確になる定理も、脳が拒絶しているのかと思うほど身につけないです。
わかるように説明し、授業中に何回演習しても、宿題はそれを使わないで解いてきます。
何でも1つの解き方で済ませたい、そのほうが頭が楽だから。
そう思っているのかもしれません。

計算力があるのなら、それでも正解は出るのです。
しかし、数学に対して萎縮している子は、まず計算力がないために数学の得点がふるわず、それで萎縮が始まっている場合が多いです。
2度の引き算では計算ミスをするリスクが高いのです。
たし算で答を出せる問題を、わざわざ遠回りな引き算で求めて、墓穴を掘ってしまう。
数学が苦手な子ほど、複雑な計算をしなければならない羽目に陥ってしまいます。

外角についての意識が低いことは、この先、いろいろな角度の問題でも外角が見えてこないことにつながり、発想が制限されます。
こちらのほうがさらに問題です。
自ら可能性を狭めていきます。
「こうじゃないとわからない」
なんて言わないで、どうだってわかるようになってほしいです。

保護者の方は、応用問題が解けるようになってほしいと切実に思っています。
でも、本人は本当にそれを切実に願っているのでしょうか。
自分の能力にびっくりするほど低めの限界を定めて、それ以上のことは、あー、そんなの無理無理と諦めていないでしょうか。
まずそこから解決していかなければならないように感じます。




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