たまりば

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2014年11月17日

11月29日(土)、大人のための数学教室です。


11月15日(土)、大人のための数学教室を開きました。さて、「2次関数」もクライマックス。今回は、次のような問題を解きました。

 x2+(a-2)x+4-a=0 が異なる2つの正の実数解をもつようなaの値の範囲を定めよ。

xの右の2は、指数としてお読みください。
この問題、まずは、f(x)=X2+(a-2)x+4-a と、2次関数に直して、その放物線がどのようであれば上の2次方程式が異なる2つの実数解をもつのだろうと考えます。
x2の係数は1、すなわち正の数ですから、放物線は下に凸となります。
そういう放物線を実際に描いて、イメージを明確にして、解いていきます。

まず、異なる2つの実数解をもつのですから、上の2次方程式の判別式 D>0 となります。
ただ、2つの解がともに正の実数になるには、それだけでは不十分です。
放物線の軸の方程式が、y軸よりも右側にあること。
さらに、f(0)の値が正の数であれば、x軸との交点が2つともy軸より右にくることになります。

ただ、これは、さらさらっと解説されても、「え?なんで?」となることだと思います。
実際に、違う放物線になってしまう実例を見ながらのほうがわかりやすいと思います。
軸の方程式はy軸よりも右側だけれど、x軸との交点の1つがy軸よりも左側にきてしまう放物線。
f(0)の値は正の数だけれど、x軸との交点は2つともy軸より左側にきてしまう放物線。
そうしたものを実際に描いてみることで、なるほど、2つの条件を同時に満たさないと、解は2つとも正の数にはならないのだなあと納得がいくと思います。

難しくても、諦めないでください。
そこを、「もうわからないから、そういうものなんだと覚えよう」
と思ってしまうと、類題に対応できなくなります。
このタイプの問題は、
「異なる2つの負の実数解の場合」
「異符号の2つの実数解」
など、他にもパターンがあり、それを1つ1つ暗記するとなると大変です。
意味がわかっていることが一番です。


このところ、小・中学生には「場合の数」という単元の指導をすることが多いのですが、生徒の1人に、組み合わせの計算を少しだけ簡単にする方法を指導したときのことです。

問題
12人の生徒を7人のAグループと5人のBグループに分ける方法は何通りありますか。

その子は、12C7という式を立てました。(12や7は、実際にはCより小さく書きます)
そこで私は、少し計算が楽になる助言をしました。
「12人から7人を選ぶ組み合わせは、12人から5人を選ぶ組み合わせと同じだから、そっちで式を立てたほうが、約分が少なくて楽だよ」
「ええっ」
「・・・・・・え?」
その子の驚き方があまりに大きかったので、逆に私が驚いたくらいだったのですが、この話、その後が長引きました。

「え?え?どういうことですか?」
「だから、12人から7人を選ぶということは、12人から5人を選ばないということと同じことだから、選ばない5人を選んでも、同じことなんだよ」
「え?」
「・・・・・12人から、Aグループに入れる7人を選ぶ計算をするのも、Bグループに入れる5人を計算するのも、結局同じことだから、少しでも計算の楽なほうでやろうよ」
「え?それは、計算するとたまたまそうなるということですか?約分するとどうせ消えるからということですか?」
「・・・・・・たまたまじゃなくて、当然そうなるんだよ。12人から7人を選ぶことと、12人から5人を選ばないということは、同じことなんだよ」
「ええ?」
「・・・・・・・・わからない?」
「わかりません」
「・・・・・・・・そうか。じゃあ、とにかく、好きなようにやってみよう」
「見捨てないくださいよー」
「いや、見捨ててないよ。どうせ同じ結果になるんだから、わからないなら、自分のわかるやり方でいいよ」
それともう1つ。これほど理解できないということは、彼女は何か他に誤解していることがあると感じたのです。
それを見極めれば、彼女が理解できる説明があるかもしれないと考えました。

彼女は、首を傾げながら、再びその問題を解き始めました。
彼女が書き加えた式は、12C7+12C5というものでした。
「待てい!なぜ、それを足す?」
「え、だって、Bグループも選ばないと」
「・・・・・12C7×12C5なら、まだわかる。いや、それも大変な誤解をしているのだけれど、まだ意味がわかる。でも、足し算って何?」
「えー?」

「場合の数」という単元は、生徒が不思議な勘違いを始めると、その誤解を解くのに苦労する単元です。
生徒の頭の中で論理的なねじれや歪みが起きているのをまっすぐにするのは大仕事です。
例えるならそれは、アイロンじわがなかなか取れないような感じでしょうか。
しかし、少なくとも、彼女が何を誤解しているのか、その正体は見えてきました。
見えてくれば、そこに焦点を定めて解説していくことができます。

12人から7人を選べば、自動的に5人が残る。
残った5人が自動的にBグループになるので、それを計算する必要はない。
Aグループに入る人を選んだ後で、さらにBグループに入る人を選ぶ必要はない。
足すこともかけることも不要。

12人からBグループの5人のほうを先に選んでもいい。
選ばれなかった7人が自動的に残る。
その人たちがAグループになる。
だから、人数の少ないBグループを計算するほうが少し楽。

「わかんないです。もういいです。とにかく、そういうものなんだと覚えます」
「待てい!それが数学では一番いけないことだよー。難しいことじゃないんだよ。計算の工夫でもないんだよ。12人から7人を選ぶことは、選ばない5人を先に選んでおくのと同じことだよ」
「・・・・・・・あ。そうか」
「え?」
「わかった。最初から、そう言ってくれれば、わかったのに」
「・・・・・・・え」

何がきっかけで今まで伝わらなかったことが伝わるのか。
同じ説明では伝わらないので、言葉を変えたり説明を変えたり、いろいろ試行錯誤をし、どれかがヒットするのを待つのですが、それでも伝わったり、伝わらなかったり。
最初は伝わらかったことが、時間をおくと伝わったり。
でも、それが面白いから、この仕事が好きなのかもしれません。

◎日時  11月29日(土)10:00~11:30
◎内容  「2次関数」を続けます。「絶対値を含む関数」から。
       順調に進めば、「三角比」に入ります。
◎場所  セギ英数教室
       三鷹市下連雀3-33-13
         三鷹第二ビル 305
       春の湯さんの斜め前のビルです。
◎用具   ノート・筆記用具
◎参加費 2,000円
       当日集めさせていただきます。
◎予約  メールにて、ご予約をお願いいたします。
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