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2014年07月10日

奥多摩笹尾根を歩いてきました。2014年7月。

奥多摩笹尾根を歩いてきました。2014年7月。

7月6日(日)、久しぶりに雨の降っていない日曜日、奥多摩を歩いてきました。
暑くなると、低山に行く人は少し減ります。
いつものホリデー快速あきかわ号も、座っていくことができました。
終点、武蔵五日市駅。8:49。
駅前から、数馬行きのバスに乗って出発。9:00。
バスは3台出ました。これも、座っていくことができました。
上川乗バス停下車。9:35。

バスの進行方向に歩くと、すぐ三叉路で、左に曲がると、すぐ橋です。
橋を渡って、急カーブの続く車道を登っていくと、登山口。9:45。
この登山口は、春に生藤山から陣馬山へと縦走するときにも使いました。
浅間峠までは、同じ登山道です。

しかし、同じ道とは思えないほどに夏草がわさわさ生えていました。
それでなくても細めの登山道に、葉の生い茂った木の枝や草の茎が覆いかぶさっています。
それを手でよけたりかきわけたりしながら歩いていきました。
夏草は、私を崖から落そうとしていないか?

それでも、夏の低山を歩くときは、「この草がいいね」と言おう。

7月6日は夏草記念日

暑さと湿気と草の匂いで頭がぼおっとして、こんなことに1人で笑いながら、何とか浅間峠到着。10:40。
暑いといっても、30℃を越していないので、まだ身体が動きます。
この先は、笹尾根を三頭山の方向に歩いていきます。
コースタイムから考えて、今日は三頭山までは行けないでしょう。
嫌になったら途中で尾根を降りてバスに乗って帰ろう。
気楽な山歩きです。

道しるべを確認し、小さい祠に一礼して、坂道を登っていきました。
そこで、鮮やかなオレンジ色の上着を着た男性と遭遇。
肩に猟銃を提げていました。
平日に山道を歩くと、鉈を腰に提げた地下足袋姿の男性に遭遇することはたまにあります。
わあ杣人だ、格好いいなあと思うのですが、ハンターに会ったのは初めてです。
あまりにも人がいないので、私は熊鈴をリンリン鳴らして歩いていましたから、私が来ることは気がついていた様子です。
気さくに挨拶されました。
挨拶を返して、
「猟ですか?」
と尋ねました。
「あ?」
聞こえなかったようなので、
「鉄砲」
と指さすと、
「ああ、イノシシをね」
「ああー」
里に下りてきて畑を荒らす害獣を鉄砲で撃って個体数を調節するのは必要なことだと思います。
遊び半分にただ殺すのは残酷ですが、手を合わせ、その肉を食べることは、簡単に批判されることではありません。

にこにこと別れを告げ、しばらく行くと、またオレンジ色の服のハンター。
さらに行くと、別の1人。
その人は、登山道ではない斜面に立って、あたりを見回していました。
地味な灰色のTシャツと登山ズボンを着てきたことが、少し不安になってきました。
いっそう熊鈴をリンリン鳴らして、先を急ぎました。
笹尾根、なかなかワイルドな場所です。

日原峠。11:30。
道しるべがなければ峠とわからない何でもない場所でした。
ご夫婦らしき二人連れが、シートを敷いて座って休憩していました。
ベンチ等はありません。

この笹尾根歩きの目的の1つは、まだ歩いたことのない部分を歩いてみたいと思ったこと。
10年以上前に、笛吹峠から三頭山まで歩いたことがあるのですが、何しろ昔の話で、道の記憶は途切れ途切れです。
去年の5月に三頭山を歩いたときは、逆方向に、笹尾根を西原峠まで下り、そこからバス停に下りました。
だから、西原峠まで歩くのが、今回の目標です。

もう1つの楽しみは、この季節の花。
咲いているんじゃないかなと登る前から楽しみにしていた花を見つけることができました。
ギンリョウソウです。

奥多摩笹尾根を歩いてきました。2014年7月。

銀竜草と書きます。
梅雨どきの林床に咲きます。
緑葉を持たず、菌類と共生する腐生植物。
透き通るような白い姿が、ムーミン谷のニョロニョロのようで、見つけると嬉しくなります。

さらに、イチヤクソウも見つけました。
小さな花なので、ピントがなかなか合いません。
時間に余裕があるので、じっくり撮影できて良かったです。
一番上の画像がイチヤクソウです。

丸山。12:50。
まき道もありましたが、ベンチがないかなと期待して、登っていきました。
しかし、ここも、ベンチはありませんでした。
そろそろ食事にしたいけれど、地面は濡れているし、シートは持ってこなかったし。
立ったまま、おにぎりを1つ食べました。

このあたりから、西原峠まで、道も細くなり、崖っぷちのところが増えてきました。
尾根より一段下がったところに登山道がついています。
濡れて滑りやすいところもあります。
これが、毎年秋に開催される日本山岳耐久レースのコース。
レースの過酷さを改めて感じます。

ヤマアジサイがあちらこちらに咲いている山道を、夏草をかき分けながら進みました。
ショウマも咲いていました。
アカショウマかな。
コアジサイも。

雲が笹尾根まで降りてきているのでしょう。
あたりは霧に包まれ、汗と湿気で、全身もザックの中もびしょ濡れです。
グリーンシャワーとミストシャワーを同時に浴びながら歩いていきます。
今日は、帰りに温泉に寄るので、濡れることすら楽しい。

歩いて歩いて、広い尾根に出ました。
西側が開けて、晴れていれば富士山が見えそうでした。
しかし、厚い雲に覆われ、近くの峰も見えません。
予報ほど晴れなかったなあ。
下界は、晴れているのかなあ。
とりあえず、丸太を並べたベンチのようなものがあったので、やっとゆっくり座って、もう1つおにぎりを食べました。

さて、また出発。
またまた狭い道に突入。
夏草のせいで狭く感じるだけで、他の季節に歩けば、もっと歩きやすいのかもしれません。
晩秋あたりに、もう一度訪れてみるのもいいかな。
そのときは、都民の森から三頭山に登って、そこから笹尾根をずっと下ってみよう。

西原峠。14:35。
見覚えのある十字路でした。
去年の5月は、ここから仲の平バス停に向かって下山したのでした。
さらに少し登って、槇寄山。14:40。
奥多摩の整備された場所でよく見るテーブルとベンチがありました。
ようやく人の多い山域に来たと感じました。
ここも、西側が開けて、富士山が見えそうです。

槇寄山から三頭山までは、コースタイムで2時間20分。
帰りのバスの時刻も気になりますので、下山することにしました。
さきほどの西原峠に戻り、仲の平バス停に向かって下山。
道がV字にえぐれて落ち葉が積もり、泥とまじってぐしゃぐしゃのところもありましたが、概ね整備された歩きやすい道を下って、高い柵に囲まれた畑に出ました。15:30。
そこからは舗装道路。

檜原温泉センター数馬の湯。16:00。
消費税分だけ値上がりして、820円。
ほどよい混み具合。
ここの露天風呂は狭くて、正直あまり風情はありません。
内風呂のほうが広いし、窓から山の緑が鮮やかに見えて、雰囲気が良いです。

のんびり入って、風呂上がりのビール。
時間があったので、売店を物色。
特産品は、ジャガイモとコンニャク。
ご当地キャラは、檜原村のジャガイモで、「ひのじゃが君」かあ。
なるほど。

バス停は、温泉センターの前です。
17:32のバスに乗って、武蔵五日市駅に向かいました。




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