たまりば

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2012年02月07日

資料の整理という単元



「資料の整理」という単元は、中学受験の受験算数と、中学の数学で、昔からありました。

私立中学入試の受験算数の場合、「推理」という単元とからめたり、つるかめ算にしたり。

中学の数学は、度数分布表を作成し、ヒストグラムを描くことができ、平均値やモード(最頻値)やメジアン(中央値)を求める作業ができればいいわけで、単純作業です。
基本的に電卓が必要な場合が多いですから、入試に実際に出題されることは珍しく、重要単元の扱いはあまり受けていません。

高校は、この春から新課程の移行措置が始まります。
数Ⅰ・数Aの教科書が新課程になります。
「資料の分析」という単元が数Aに追加されました。
中高一貫校の中3は、来年からの新課程を学習すべき学年で、そして、中3の今、高1の勉強をやっていますので、つまり、早くも新課程の学習を始めています。
日本一早く、高校新課程を勉強していることになります。

しかし、「資料の分析」。
これを大学受験で使う子は、ほとんどいないと思うのですが、どうなのかなあ。
実生活に密着した、もっとも役立つ数学の単元ですので、実学が好きな人には向いていますし、私自身も、教えるのは初めてなので、面白いですが。
新しい内容は、四分位数と、箱ひげ図。
そこから、度数分布をイメージできること。
標準偏差なんかも計算します。

数学の場合、「資料の分析」は、度数分布を読み取るだけの数字的な作業に終始しますが、国公立の中高一貫校の入試問題になると、資料の分析は、もっと具体的な読み取りを要求されます。
与えられたデータから、何を読み取るか。
その能力が問われるという意味では、小6に与えられる課題のほうが難しいかもしれません。

たとえば、新聞の折り込みチラシを曜日別・種類別に分類した一覧表の読み取り。
その表から読み取れることを3つ述べなさい、という問題。

模範解答としては。
1. 土曜日にチラシが多い。
2. スーパーのチラシは、ほぼ毎日入っている。
3. 車・不動産のチラシは、土曜日が多く、平日はほとんどない。
4. 月曜日はチラシが少ない。
といったあたりのことを表から読み取って3つ答えることができれば良いのです。
いずれも、なぜそうであるのか、大人ならすぐ分析できます。
データの中から、意味のある動きを読み取る。
ところが、子どもは、こういう作業が苦手で、意味のある特徴と、どうでもいいこととの区別がなかなかつきません。

たとえば、こんな誤答。
「ドラッグストアのチラシは、火曜日は水曜日の2倍になっている」
・・・火曜日は2枚、水曜日は1枚。
いや、それは、誤差の範囲。
そんなときに、2倍なんて言わないです。

「スーパーのチラシは、火曜日は入っていない」
・・・・いや、それよりも、他の6日間に入っていることのほうを重視しましょう。

グラフや表から読み取れることに関する勉強は、小学校の授業でもやっていることだと思うのですが、この調子ですと、小学校の授業では、もっと本当にどうでもいい読み取りがたくさん出されるんだろうなあ。
そういう中で、本当に意味のある読み取りに集約し、データの読み取り方を子どもに教えるというのは、時間のかかる困難な作業だと思います。
意味のない読み取りをどうやって否定するか。
それをせず、「みんな、頑張ってよく読めたね」で済ませるのかなあ。
それでは、データの読み取りができるようになりません。
では、授業中に、多数決を取るのかなあ。
正解と一致するのかなあ。

ただ、こう書いていて、本当に恐いのは、意味のない読み取りとされることの中に、本当は意味のあることがあるのかもしれないということ。
そもそも、特定地域の1週間だけのチラシ枚数のデータで、何が正確に読み取れるというのか。
問題の前提に少し無理があるんだから。
夏休みの自由研究みたいな内容だから、仕方ないのですが。

火曜日にスーパーのチラシがないのは、そこの地域だけの、たまたまのことである可能性はきわめて高い。
でも、何か意味があるのかもしれない。

だとすれば。
どうでもいいと思うことでも、一応は、口に出してみる。
考えてみる。
新しい仕事は、そこから生まれる。
新しい仕事をする人は、いつも、それに気づく人。

そう考えると、正解なんてどこにあるのか、わからなくなってきます。
ただ、一般的に読み取れることを読み取ったうえで、そういうことにも気づくようでないと、面白い仕事を任されるようにはならないと思うので、まあこれでいいのか。

(*^_^*)


写真は、名古屋名物の台湾ラーメン。
かなり辛いラーメンだそうです。
久しぶりのラーメン画像です。



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