たまりば

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2011年12月07日

ほめ言葉の功罪


来年から教科書が変わりますが、現在の中学英語の教科書も、ストーリーはなかなか面白いものがあります。
私が特に好きな話は、「サンシャイン」中2の中の1つのLesson。
日本人の女の子が、アメリカ人の男の子に、「そのセーター、よく似合うね」などと、会う度にほめられる話。
彼は私のことが好きなのかしらと彼女は悩み、日本人の男の子に相談し、「違うだろ」と言われる、ナイスなストーリー展開。
文法事項としては、「〜に見える」のlookなどの用法ですが、そんな文法事項はぶっ飛びます。
挨拶がわりに相手をほめる異文化について認識させる、という目的もあるのでしょう。
あれは、新しい教科書でも残してほしい。
面白いです。


それはともかく。
「褒めて育てる」という教育が大ブームになって何年も経ち、相変わらずそういうことを言う人もいますが、実際のところ、褒めるだけでは、人は育ちません。

凄く努力もし、結果も出し、なのに誰も褒めない。
そんな状況に陥ったら、さすがにモチベーションが維持できないですから、それは、機会を逃さず、褒めなければいけません。

一方、特に努力したわけでもなく、さほど結果も出ていない子に対し、「褒めれば伸びる」という間違った信念のもと、やみくもに褒めるのは、あまり意味のあることではありません。
「褒めて伸ばそうってコンタンだろ、知っているんだよ」と、たかをくくられることのほうが多いです。
あるいは、「こんなので褒められるのか」と、その子の中での基準が低くなり、自己肯定感ばかりが強くなります。
ダメなときは、今回はダメだったね、ここがダメだね、と正確に指摘したほうがいいと思います。
このほうが、実は難しいんです。

褒めるのは、さほど努力は要りません。
とにかく、何でも、褒めておけばいいのですから。


正確に褒め、正確に批判する。
真剣に見ていないと、それはできないことです。
しかも、真剣に見ていて、批判が正当なものであるにも関わらず、批判された子どもは感情的に反発するかもしれない。
しかし、それも覚悟し、リスクを背負って、でも、批判すべきときは批判しないと、子どもを本当に伸ばすことはできません。
褒めて伸ばす、というのは、それをしない怠慢な教育という側面もあり、人間関係は円満ですが、今ひとつ壁を打ち破れない。

少なくとも、「褒めて伸ばす」教育の限界や欠点には、そろそろ気がついてもいい頃。
私は、そう思っています。

日常会話で、「そのセーター、似合ってるね」は、罪がないですから、連発しても構わないですけれどね。
(*^_^*)

写真は、日曜日、奥高尾から眺めた、夕方の大室山と富士山。


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