たまりば

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2018年03月14日

3月24日(土)、大人のための数学教室を開きます。


3月10日(土)の大人のための数学教室は出席者0人のため、中止となりました。
次回は3月24日(土)となります。
「みちのく未来基金」への寄付は、例年通り6000円を近日中に振り込みます。

そんなわけで、今回は高校数学に関する雑感を。
高校生、特に数学があまり得意ではない女子生徒のなかには、数学に関して「店じまい」を始めてしまう子がいます。
数学はもう全くわからないし、入試にも使わないから、定期テストは赤点を取らなければいい、単位が取れればいいというふうに本人は判断しています。
いえ、それほど明確に思い定めているわけではないにしろ、学習姿勢はそのようです。
「その学習姿勢で、数学を入試に使うとか言いませんよね?それではセンター試験も無理ですが、それでいいですよね?」
とひと言、念を押したほうがいいのかもしれませんが、それは事務的な確認というよりは説教でしょう。
言われなくてももう無理だと本人が一番わかっていることです。

具体的には、そうした生徒は、学校から渡されている教科書準拠問題集以外は決して解こうとしません。
他の宿題を出しても解いてきません。
学校の問題集も解いてこず、このままではノートを提出できなくなると窮状を訴えてきます。
学校の問題集は学校にノートを提出しなければならないのです。
そうなると、塾で学校の問題集を解く手伝いをしないわけにいかなくなります。

個別指導塾に数学を教わりにくる生徒が最初に感じるメリットは、解説を読んでも意味がわからない学校の問題集を一緒に解いてくれることです。
しかし、それだけでは数学の成績は上がりません。
学校の問題集を教わりながら1回解いただけでは何も定着しなくて当然です。
むしろ、成績は徐々に下がる心配すらあります。
それをあの手この手でケアし、何とか対策し、定期テストで、他の科目と比べて極端に数学だけ低いわけではない状態に成績をキープするのが私の仕事になります。
塾で教わっていない化学や物理は既にとんでもなく低い点数になっていますので、数学はまだしもまともな点数に見えます。
しかしそれが砂上の楼閣であることは、少なくとも私と生徒は理解しています。

中高一貫校や私立高校は、学校で定期的に業者の学力テストを受けます。
学力テストは、高校1年や2年の場合、テストは3科目のみです。
その成績データが返却され、保護者の方から、
「国語や英語と比べて、数学の偏差値が低いのですが」
と相談されたことがありました。
上のような「店じまい」の始まっている生徒でした。

・・・・でしょうね。('_')
文系なんでしょう。

なんてことを言うのは、絶対にダメです。( ;∀;)
しかし、では何と言えば良いのでしょう。
この先は、教育問題というよりも、塾の営業トーク術の問題になってしまいます。
この問題を本質的に解決するのは難しいです。
数学の偏差値を国語や英語並みに上げるには、当然、そのための多大な努力が必要ですが、その努力をするつもりが、生徒本人にもうなかったのです。
「店じまい」の状態でした。
それは単純に生徒が悪いわけでもありません。
理系科目は自分には向かないことが、本人にはもう見えていたのです。
当然、志望は文系ですし、その方向で希望も見出していました。
「国語や英語より数学の偏差値が低いのはなぜでしょう?」
と質問なさる保護者の方よりも、生徒には、具体的な将来が見えていたのです。

ところが、そういう説明をすると、保護者の方には当然の疑問が浮かんだようです。
では、塾で数学を教わる意味はないのでは?
私の営業トークが上手くないこともあり、英語は引き続き受講するが、数学の受講は止めます、ということになりました。
去年のことです。

そうなって数か月、それでも、定期テストの得点は以前と同様全科目記録してもらっていました。
数学の受講を止めて以降、数学の成績は見る見る下がっていきました。
たった2回の定期テストで、得点は40点下がり、ひと桁台になりました。
数学が苦手な子が100点満点のテストでひと桁の点数を取るのは、高校数学ではそう珍しいことではありません。
独りで勉強していると、そうなってしまうことがあります。

成績をキープしているだけで、実は凄いことだった。
塾に通っている成果だった。

そんなことが後からわかってもあまり意味がないし、塾として誇れることでもありません。

学校の問題集だけ勉強したい。
そのために個別指導を受けにきている。
学校の問題集をやってくれないなら、個別指導を受ける意味がない。
それは数学が苦手な生徒の普通の感覚です。
それを阻止するための攻防はなかなかしんどいものです。

しかし、多くの反省から、去年あたりからようやく、それに関する光明が見えてきました。
学校の問題集も扱うが、その他のことも扱い、バランスが保たれるようになったのです。

今年の数学受講生は、全員、その場しのぎでない数学学習が可能となっています。
その結果、生徒の学力が変容しています。
入会当時は数学が苦手だった生徒が、学校の学力別で一番上のクラスに上がり、そのクラスに定着するようになりました。
基本問題が解けるのは当然のこととして、初見の応用問題は白紙でも仕方ないだろうと思っていたのですが、それすら正解に肉薄しています。

問題への自力でのアプローチが可能になったのです。
それは、教えてはいるけれど、正直、定着することまで期待してはいなかったことです。
問題解決に向けて、とにかく何かをやってみること。
試行錯誤してみること。
教えていることの第一章であり最終章でもあるそれを、数学が苦手な子は、決して実行してくれないのです。
「わかりませーん。教えてください」
と質問するばかりで、自分で考えることが少ないのです。
ちょっとわからないと教わって済ます。
でも、それで仕方ないのではないか?
だって、数学が苦手なんだから。
そのように半ば諦めていたことが、諦める必要のないことに変わりました。

私が諦める必要がないのと同様に、生徒が諦める必要もありません。
数学に関して「店じまい」をする必要がないのです。
そうなってみて感じたことがあります。
学習意欲のない生徒がいたのも本当。
しかし、「店じまい」をさせていたことに、私の責任はなかったのか?
もう少し数学の成績に対して今後の希望が持てていたら、「店じまい」など起こらなかったのではないか?
入会当初は「店じまい」をしていた子に、もう一度お店を開かせることは、可能なことだったのではないか?
この反省を今後も忘れずに研鑽を積んでいきたいと思います。

今年。
どうせ入試に使わないだろうとは、私も生徒も思っていません。
最終的には入試に数学を使わないかもしれない。
でも、それは数学ができないからではない。
そうした学力が育っているのを感じます。

  


  • Posted by セギ at 14:50Comments(0)大人のための講座