たまりば

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2017年10月09日

2次不等式の解法。放物線がx軸と共有点を持たない場合。


問題 2x2+x+5>0 を解け。

これの、xの右の2は指数として読んでください。
この種の問題は、テキストの解説・解答を読むと、いきなり判別式を書いて判断していると思います。
なぜ、最初から、他の不等式とは違う解き方をするのか?
他の不等式とどこが違うのか?
自学自習をする上で、困惑する点の1つは、そういうところだと思います。

でも、実は、こういう不等式も、他の不等式と同じ解き方から考え始めるのです。
まずは普通の2次不等式のように、左辺を因数分解して解くことを考えます。
しかし、因数分解はできないと気づきます。
そこで、2次方程式の解の公式を使って解いていきます。
すると、解の公式の分子の部分の√ の中、つまり判別式にあたる部分が負の数になってしまいます。
そこで、ああ、この2次不等式は、普通のと違うぞと気づく。
その流れで大丈夫なんです。

ただ、慣れてくれば、そんなことをする前に、まず判別式だけ暗算することも可能です。
というよりも、2次不等式を見た瞬間に、判別式は負の数になるなあとピンとくるんです。
判別式 D=b2-4ac
aは正の数となるように不等式は整えてあります。
そこでcの正負が後半の-4acの正負を決定します。
cが負の数ならば、-4acは正の数となり、b2-4ac全体も正の数なります。
問題は、cが正の数のときです。
cが正の数で、bの2乗よりも4acのほうが大きいと、D<0となります。
正確にかけ算しなくても、ひと目で大体のことは判断できます。
そういうこともあり、数学のテキストは、いきなり判別式を用いての解説が始まっています。

しかし、このことを高校生に教えるのは難しいときがあります。
cか正の数で、bの2乗よりも4acのほうが大きくなればいい。
このことをなかなか理解できない子がいます。
判別式を暗記していないため、書いてみないとわからない子もいます。
bの2乗と4acのどちらが大きいかは、きちんと計算しなければわからない、と主張する子もいます。
「こういうのは、私はきちんと計算しないと嫌なんですっ!」
と、キレ気味の反応をする子もいます。

結局、
「わからないから、普通に解きます」
と言われてその話は終了、というのはよくあることです。
( ;∀;)

でも、それでも構わないんです。
最初に書いたように、まずは因数分解できるのかなあと考え、ダメなら、2次方程式の解の公式で解いてみて、√ の中身が負の数になることに気づき、ああ、特別なタイプの2次不等式だと気づくという順番で、一向に構わないと思います。

問題に戻りましょう。
2x2+x+5>0 を解け。
判別式D=1-4・2・5=-39<0
判別式が負の数ですから、放物線y=2x2+x+5 は、x軸と共有点を持たないですね。
軸と共有点を持たない、下に凸の放物線です。
x軸の上空を放物線が浮いているイメージですね。
では、そのyの値は常にy>0でしょう。
ということは、すべてのxについてy>0、すなわち2x2+x+5>0 が成り立つということです。
よって、この不等式の解は、すべての実数です。

ここでの課題は、やはりどうしても y>0 と2x2+x+5>0 とが頭の中で一致しないことでしょう。

x座標とy座標との関係について、何かが頭の中で詰まっていて、つながらない。
そういう子は多いです。
先日も、中学生に「1次関数」の授業をしていました。

問題 直線y=1/3x+5・・・① がある。x軸上の点Pを通るx軸に垂直な直線と直線①との交点をQとする。
点Pのx座標をtとするとき、PQの長さをtを用いて表せ。
ただし、t>0とする。

問題より、P(t,0)ですから、その真上にある点Qのx座標もtです。
そして、点Qは直線①上の点ですから、Q(t,1/3t+5)と表すことができます。
よって、PQ=1/3t+5 が答えです。

この問題、わかる人には本当に何でもない問題なのですが、わからない子にとっては、もしかしたら一生理解することはないのではないというくらいわからないようなのです。
点Pのx座標がtというのがまず少し抵抗があるようですが、それは問題にそう書いてあるので、仕方ないから諦めるようです。
pの真上の点Qのx座標が同じtであることも少しモヤモヤしているようですが、まあギリギリ理解できるようです。
しかし、Qのy座標が 1/3t+5 になることは理解できないのです。
まして、PQ=1/3t+5 になることとなると全く理解できない様子です。

「直線上の全ての点のx座標とy座標には、その直線の式と同じ関係があるんだよ。直線は、そういう性質の点の集合なんだから」
「そうなんですか?」
「うん。だから、y=1/3x+5 という関係が成り立つので、xがtのときは、yは1/3t+5になるんだね」
「代入すればいいってことですか」
「すればいいっていう言い方はちょっと引っかかるんだけど。本当にわかる?」
「いや、全然わかんないです」
「どこがわからない?」
「いや、もうそれでいいってことで」
「・・・・もう1回説明しますよ」

このような中学生は多いです。
理解していないので、問題の形式が少し変われば、もうそのことを利用できません。
関数の応用問題が解けない子は、多くの場合、ここでつまづいています。
座標平面上の点のx座標とy座標との関係を利用できません。
その点がどの直線上にあるかに着目すれば、その直線の式を用いて、y座標を表すことができるのです。
しかし、多くの子は、その点がどの直線上の点であるかに着目することができません。
直線の式を用いるという発想を持つことができません。
わかる子は一度の説明でスルッと理解するのですが。
ここで、関数がわかる子とわからない子との間に大差がついていきます。
何としても、中学のこの段階で関数の根本を理解しておいてください。
高校数学を学ぶときに、大きく影響しますから。

  


  • Posted by セギ at 12:33Comments(0)算数・数学