たまりば

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2016年05月30日

奥多摩 御嶽山、大岳山、馬頭刈尾根を歩きました。2016年5月。


2016年5月29日(日)、奥多摩を歩いてきました。
ホリデー快速奥多摩3号に乗り、御嶽駅下車。
駅前の横断歩道を渡り、左へいくと「ケーブル下」へのバス停です。
10分ほどバスに乗ると終点「ケーブル下」。
バス停からケーブル駅まで、舗装された上り坂です。
この坂道をつらく長く感じる朝もあるのですが、今回はかなり短く感じたので体調が良いのでしょう。
ケーブルカーは大人片道ならばSuicaで乗車可能です。

さて、ケーブル山頂駅。9:30。
ここから、まずは御嶽神社を目指します。
舗装された遊歩道ですが、ここの坂道もきつい。
神社への階段もきつい。
観光客も多いのですが、御嶽神社周辺は結構体力を使う場所です。
ともあれ参拝も済ませ、階段の途中にある近道からロックガーデンへ。
奥多摩の人気のある山は、若い人も多いです。
私の前を行く若い女の子の2人連れは、小走りに先に行っては、互いに写真を撮りあっていました。
その度に、両手を広げたり片足を上げたり楽しそうなポーズをとります。
何度も何度もそれを繰り返します。
山を歩きに来たんだか、自分たちの写真を撮りに来たんだか、わからないなあ。
(´_ゝ`)
小走りになって時間を作り、後ろの人の歩行の邪魔にならないよう配慮しているところなど、マナーの良い子たちで、特に文句はないのですが。
若い女の子のインスタグラムの後ろに半笑いのおばさんが見切れているのを見かけたら、私だと思ってください。
きっかけなんか何でもいいので、山は楽しかったね、また来たいねと思ってくれたらいいなあ。

さて、よく整備された飛び石を歩き、石の階段を上がり、新緑と岩と苔の眺めを楽しみながら綾広の滝へ。
ここでロックガーデンはおしまいです。11:00。

急にそっけない感じになった山道を大岳山へと登っていきます。
樹間から見える大岳山は高く遠い。
はあ、あそこまで行くんだなあ。
登りに汗をかき、少し平らになってくると今度は岩がちな道が始まります。
十分な道幅はあり、鎖もかかっていますが、用心して歩いていき、大岳神社へ。11:45。
ここでひと息つき、さていよいよ大岳山頂へ登っていきます。
最初は滑りやすい土の道から、やがて、本日一番の岩がちの道へ。
登りと下りが同じ道なので順番待ちの渋滞の起こりやすいところですが、今日は意外に空いていて、スルスルと登っていけました。
むしろ休憩できないので息が切れ、ゼイゼイいいながら山頂へ。12:05。
大展望ですが、この季節ですと富士山は全く見えないですね。
上の画像が山頂で撮影したものです。

岩の1つに座っておにきりを食べて、さて来た道を戻ります。
私の前を行く女の子5人のグループはまさに初心者の印象で、岩場の下りに腰がひけていました。
お尻をついてそろそろと降りていきます。
しかし、そんなに何時間も続くことではないので、私はその後ろでのんびり待っていました。
すると、後ろから男女3人がガサガサっと降りてきました。
30代から40代くらいの印象です。
雑に歩くので石が動き、一番前を行く男の落とした直径2㎝前後の小石が私の靴のかかとに当たりました。
こういう場所でガサガサと雑に動き、小さいながらも落石を起こすとは。
振り返ると、「あ、すいません」と謝ってはくれましたが、こんなわずかな渋滞も待てないのか、木の間の道ではない場所をガサガサと無理に通って私たちを追い抜いていきました。

ふーむ。
彼らは、岩場を降りる技術は確かに前を行く女の子たちよりある。
私より上だとも思う。
でも、どうも敬意を払う気になれません。
こんな初心者向けの山域で上手ぶっても仕方ないでしょう、としか思えない。

ああいう人たちは、岩登りをやればいいのになあ。
本物の岩を登れば、自分の技術の未熟さがわかる。
どれだけ技術を高めても登れない岩がさらに立ちはだかる。
山を歩きながら、山の大きさよりも自分の大きさをひけらかして歩いているようでは意味がないこともわかるだろう。

大岳神社まで戻り、道しるべを確認し、ここからは馬頭刈尾根を下ります。
馬頭刈尾根を歩くのは2年ぶり2度目。
大岳の山頂にいた人たちの大半は、御嶽に戻るか鋸尾根を行くかで、こちらの尾根を下る人は本当に少ないです。
急に前後に人が誰もいなくなって、ザックから熊鈴を出してリンリン鳴らしながら、崖っぷちの細い道を行きました。
「落石あり注意」という看板に、しかし、注意しようにも落石があったら逃げ場がないとつぶやきながら足早に通過。
尾根に乗ると、しばらくはのどかな道が続きます。
ときどき岩がちな登り下りがありますが、全体に歩きやすい。
細い丸太で土留めをした木段道が2年前よりも増えている印象でした。
新しい丸太で道が整備されています。


富士見台。13:20。
木が伸びて、富士山どころか大岳山もよく見えません。
しかし2年前の古びたテーブルとベンチが新しいものに替えられていました。
新しいといっても既に風雨にさらされ、上の写真のようになってはいますが。
道しるべも、真新しいものに変わっています。
こんなに整備が進んでいるのに人がいないのは何だか勿体ない。
静かな山歩きができて、私は嬉しいのですが。

道はさらに岩がちになってきて、鉄階段を2つ下りると、その先の岩の下りが一番険しいところです。
「この先 道悪し」の小さな看板が立っています。
注意して下れば大丈夫ですが、どれが正しいコースなんだろうと下をきょろきょろ覗き込んで、少しうろうろしてしまいました。

少しいくと、つづら岩。13:40。
10人ほどの人がいました。
山岳会の岩登り講習でしょうか。
ロープは1本しか垂れていないのに、下に人がたくさんいます。
皆、岩を見上げています。
私の姿を見つけて、
「通行者いまーす。脇によけてー」
と先輩格らしい女性が言ってくれて、無事に通過。
その先にも、ロープの下に1人。



2年前は岩登りの練習をしている人は2人しかいなかったので、今日は随分賑やかだなあと思いながらさらに岩をまわり込んで登っていくと、そちらにもロープが見えました。
さらにその先にも。
全部で4パーティ?
これは盛況だ。
千足から直接登ってもここまで2時間かかります。
アクセスが悪いので、ゲレンデ(岩登りの練習場)としてはあまり人気がないのだろうと思っていたのですが、どうして大人気です。

つづら岩を過ぎると尾根が広くなり、草の中の平らな登山道を行くのどかな場所がしばらく続きます。
もうこのまま下山していけるのかと思うのですが、再び道は岩がちに。
初めて馬頭刈尾根を歩いたときは、この道の変化に裏切られて、心理的に疲れました。
しかし、2度目になると、どうせ鶴脚山までは岩がちな道が繰り返されるんだと思うので、楽な気持ちで歩いていけました。
岩がちの道が繰り返されるとわかって歩いていくと、岩場といってもホールドは豊富で難しくないし、高度感のあるところも少ないので、この道は楽しいです。
道しるべはプラスチック板を貼られた最新のものが分岐ごとに整備され、それも安心感につながっていました。

鶴脚山。14:40。
狭い山頂です。
ちょっと休憩し、先を行きます。

馬頭刈山。15:05。
ここはベンチがいくつかある、比較的広い山頂。
休んでいる先客が6人いて、つづら岩以外で馬頭刈尾根で人に会ったのはここが初めてでした。

馬頭刈山からの段差のある下りからは、これから降りていく武蔵五日市の街並み、さらにその遠くに東京の街並みが遠望できました。
晩秋の空気の澄んだ日にまた歩いてみたい眺望でした。
そこからは平らな良い道をズンズン歩き、高明山へ。
ピークという印象はないのですが、小さな神社のあるところです。
石段を下り、良い道をどんどん行くと分岐。

分岐の道しるべを確認して「瀬音の湯」へ。15:45。
ここから道は細く急な下りとなりました。
砂まじりの道で、小石や木の枝で滑りやすいです。
前回、2回も滑ったので用心したのですが、やはり1回ズルっと滑ってしまいました。

小さな橋。16:20。
歩行者専用のしっかりした作りの橋で、揺れることもなく安心です。
民家も下に見えているので、前回ここで安心して気持ちが途切れ、ここからの登り返しは随分堪えました。
今回はそれも覚悟しているので淡々と登り返します。
木段の上りの後も登り道はしばらく続き、うんざりしてしまうところですが、とにかくあと少し。
ちょっと高度感のある段差の下りを終えて大きく曲がると道は緩く広くなり、瀬音の湯の駐車場に出ました。
登山道から降りてきたままの方向に直進すると、まず見えてくるのがバス停。
瀬音の湯まで来てくれるバスは本数が限られているので、徒歩8分の十里木バス停のバス時刻を確認し、瀬音の湯の建物へ。

入り口すぐの受付は無人。
そこから直進していくとザック置き場があり、貴重品以外をそこに置いて靴を脱ぎます。
靴箱は、100円が後で返却される方式。
それから販売機で入浴券を購入します。
大人1名。900円。
受付に入浴券と靴箱の鍵を出すと、脱衣所のロッカーの鍵が渡されます。
脱衣所は狭いですが、浴場は広く、洗い場の数も多いので待たずに入浴できました。
シャワーのお湯の出方もシャンプーやボディソープの泡立ちも良好。
内湯と露天があります。
とろりとした泉質です。
露天からの眺めは、奥多摩のもえぎの湯のほうが上かもしれません。
樹木の姿があまり良くないし、山が見えないんです。
でも、大きな問題ではないかな。

さて、お風呂あがりは受付を直進した別棟へ。
土地の野菜や名産品などの置いてある売店です。
奥の冷蔵庫に冷えたビールがあります。500mL410円。
2年前から値上がりしていませんでした。
外にある足湯の向かいのベンチで夕空を眺めながらのんびり飲みました。

十里木へのバス停は、山から下りてきた方向のまま温泉の建物の前を通り過ぎていくと、道しるべが出てきます。
途中の分岐は道しるべがなければ直進の法則をしっかり守って歩いていくと、橋が見えてきます。
橋を渡ると檜原街道が見えてきました。
バス通りを歩くのは嫌なので1本内側の道を行くと、バス停に到着です。
やってくるのは、18:14のバス。
これは、この前1時間15分待ったバスと同じバスだなあ。
ベンチに座って携帯を見ているうちにすぐにバスがやってきました。

  


  • Posted by セギ at 15:09Comments(0)