たまりば

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2015年11月27日

北高尾山稜を歩きました。2015年11月。




11月22日(日)、北高尾山稜を歩いてきました。
いつもよりちょっと早めに出発。JR高尾駅到着、7:50。
改札の内側のトイレの行列で少し手間取り、出発は8:00。
予報では午後から少し晴れ間も見えるような話だったのですが、朝からどんより厚い雲です。
空が青くないと紅葉の色も映えないのが少し残念。
でも、観光客がその分少なくなり、歩きやすいかな。

さて、登山口までは徒歩です。
まずは駅からまっすぐ歩き、コンビニのある角で左に曲がり、そのまましばらくずっと道なりに歩いていきます。
まだかなあと思う頃、JRの高架下を通過すると左手に赤い看板のコンビニ「ポプラ」が見えてきて、その前の横断歩道を渡ってそのまま右折します。
小仏行きのバスと同じ経路です。
そこからもしばらく道なりに歩き、道の左側にメゾン・ド・プラムが見えたら右折。
細い私道がそのままJRの線路の陸橋につながり、農道へと入っていきます。
神社を右に見送り、曇り空だとなお不安になる細い道を行きます。
それでも、踏み跡は明瞭です。
いったん、高速道路にぐんと近づいてから迂回し、それから高速道路の下を抜けると、登山口が見えてきます。8:25。
「八王子城址」と書かれた小さい道しるべがあります。
とても細い尾根で、いつ見ても、え、これが登山口?という印象のところです。

北高尾山稜は、八王子城址経由の登山口のほうがきっと道も良いのでしょうが、高尾駅から歩いていけるこちらのほうをいつも選んでしまいます。
八王子城址経由の登山口だと、高尾駅から徒歩1時間というので、つい二の足を踏んでしまいますが、たまにはそっちも試してみたいな。
桜の時期が良いですかね。

さて、細い尾根の急坂を登っていきます。
岩も少し混じっていて、朝一番に登るには少し険しい印象の道です。
1年ぶりに歩きますが、倒木が増えていました。
斜面に無理につけた細い道も多いので注意深く歩いて、お地蔵さまのあるピーク。8:50。
ここから道は少し良くなってきます。

ごくたまに人とすれ違います。
若い人が追いついてきて、道を譲ることもあります。
皆、独りで歩く人ばかりでした。
北高尾山稜は、高尾主脈の隣りの尾根で、樹間から高尾の尾根が見えているのに道が細く険しく、さほどの眺望もありません。
高尾山の喧騒を避けて1日たくさん歩きたい人に向くコースです。

短いアップダウンを繰り返し、富士見台。9:55。
八王子城址からの道との合流点です。
いつもは富士山の頭が見えるのですが、今日はその影も無し。
珍しく団体さんがいて、リーダーらしき人が、
「ここらへんに富士山が見えるんですよ」
と解説していました。
ベンチも全て埋まり、酒盛りが始まっていました。
おお、朝酒。
紅葉狩りに来たのでしょう。
これ以上は登らないのでしょうから、それもまた楽し、ですね。

そこから段差の大きい道を降りていくと、辺りはまたすぐに静寂に包まれ、静かな山歩きが続きました。
登山道の両脇は針葉樹が多く、その奥に紅葉が垣間見えます。
ときどき、道の脇にも紅葉。
肉眼ではきれいなのですが、これは写真に撮ってもきれいに写らないだろうなあ。
なので、ときどき立ち止まって、精一杯目で楽しみました。


いったん林道と出合います。10:40。
そこからさらにアップダウンを繰り返し、黒ドッケ。11:25。
ここからは夕焼小焼バス停へと降りていく道もあります。
来る度、この道も歩いてみたいなあと思うのですが、まだ試していません。
夕焼小焼バス停付近には、日帰り温泉施設もあったような。
いつも、陣馬高原下へ行くバスの途中で見るだけなのですが。

さらに登り下りを繰り返し、だんだん緩く登ったり下ったりが大きくなっていくなあと感じた頃、関場峠。12:20。
ここは木下沢林道の終点でもあります。
ちょうど若い男性2人が林道から登ってきました。
休憩を兼ねてその2人に道を譲り、さて、ここからまたひと登り。
急な登りも多いし周囲が植林帯で暗いので、初めて歩くと不安を感じるところです。
植林が途切れ、気持ちの良い道の先にきれいに赤く染まったカエデの木が。
登り切って振り返って撮った写真が冒頭のものです。

そこから歩いて数分で、堂所山。12:50。
昼食休憩の予定でしたが3つのベンチには既に先客が。
喫煙している人もいたので、昼食はもう少し先でとることにしました。

堂所山からの下りは急坂。
おっとっとと、たまに手をつきながら降りていくと、見上げているカップルがいました。
何か予想外の所を人が降りてくるぞという表情です。
看板の略地図も見ながら、
「堂所山?」
「そうですね。行ってみましょうか」
「行ってみたいです」
「はい、行きましょう」
丁寧な会話。
初めて一緒に山に来た友達なのかな。

そこからはよく整備されて道の広い、いつもの奥高尾主脈縦走路。
まき道を選んで歩いていきます。

景信山。13:40。
もうお昼どきは過ぎているのに、茶店は2軒とも大にぎわいでした。
若い人が多かったです。
紅葉も見頃でした。
空いているベンチを見つけて私も遅い昼食。

さて、出発。
土が固まって表面がガチガチになっている下りはかなり滑ります。
坂道には段差が切られていて、奥高尾は冬支度が始まっているのを感じました。
奥高尾の土の道は、冬になると岩のように固まるかドロドロになって歩きにくいので、毎年冬の前に段差を切って整備してくださるようです。

小仏城山。14:40。
ここもベンチがほぼ埋まる大にぎわいでした。

高尾山に近づくほど、どんどん人が増えてきます。
ここからの道はイチョウも紅葉も真っ盛りでした。


高尾山。15:20。
山頂は人でごった返していました。
もう午後3時過ぎているのに、これから登ってくる人たちが滞留して、とんでもない状態です。
うわあ、曇りでも、やっぱり高尾山は凄いなあ。
最近、いろんなテレビ番組で高尾山の特集をしていたからかなあ。

道は人で埋まり、のろのろ歩きです。
東京ドームのライブ終わりみたいでした。
薬王院もお詣りする人の大行列。
また日を改めてきますと本堂に一礼するだけで通過しました。
紅葉の季節、6号路の琵琶滝コースは登り専用。
ケーブルカーは90分待ち。
リフトは、行列がどこまで伸びているのか把握できないほどでした。

あと1時間で日が暮れることを観光客の人たちはわかっているかなあ。
夜景を見に来ているのかなあ。
ライトの準備をしているかなあ。
1号路の下りは、結構暗いです。

ともかく、1号路を下山します。
東京ドームのライブ終わり状態は延々と続きます。
道いっぱいの大行列です。

2008年11月23日、もう今から7年前の高尾山は、1日の入山者7万人という最高記録に到達しました。
その日も、私はその大混雑のなかにいました。
あのときは、稲荷山尾根を下山したのですが、1号路の混雑を避けた観光客が山道を歩ける靴ではないのに稲荷山コースにまであふれ、立ち止まる時間のほうが長い大渋滞が起こっていました。
暗くなっても観光客の下山が完了せず、怪我人も出て、救急車が9回出動したと聞いています。
今回は、多分あのときほどの混雑ではなさそうです。
のろのろとではあっても常に前に動いています。
周囲の人々の感じもあのときのような切迫した印象はありません。
でも・・・。

ようやく麓に近づいた頃、サイレンの音がしました。
「バイクが来るぞ」
と前方から声が。
「落ち着いて端に寄ろう」
と声をかける人もいます。
歩く人たちが何とか両脇に寄った中央を、サイレンを鳴らし、赤いランプを点滅させたバイクが2台登っていきました。
何かあったか?

さらに下りていくと、今度は救急車と消防車とパトカーがサイレンを鳴らしながら登ってきました。
怪我人を1人救出するのでも、人数が必要になります。
大きな事故でなければいいけれど。

ようやく高尾山口へ。
表参道も京王高尾駅への道も人の頭が揺れているのしか見えない混雑でした。
道全体が揺れているようです。
もう辺りは薄暗くなってきました。
皆さん、無事に下山されますように。
そう願いながら、駅へと向かいました。

  


  • Posted by セギ at 15:59Comments(0)