たまりば

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2012年12月02日

奥高尾を歩いてきました 2012年12月


12月2日(日)は、半月ぶりの休日でした。
奥高尾を歩いてきました。
久しぶりに北高尾山稜を歩く予定で、JR高尾駅下車。
バス停は、いつにもまして大混雑。
秋の行楽シーズンは、先週がピークと思ったのですが、今週もまだ続いていた様子です。
「小仏」行きのバスがここまで混雑しているのは予想外でした。
行列は、蛇行して、とんでもない位置が最後尾。
それでも、2台来たバスが満員になったところで、「お1人の方、いらっしゃいませんか?」との係員の問いかけに、「はいはい」と手を挙げて、ギリギリ乗車できました。
後ろには、なお長い行列。
高尾山の混雑は、年々ひどくなる気がします。

そういえば、去年、身の丈起業塾3期生の人たちと奥高尾を歩いたのも秋の紅葉シーズンでした。
やはり朝から大混雑で、集合するのも大変で、結局、バスに乗り遅れてしまいました。
あのとき、全く理解できなかったのが、若い参加者の1人が、私に、「今、高尾駅に着きました」というメールを送ってきたこと。
北口バス停集合なのに、「駅に着いた」って、どういうことよ、待ち合わせ場所を連絡したのに、ちゃんと見なかったの?と怒りさえ覚えました。
後で知ったのですが、若い世代の中に、そういうメールを送る習慣のある人たちがいるらしいのです。
テレビのトーク番組で、50代の女性タレントが、やはり同じようなメールを若い子からもらって、怒っていました。
「そんな無意味なメール打ってる暇に、待ち合わせ場所に早く来い!」
心から同意。(^_^;)

デートなら、わかるんです。
今、自分がどこにいるか、逐一相手に知らせるのは、楽しいでしょう。
でも、集団で、待ち合わせ場所も決めているのに、そういうメールを打つことに何のメリットがあるのかなあ。
遅刻したからとか、待ち合わせ場所がわからないとかではなく、本当に単純な報告メールらしいんです。
世代の断絶を感じます。(@_@;)

そういえば、先週の日曜日は、例によって模試の会場責任者の仕事をしたのですが、そこでも、学生バイトの監督員と、世代の断絶を感じました。
受験生には、毎回、「受験届」というものを書いてもらいます。
受験番号・氏名・志望校などを、文字とマークシートの両方で記入してもらうものです。
会場本部では、いったん全員から集まった受験届をチェックし、必要事項の記入もれなどを見つけたら、再度、受験生に返して、直してもらいます。
本部のそういう雑務を担当する学生バイトの子が、チェック作業があまりにも遅く、50人分チェックするのに20分もかかっているので、少し様子を見ていたら、受験番号や氏名を正しくマークしているか、1枚1枚全部確認していました。
「・・・・・・いや、マークミスまで確認する必要はないんですよ。マークしていないものだけ発見してくれれば」
「え?」
驚いた顔のその子に、私は、さらに説明しました。
「マークミスは、本人の自己責任ですよ。正しい受験番号をマークしていないために万一成績が出なかったとしても、あるいは、正しい氏名をマークしなかったために変な名前で成績表が返却されたとしても、それは本人の責任です。私たちの仕事の範囲を越えています」
「え・・・・・」
今度は、その子が、不安そうな傷ついた表情をするのに、私は、慌ててしまいました。

私は、そんなに理不尽な冷たいことを言ったのでしょうか?
どうも、私の「自己責任」という言葉に、不安を感じ、傷ついたようなのです。
自分がふわふわしていても、周囲がきっと助けてくれる、そういう世の中が理想なのかなあ。

また、学生バイトが学生バイトに仕事のやり方を説明しているのを聞いていると、そのくどくどと丁寧すぎる説明に、私は1分でうんざりし、ため息が出そうになります。
でも、彼らにとっては、それが、あるべき理想の説明で、大人たちの説明は、説明不足で良くないものなのかもしれません。

だから、自分が駅に着いたことも、ちゃんとメールで説明すべきだと思っているのかな。
彼らは彼らなりに、自分にも他人にも優しいのでしょうか。
そういう彼らの性癖を何とか理解し、うまく成長させていくことを考えていかなければならないんだろうなあ。

なんて考えているうちに、バスは「日影」に到着。午前9:10。
「下ります。下りまーす」と叫びながら、人をかきわけ、どうにか下車しました。
バス停から進行方向のまま歩き続け、木下沢林道へ。
「こげさわ」林道と読みます。
春には、梅林がきれいな場所です。
沢沿いの林道をとっとこ歩いて旧キャンプ場に到着。9:40。
そこからさらに林道終点まで歩き、関場峠から北高尾山稜に乗る予定だったのですが、林道の真ん中に黄色と黒に塗られた柵が置かれ、掲示がされてありました。
「育成伐採中 落石あり危険」
「危険 危険 いのちが危険」
一緒に地図も貼ってあり、そこから500mの間だけなのですが、斜面で伐採作業が行われていて、そのため、林道に落石の可能性があるということのようでした。
うーん。

「自己責任」という言葉を気楽に使ってしまうのは、少しだけですが私が山の世界を垣間見ているからなのかもしれません。
こういう掲示を見ても、指示に従わなければならないわけではありません。
山歩きは、もともと安全な行為ではありません。
警告をした側は、もう十分に責任を果たしています。
危険を承知で前に進むのは、私の自己責任です。

とはいえ、この理屈は、「観光地」高尾山には、似合わないですね。
落石があるのが当たり前の岩場でクライミングをしようというのではないのですから。
北高尾山稜は、またいつでも歩けます。
危険を冒してまで、今、歩かなければならない道では、ありません。
(*^_^*)

予定を変更して、旧キャンプ場から、沢にかかった小さな木橋を渡り、ザリクボ沢沿いに、景信山への登山道を歩き始めました。
この道は、奥高尾の主脈縦走に飽きた人たちが好んで通う道です。
よく整備されていますが、崖っぷちの細い道が続くので、歩き慣れていない人はストレスを少し感じる道かもしれません。
落葉樹の多い道です。
もう遅いだろうと思っていたのに、予想外にきれいな紅葉を目にすることができました。
崖っぷちの道を終え、広い尾根に乗ると、小仏バス停からの登山道と合流し、景信山に登っていきます。
1か所、まき道との分岐があるので、注意が必要です。
道標はありません。
どっちかなと迷ったら、右の急な登りが景信山への道です。
まき道を選ぶと、景信山に着きません。
奥高尾のまき道は、うっかりすると景信山や小仏城山などのピークをすっとばすのですが、そのことを伝える道標は、主脈のほうのまき道にもないですね。
危険箇所や自然保護目的以外のお節介は、しない。
これも、自己責任でしょうか。

景信山到着。10:45。
想像を越える大混雑でした。
景信山の2軒の茶店のベンチが、全て人で埋まっていました。
空も曇ってきて寒いし、奥高尾主脈を高尾山まで普通に縦走して帰ろう。
人も多かったですが、道も広いので、すれ違うのは簡単ですから、歩くのにそれほどストレスはありませんでした。
高曇りで眺望もなかなか良く、そして、小仏城山、高尾山と、紅葉が続き、歩いていて楽しい道でした。
カエデの濃い赤が、樹幹の黒によく映えています。
空が曇っているせいか、写真に撮ると、赤が鮮やかに発色し、これは楽しいなあと、たくさん写真を撮りました。

今朝はよく冷えて、霜がびっしりと降りていました。
昨日の雨もあり、霜もあり、登山道は、泥でぐちゃぐちゃでした。
雪山シーズンを前に、バランスを取る良い練習でした。
途中、いろいろなところで立ち止まって撮影もして、高尾山頂。12:55。

稲荷山コースを選んでも、どうせ混雑しているからと、高尾山山頂からは、薬王院経由で1号路を下りました。
観光客に取り囲まれ、散歩気分でのろのろ下りていき、金比羅台へ。
ここの紅葉も見ごろでした。
金比羅台に引き込まれたついでに、旧道を下りることにしました。
金比羅台から落合へと下りていく道は、昔からの登山道だそうです。
1号路から当たり前みたいにつながっているので、スニーカーの観光客が誘い込まれてしまうことがあるようです。
私の前にも、そんなカップルが歩いていましたが、登山道ですので、山歩きの支度をしていない人は、入らないほうが良い道です。
下りていった登山口に「この道は、倒木・落石の可能性があります。注意して通行してください」の掲示がありました。
下りてから言われても。(^_^;)
金比羅台のほうにも、1枚掲示があると良いのになあ。
でも、道が細い登山道で、倒木が多く荒れていることは、少し歩けばわかること。
これも、自己責任かもしれません。

そこから、右に曲がれば、京王高尾山口駅へ徒歩9分。
左に曲がれば、JR高尾駅へ徒歩15分。
高尾駅へと向かいました。
  


  • Posted by セギ at 23:28Comments(0)