たまりば

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2012年05月17日

89点が好きですか


さて、中間テストシーズンです。
入塾時の成績を問わないセギ英数教室。
入塾直前の定期テストの結果を記入していただくと、こういっては失礼ですが、おっとっとーな点数が記入されるのは、普通のことです。
成績が良かったら、塾なんて来ませんものね。
最初が低ければ低いほど、上がり幅も大きい。
大丈夫。
何も問題ない。

そうやって続けてきて1年経ちました。
とはいえ、最近、壁を感じ始めていました。
入塾時と比較すれば、何十点と上がっています。
でも、90点を越えることができない。
多くの子から見せてもらうテストが、89点、87点、86点・・・・・。
何だろう、この点数は?
後ろのほうの応用問題も解いてあるのに。
わからない問題は、ないのに。
そこら中で失点。
1点、2点と失い続け、結局、80点台。
1人の子がその壁にぶつかっているとなると、その子の限界と考えることもできます。
しかし、複数の生徒がこの状況。
これは、私が悪いのか。

ケアレスミスも、実力のうち。
結局は、そういうことか。
大人になれば、「ミスの多い人=能力の低い人」。
ミスはあるけど、他人にはない能力が、なんて夢物語がそうそう通用するものではない。

昔、大手の個別指導塾に通っていた頃、やはりケアレスミスが多く、90点の壁と常に闘っている女の子がいました。
ただ、その子は、90点台に何とか乗ることが多かったです。
1つには、意識が違ったのかもしれません。
80点台を取ると、その子のお母様の怒りがすさまじかった様子です。

お母様の気持ちも、わかります。
むしろ、30点のテストを見たら、怒る気にはなれない。
どうやって励まそうかと、そちらに頭が働きます。
でも、86点のテストは、腹が立ちます。
あともう少し、何とか出来るだろう。
能力的な限界なら、仕方ない。
でも、不注意な、つまらないミスは、治せるだろう。

だから、親としては、イラッとしてしまうのだと思います。
買い物に来たデパートの前で、テストの点数のことでお母さんにきついことを言われて、泣いてしまったという話を本人から聞いたことがあります。
外を歩いていて中学生が泣くほどの激越な攻撃。
そりゃあもう、80点台なんか取っている場合ではありませんよね。

けれど、それは、それでOKだった親子の話で、誰にでも通用する話ではありません。
まして、他人の私が怒って意識が変わるとも思えない。

そう。
問題は意識。
90点以上を取る気でテストを受けているかなあ、という意識の問題。
取れると思っていないんじゃないかなあ、という問題。
そんなの無理だと思っていないかなあ。

閉塞感の中、中間テスト対策期間に突入しました。
事情があって、3学期の期末テスト以来休会していた子が、ようやく復帰しました。
3学期末のテストの点数もまだ確認していませんでした。
聞いてびっくりの90点台突破。
学年末の成績は、10段階評価で、9。
(@_@;)

内心おたおたしていると、立て続けに他にも2人から、月に1度の小テストで90点台を越えたとの報告が入りました。
そうか。
90点台を取れないと諦めていたのは、むしろ私だったかもしれません。
最近の数回の80点台は、足固めに必要な停滞だったのか。

そして、やっぱり1度でも90点を取ると、その子の表情が変わります。
意識が変わります。
良い点を取れると、勉強は面白い。
学校の先生との距離も縮まります。
直接褒めてもらえるのでなくても、言葉の端に秀才への信頼が感じられる。
嫌なことを言われる心配がないので、話しやすい。
学校生活も楽しそうです。
(*^_^*)

今回の中間テストで、90点台が取れるかどうかは、私には正直、わからない。
でも、もう永久に取れないのかもしれないとは思わなくなりました。
壁は、自分が作ってしまうもの。
少なくとも、私が壁を見てしまうのは、もうよそうと思います。
  


  • Posted by セギ at 14:36Comments(0)講師日記