たまりば

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2011年04月20日

アルバイト学生講師はダメなのか



久しぶりに塾選びの話を。

大手の個別指導塾は、特別料金を払う場合は別として、大学生のアルバイト講師が担当する場合が多くなります。

学生講師は全てダメなのかというと、そんなことはない、と私は思います。
勉強を教えるのは、経験も重要ですが、才能も必要です。
人に説明するのが抜群に上手い人は、学生の中にもいます。
本人が大手予備校に通った経験があり、トップ講師の授業をそっくり再現できる場合もあります。
特に高校生の場合、これはお得です。

何しろ若いですから、生徒を受け持つことが新鮮です。
「先生」と呼ばれることが嬉しくて、プライベートの時間をたっぷり使ってプリントを作ったり、教材研究をしたり。
子どものほうも、若くてかっこいいお兄さんやきれいなお姉さんに勉強を教われば、モチベーションが上がります。
全く勉強しなかった子が、家で塾の宿題をやっている!なんてことも、あり得ます。
いいことずくめですね。
(*^_^*)

じゃあ、それで決まりか?

いいえ。安心はできません。
上手くいっている間はいいですが、油断できないのが、アルバイト学生です。
生徒と仲良くなり過ぎて、あっという間に馴れ合いになり、授業の半分は無駄話。
これは、生徒にも原因があるんです。
話を聞いてくれる相手がいれば、際限なく不満を口にしたくなる年齢です。
若い先生は、強く叱れない。うなずいて、何でもニコニコ聞く。
そりゃ、生徒は、エンドレスでしゃべります。
話をさえぎったら、生徒はむっとして、じゃあ講師を替える、なんて可能性がありますから、生徒主導に陥る場合があるんです。

また、学生講師の側にも問題が生じることがあります。
若いうちは増長しやすいですから、慣れてくると、下調べもしないで授業をする可能性があります。
最初のうちは、プライベートの時間も費やしていたのに、慣れてくると、「こんなことをしていたら、時給300円にもならないな」と考え始める。
大学の勉強、就職活動、他のバイト、恋愛関係、いろんなことが、ダイレクトに仕事に影響するのも若さの特徴。
仕方ありません。二十歳そこそこの子どもなんですから。
自分が二十歳のときを思い出してみれば、それは、まあ、そうなっても仕方ないなあ。
正社員である教務が監督しているとはいえ、講師が多くなればなるほど、全てには目が届かないのが実情です。
塾任せにしないで、保護者が常に様子をうかがっていないと、危ないです。
これは、どの個別指導塾がいいとか悪いとか、そんな風評とは関係がなく、どの講師に当たったか、の問題です。
同じ講師でも、突然、崩れだすこともあるんです。

こういうタイプの塾の場合、教務は、販売・営業職から転職した人が多く、しゃべりのプロですから、お母様たちは、何となく任せて安心な気分になります。
しかし、よく考えたら、その教務は、営業職、すなわちしゃべりのプロで、人あたりはいいですが、逆に言えば、教育のプロではない、ということなのかもしれません。
仕事ですから、情報収集は怠りません。だから、受験知識はありますが、子どもの心がわかっているとは限りません。
どうすれば、子どもが伸びるのか、わかっているとは限らないんです。
「とにかく勉強させればいいんだ。勉強時間と成績は比例する」と考えているだけかもしれません。
教務全員が素人とも限らないので、保護者の方が、これも、よく見極めたほうがいいと思います。

入会する前に、アルバイトや正社員募集のサイトを見てみるのも1つの方法です。
「新1年生大募集。未経験でも安心。20代が中心の明るく楽しい職場です」
と書いてあり、居酒屋のバイト募集とノリが同じでゾッとする場合もあります。
(-_-;)
時給も安く、こんなことで、いい先生が集まるの?と不安を感じるかもしれません。
塾側の事情も知った上で、有効に利用してください。

勉強嫌いな子が勉強を始める起爆剤になりうる。
でも、頼りすぎると危険。
常に様子を見て、停滞を感じたら、講師を替える。塾を替える。
そうやって利用するのが、個別指導塾だと私は思います。  


  • Posted by セギ at 16:34Comments(0)塾選び