たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

2022年05月11日

今週も浅間山公園と野川公園を歩きました。2022年5月。


2022年5月10日(火)、府中市の浅間山公園に行ってきました。
自転車で、武蔵境通りから東八道路へ。
西へ西へと進み、多磨霊園を反時計回りに回っていくと、浅間山通りに出ます。
横断歩道を渡って、路地に入り、こんもりとした緑の山に向かって何度が曲がって行くと駐輪場到着です。
「キスゲフェスティバル」も3年ぶりに開催されたとのことで、ゴールデンウイーク中はそれなりの人出だったと想像されますが、連休は終わり、浅間山は静かでした。
駐輪場近くの入口から、もう斜面にはムサシノキスゲがいくつも咲いているのが見えました。
前回は気づかなかったけれど、東京都の立てている説明板も新しいものに変わっていました。
ムサシノキスゲ最後の自生地であること。
浅間山保護会の努力で、ムサシノキスゲその他の植物が保護されていることが記されています。

キンランはまだ少し咲き残っていましたが、ギンランはもう花の季節を終えていました。
木段の坂道を登りきると、富士山の展望地があります。
冬ならば見えるんだろうなあと思いながら、一応その場に立つと、・・・見える!
富士山が見えました。
昨日の雨で空気中のチリが落ち、今朝は良く晴れて、この季節にしてはくっきりと富士山が姿を見せていました。

新緑の小径は、木漏れ日がすがすがしい。
様々な木々が白い花をつける季節です。
木の下を歩くのが楽しい。
何周でもしたくなる公園です。
坂道を下りてはまた登って、斜面の下からムサシノキスゲを見上げたり、斜面の上から見下ろしたり。
たっぷり堪能し、駐輪場に戻りました。

麓の公園にも、ムサシノキスゲは咲きこぼれていました。
ジャーマンアイリスとムサシノキスゲの競演という、他では見られない光景を眺めて、来た道を戻り、さて、都立野川公園へ移動。

都立野川公園。
今の時期、ここも花の様子がどんどん変わっていくので、目が離せません。
自然観察園の看板には、今咲いている花がぎっしり掲示されていました。

木道を渡っていくと、前方に大きなカラスがいました。
私が近づいていくと、1歩、2歩と先を歩いていくのですが、飛び去ることがありません。
そのうち、木道にかかる枝に飛び乗って、こちらを待ち構える態勢に入りました。
カラスは賢いから・・・。
木道にいるのを邪魔されたので腹を立てているかもしれません。
通りかかる瞬間にフンでも落とされたり、頭をこずかれたりしたら、嫌だなあ。
諦めて、木道を反対方向に進みました。

自然観察園の西側半分は、植物はあまり咲いていないエリアですが、この時期はまた別で、キショウブが咲いていました。
とことこと、いつもとは反対周りに歩いていきます。
ムサシノキスゲの姿も見られました。

さて、自然観察園のゲートを出て、いつものように野川を東へ。
小さな沢の流れる広場を通り過ぎて橋を渡り、野川の右岸のほとりを歩いていきました。
いつもの水車のところで、野川のほとりから遊歩道に上がり、さらに東へと進みました。
草刈り機がブンブンと音を立てています。
遊歩道の生垣付近の雑草を刈っているのでした。
あれは、傍を通るとき、ちょっと怖いんですよね。
でも、私が通りかかると、機械を止めてくださるのでほっとしました。
少し遅れて、刈られた草を回収する台車を挽く人も。
台車には袋に入った草が詰まっていました。
袋は、使い捨てのビニール袋ではなく、何度も使用できる様子のプラスチックの袋でした。
色々と考えられているのだなあと感心。

大きな八重桜の木の下のスロープをくだって、再び野川のほとりへ。
そのスロープの石垣に、案外花が沢山咲いていて、マクロで写真を撮り、「レンズ」のボタンを押して花の名前を出して遊びました。
野川のほとりは、ムラサキツメクサが沢山咲いていました。
桑の実は、まだ白っぽいか、ようやく赤くなり始めたばかり。
熟して黒ずんでくるのは、来週でしょうか。
となると、それを見に、また来週もここに来たくなります。
他の散歩コースも気になるのですが。
そろそろ、都立小金井公園のヒナゲシも咲き始めるでしょう。

いつもより、随分先まで歩きましたが、野川のほとりはまだまだ歩いていけるようです。
でも、帰り道のことを考え、そろそろ戻ろう。
どこまで歩いていけるのか確認するために、一度自転車で行ってみてもいいかな。

帰り道は、ずっと川のほとりを歩き、あの水車のところの沢を飛び石で越えてみようかな。
ちょっと冒険する気持ちになりました。
飛び石の徒渉は、山歩きでも苦手だというのに。

歩く人が多いのか、踏み跡は明瞭でした。
大沢の調節池のところでは、カモと遭遇。
私を見ても、全く逃げません。
カモの脇、わずか10センチのところを歩いても、完全にスルーされました。

さらにほとりを歩いていくと、先ほどの草刈り機の人が。
結局、川のほとりを歩いても、機械を止めて待ってくださるのでした。
お仕事の邪魔をして申し訳ありません。

さて、肝心の沢は、飛び石1つを跳んでいくにはそれなりに歩幅が必要だったので、その脇の飛び石2個をそろそろと用心して越えました。

野川公園の西の外れまで歩き、木陰のベンチでほっとひと息。
歩数計は、1万7000歩ほど。
今日もよく歩きました。

  


  • Posted by セギ at 20:51Comments(0)

    2022年04月29日

    浅間山公園にムサシノキスゲが咲き始めました。2022年4月。


    2022年4月28日(木)、府中市の浅間山公園に行ってきました。
    自転車で、武蔵境通りを南下、東八道路を右折。
    そのまま、どこまでも走っていき、府中の運転免許試験場の少し先、霊園の周囲をぐるっと反時計回りに回っていった先、浅間山通りを左折します。
    先に横断歩道で道の向こう側に渡っておき、歩道を少し進んですぐに右折しました。
    住宅街の入り組んだ道を、こんもりした緑の山を目指して曲がって曲がって曲がっていった先、無事に浅間山通りの駐輪場に到着しました。
    浅間山通りもそのまま直進した先に大通りを左折しても、同じ場所に到着します。
    私は自動車の通る道があまり好きではないので、私道を選びました。

    さて、駐輪場に自転車を止めて、わくわくして出発。
    駐輪場からすでに、ムサシノキスゲの黄色い花は見えていました。
    今年も、花の季節にやってくることができました。

    入口のデッキの階段を数段上がったところに、フォトジェニックな1輪。
    上の画像がそれです。
    去年も同じ場所で撮影した記憶があります。
    同じところに、同じ花が咲く。
    いいですね。

    階段を数段上がると、そこからは右手に水平な道が続いています。
    しばらく水平の道を歩き、V字に曲がるようにして、登り道が始まります。
    木段が整備された、歩きやすい道です。
    疑似木ではなく、本物の木が使われている木段です。
    この辺りは、キンランとギンランが今は花盛り。
    他の公園と違い、柵の際に咲いているので、写真をアップで撮影できます。
    夢のような場所です。

    撮影しながらとことこ登っていくと、すぐに山頂。
    ゴミ拾いのボランティアの方々がいらっしゃいました。
    花の時期は、こういう人たちが巡視もしてくれていると知ると安心します。
    ベンチでは早くもお弁当を開いている人たち。
    その人たちの足元に鳥が2羽。
    鳩かと思って、よく見たら、カモでした。
    池もないのに、どこから飛んできたのでしょう。
    野川かな?
    お弁当を分けてもらおうとしているのでしょうか。
    カモが?

    人も花も鳥も、みんなのんびり。
    浅間山公園、最高です。

    1つの山を下り、ちょっとした広場に出て、そこから登り返すと、また別のピークに至ります。
    そこからさらに下り、また別のピークへ。
    空も晴れてきて、新緑が風に揺れキラキラと光っていました。
    木漏れ日が優しい。
    山歩き気分を楽しめます。
    山の中でも特にこの道はいいなと思う道が、この公園には凝縮されています。

    そのピークへの木段の道が、キンランが雑草のように咲いている凄い場所でした。
    ギンランも柵の際に沢山咲いています。
    ムサシノキスゲも咲いています。
    写真ばかり撮って、全く先に進めません。

    それでも、ようやく浅間山の最高点に到達。
    眺めも何もありませんが、ベンチはいくつか並んでいます。
    空いているベンチがあり、座って休憩しました。


    名残惜しいですが、そろそろ場所を移動しよう。
    駐輪場に戻り、再び自転車で、都立野川公園に戻りました。
    この季節、野川公園の自然観察園も目が離せません。
    自然観察園のゲートをくぐり、木道を歩いていきます。
    おお、濃いピンク色のクリンソウが今週もきれい。
    そして、木道の修復が終わり、全部通れるようになっていました。
    新しい木道は、茶色に塗られています。
    ギシギシ言わないので、安心して歩いていけます。
    その先は、キンランの咲くエリア。
    去年よりも柵の近くに咲いていました。
    でも、浅間山公園の凄さを見た後では、ここのキンランは遠い。
    写真には取らず、ただ眺めました。
    ゲート近くの今咲いている花の紹介コーナーでは、池のほとりにウラシマソウやシュンランが咲いているそうなのですが、解析能力が高くないと、見つけられないようです。
    双眼鏡が必要なのかも。
    オドリコソウは、ピンクの花をつけてわさわさと華やかに咲いていました。

    自然観察園から少し東に歩き、木陰のベンチで休憩。
    良い風が通っていきます。
    撮影した画像をにこにこと眺めているうちに、もう午後2時。
    いけない、今日は4時40分から授業です。
    さあ、帰ろう。
    満足の1日でした。

      


  • Posted by セギ at 13:36Comments(0)

    2022年04月21日

    井の頭公園に春の花咲く。2022年4月。


    2022年4月19日(火)、前日の雨も上がったので、散歩に行きました。
    今週は、しばらく行っていなかった、井の頭公園へ。
    三鷹駅から、まずは玉川上水沿いに歩きました。
    玉川上水緑道の大半は舗装されていない歩きやすい道なのに、三鷹駅から井の頭公園まではがっちり舗装されています。
    上水の片側だけでも舗装しないでおくことはできなかったものなのか。
    ニリンソウの群落などもあって、植物的はとてもいい場所なのですが。

    さて、井の頭公園の入り口からは、舗装されていない道に入ります。
    植物が鬱蒼と茂り、入口はいつもほの暗い。
    雨あがりには水たまりもできている場合があるので、目が慣れるまでは用心が必要な道です。
    右岸をとことこ歩いていき、道路を渡るところからは左岸に移動。
    ここからは、左岸のみ、舗装されていない道が続きます。
    八重桜ももう花吹雪となり、道がピンク色に染まっていました。
    あっという間に季節が過ぎていきます。
    ムラサキケマンは今年も去年と同じ場所に咲いていました。
    少し離れた場所に別の株も発見。

    今頃気がついたのかと言われそうですが、花を撮影して、その画像を開いて「レンズ」のボタンを押すと、花の名前を教えてもらえるのですね。
    今年の初めにスマホを機種変更して、その機能に気づきました。
    あてにならない面もありますが。
    山の花については、間違った名前が出てくることもあります。
    データ不足なのでしょう。
    似ている栽培種の名前と画像が出てきてしまうのです。

    目をひく黄色い花を撮影し、「ヤマブキ」と出てきて、驚きました。
    そうか、八重のヤマブキってあるんだ。
    上水の柵の内側に咲く紫色の花は、「ツルニチニチソウ」。
    栽培種が庭から逃げてきたのでしょうか。
    去年は見かけなかった花です。

    舗装されていない道が続く限りとことこ歩き、舗装が始まる大通りの手前でUターン。
    来た道をまたとことこ歩くのが、井の頭公園周辺を散歩するときの定番コースです。
    帰路はずっと左岸を歩き、途中から井の頭公園へ。
    山野草のスペースでは、イカリソウが花盛りでした。
    ナルコユリも、これから勢いを増してきそうです。

    池のほとりは桜が終わり、そぞろ歩く人の姿もほどほどの人数で、気持ちよく歩けました。
    ツツジが鮮やかに咲いています。
    山に咲く、アカヤシオやシロヤシオも、もう何年も見ていないなあ。
    街のツツジよりもずっと素朴なツツジですが、見ると嬉しい花です。
    ちょっとややこしい岩場によく咲く花なので、その分の価値もあるのかもしれません。

    そう言えば、数年前、中3男子に理科を教えたとき、被子植物合弁花類の代表としてツツジの花を説明したのですが、
    「そんな花は見たことがない」
    の一点張りで困ってしまったことがありました。
    合弁花のあれほどわかりやすい例はありません。
    見たことがないわけがない。
    ツツジは街のどこにでも咲いています。
    しかし、花に興味がないということは、そういうことなのでしょう。
    画像を見せたら、
    「何だ、それか」
    と、不機嫌になってしまいました。
    自分が間違っていたことを認めない「中学生あるある」でした。

    でも、そういう中学生はわかりやすく、授業をしていて楽なのです。
    近年の中学生は、そういう点では、むしろ、ほとんど手応えのない子が多くなった気がします。
    何を説明しても、
    「わかりました」
    とにこにこして言うのですが、実際に問題を解くと、わかっていない。
    わかっていないのに「わかりました」と言うのです。

    自分ではわかったつもりだったのか?
    説明を理解できないことを認めたくないからなのか?
    それとも、相手の説明がわからなかったと口にすることは、相手を否定しているようで遠慮してしまうのか?
    軋轢や摩擦を避けようとしてしまうのでしょうか。
    否定されたくない。
    批判されたくない。
    批評されたくない。
    自分のことも、否定も批判も批評もしてほしくない・・・。
    そういう子が増えているということでしょうか。

    とことこ歩いていくと、草原の中央に、黄色いつぼみをつけてすっと立っている花がありました。
    キンランです。
    今年も咲き始めました。
    スマホを向けていると、
    「わあ凄い」
    と声を出して、私のすぐ隣りに来た人がいました。
    キンランが当たり前のように咲いていることが嬉しかったのでしょう。
    しかし、私が一歩脇によけると、その人はすぐに察して、私の向こう側に二歩ほども退いてくれました。
    私が撮影して黙礼すると、その人も黙礼。
    「ありがとう」も「すみません」も、声に出して発すれば、むしろ相手を不快にさせることもある時代です。
    声を出せば、飛沫が飛びますから。
    そういうことに気づくセンシティブな感覚を持っている方でした。

    さらに歩いていくと、女の人の二人連れが向こうからやってきました。
    話に夢中の一人の人は大声で何か話していました。
    ちょっと嫌だなと思いながらすれ違う瞬間、もう一人の人が、それとわかるほどはっきりと声を低めました。

    野外で簡単に感染するとも思っていないけれど、with コロナの時代の配慮をしてくれる人の存在はいつもありがたいです。

    だから、私もさらに細かく配慮するべきなんでしょう。
    生徒に対しても、もっとセンシティブにならないと。
    でも、わからないときは、わからないと言ってくれたほうがありがたいなあ・・・。

      


  • Posted by セギ at 14:09Comments(0)

    2022年04月13日

    都立野川公園、春爛漫。2022年4月。


    2022年4月12日(火)、夏日の予報の中、自転車で都立神代植物公園多様性センターに向かいました。
    正門前の自転車置き場に駐輪し、さて、中へ。
    ここは、花の季節でも、平日は空いています。
    桜は終わり、ツツジが華やかに咲き始めていました。
    のんびりと1周。
    ナシの白い花がきれいでした。
    野イチゴの一種も白い花が咲き始めています。

    何年か前、珍しくゴールデンウィークに相模湖駅から奥高尾を歩いたときにも、白いイチゴの花が登山道に咲き乱れていましたっけ。
    今、高尾山は桜が満開。
    山の桜のシーズンにも、とうとう間に合いませんでした。
    コロナの感染者数、下がらないですね。
    下がらないまま、慣れてしまって脇が甘くなっている人が多いのかな。
    私も、手洗いが少し雑になってきているかもしれません。
    気をつけます。

    気持ちよく1周し、再び自転車に乗って、都立野川公園へ移動しました。
    トイレ脇に自転車を置いて、さて、自然観察園へ。
    木道から、濃いピンク色のクリンソウを撮影。
    去年と同じ位置に今年も咲いていました。
    さらにとことこ歩いていくと、ヤマブキとラショウモンカズラとニリンソウが咲き競っているお花畑が見えてきました。
    ラショウモンカズラなんて山でも滅多に見ない花なのに、ここではワサワサ咲いています。
    上の画像がラショウモンカズラです。

    春は、1週間で盛りの花が変わっていくので、目が離せません。
    でも、都立小金井公園にも行きたいし、井の頭公園にも行きたいし。
    花の季節は行きたい場所が多くて、悩ましい。

    さて、まだ歩き足りないので、野川沿いに歩いていくことにしました。
    自然観察園から、そのまま川の左岸をさらに東へ。
    野原や沢を過ぎたところで橋を渡りました。
    その先の橋の下も歩いていけないことはないんですが、ちょっとややこしいので、ここは右岸に渡り、トンネルを通過します。
    その先、再び野川のほとりに降りました。

    野川のほとりの鳥たちは人間に慣れているのか、のんびりしています。
    スズメですら、足元から横の壁にちょっと逃げる程度。
    本気になればつかまえられるぞー。
    いや、本気でスズメをつかまえる気はないですけれども。
    陸に上がったカモは、余程人が近づいてから、面倒くさそうに川に入ります。
    まるで鳩のように態度に余裕があります。
    そりゃ、つかまえないですけれども。
    もうちょっと野鳥の緊張感がほしい気もしますが、それくらい野川はのどかです。

    対岸では、鯉のぼりが1つのロープで横並びに沢山泳いでいました。
    去年も見た光景です。
    菜の花の向こうの鯉のぼり。
    季節が巡っていきます。
    木橋のかかっていない沢の前で道路に登ると、そこは大沢の水車。
    ゆっくりと動いています。
    遅れて咲く桜がきれいでした。
    白というより薄緑色の花が咲く桜。
    これは何という桜だろう?

    そこからは、しばらく野川沿いの舗装された道を歩きました。
    去年は工事中でここは通行止めになっていました。
    新しい道が整備されて、その先、野川大沢調節池が完成されていました。
    大雨等で野川の水位が上がったときに水を逃がすための調節池です。
    普段は、テニスコート・サッカー場・野球場として利用するとのことですが、まだその整備まではされていないようで、がらんとしています。

    小さな公園に、ハナミズキの白い花と赤い花。
    その先、ピンク色の八重桜が華やかに咲くところから、緩いスロープで再び野川のほとりに降りていくことができました。
    釣り人が並んでいます。
    何が釣れるのかなあ。
    枝垂れ桜はもう葉桜。
    花の盛りに歩いたら、きれいだったろうなあ。

    どこまでも歩いていけそうなのですが、この暑さです。
    帰り道のことも考えて、そろそろUターンしたほうが良さそうです。
    涼しい季節に、この道を行けるところまで行ってみるのもいいなあ。
    そんなことを考えながら、来た道を戻りました。

      


  • Posted by セギ at 11:39Comments(0)

    2022年04月07日

    都立小金公園、桜満開です。2022年4月。


    2022年4月6日(水)、都立小金井公園にお花見に行ってきました。
    朝から夜まで忙しく働いた春期講習が終わっても、日曜・月曜は雨。
    火曜日は、さすがに冷蔵庫が空になり、買い物へ。
    そして、水曜日、ようやく散歩に出かけました。
    外は青空。風は爽やか。
    三鷹から、いつものように徒歩で出発です。

    玉川上水沿いの桜もきれいでした。
    満開あるいは桜吹雪。
    上水沿いには小さな公園があります。
    おや、この公園は桜がない。
    この公園は桜が多い。
    そんなことに改めて気づきます。

    境浄水場脇。
    ここも、土の道を歩いていくことができます。
    舗装されていない土の道に、桜の花びらが散って、道はピンク色の水玉模様でした。

    桜橋交差点を右折し、井の頭通りを左折。
    ここも土の道をとことこ歩き、大きな交差点を渡ると、狭山・境緑道です。
    多摩湖自転車歩行者道と一体化されている道です。
    舗装されているのがやや難点ですが、自動車は入ってこないので、その意味では歩きやすいです。
    この道も、ずっとずーっと、狭山公園まで桜並木が続きます。
    毎年、自転車で狭山公園まで行き、八国山にも足を伸ばすのがお花見の定番コースですが、今年は場所を変えてみることにしました。

    狭山・境緑道は、平日なので歩行者も自転車も少ないですが、今日は向こうから、親子3人連れがやたらと歩いてきました。
    明らかに、小学校の入学式帰りのパパとママと子どもです。
    そうか。
    今の時代は、子どもの入学式は両親揃って出席するのが普通なのですね。
    そういう新しい時代に入っているものの、ママたちの服装は判で押したように、昔ながらのクリーム色か淡いピンク色の襟のないツーピース。
    その服、入学式以外のどこで着るんだろう?
    親戚の結婚式に使いまわせるかな?

    もう本当にどうでもいいことを考えながら土手まで歩き、銀色の道しるべの通りに左折。
    畑の中の道を行き、鈴木街道を押しボタン式信号で渡ると、もう都立小金井公園です。

    青空の下、晴れやかな公園には、桜の木の下でビニールシートを敷いてお花見中の人々が見られました。
    人のいない桜の木を見つけ、スマホを取り出しました。
    ソメイヨシノよりも濃い、ピンク色の桜。
    何という名前の桜なのかなあと思いながら撮影していると、いきなり至近距離にきて話しかけてくる人が。
    うわっと飛びのきました。

    いつもいつもこれなのですが、他人に向かって声を発するときは、2mの距離を開けるということを、できない人は本当にできないです。
    用があってもなくても、マスクをしていても、2mの距離は、開けてほしい。
    ワクチンを打ったからって、感染しないわけじゃないんですから。
    あれは、重症化しないために打っているだけのものですから。

    とびのいてもその人が近づいてくるので、さらに距離を開け、バツ印を両手で出しました。

    ところでその人の要件は、
    「この桜が大島桜ですか?」
    というものでした。

    ・・・オオシマザクラ?
    いや、違う。
    私は桜の種類に詳しいわけじゃないけれど、これは違う。

    さらに距離を開けながら、
    「オオシマザクラは、白い花で、緑の葉が出るのと同時に花が咲きます。この公園のどこに咲いているかは知りませんが、多分どこかに咲いていまーす」
    と答えました。

    川の向こう岸で言うことちゃうやろみたいな会話だなと思い、我ながら首を傾げてその場を離れました。

    こども広場も家族連れが多く、桜の木の下はなかなかのにぎわいでした。
    とことこ歩き、公園の北西方向に。
    江戸東京たてもの園の横の草地をどんどん歩きました。

    満開のソメイヨシノが並んでいます。
    もう散り始めている木も多く、少しの風で桜吹雪が舞います。
    ひらひらと花びら。
    きらきらと陽の光を受けて、雪のように舞っています。
    散り際のこんな時期に平地でお花見をしたことがなかったけれど、これはいいですね。

    その先に、お目当ての場所がありました。
    ここまでくると、シートを敷く家族連れはほぼいませんでした。
    そぞろ歩く人たちやカメラを構えた人たちはいますが、人口密度は低いです。
    ここはソメイヨシノ以外のエリア。
    桜の木々は、名前の立て札が立てられ、解説もつけられ、1本1本、珍しい種類の桜が植えられていました。

    小金井薄紅桜。
    上の画像の中央のピンク色の桜がそれです。
    その右手は、サトザクラの一種、白雪。
    白い桜もきれいですね。
    何だかもう呆然と立ち尽くして飽きず眺めました。
    1時間でもそこにいたいくらいの眺めでした。

    大島桜も咲いていました。
    あの人、ここまで来られたかなあ。
    珍しい白い八重の桜も咲いています。
    さすが、桜の名所、都立小金井公園。
    ここは、凄い。
    本当に良い時期に来合せました。
    今年はお花見できないかなと思ったのですが、例年以上に桜を堪能した1日でした。

      


  • Posted by セギ at 12:25Comments(0)

    2022年03月25日

    神代植物公園多様性センターに春が来ました。2022年3月。


    2022年3月24日(木)、久しぶりに神代植物公園多様性センターに行きました。
    武蔵境通りの自転車レーンをひたすら南下。
    東八道路を横切って、さらに南を目指します。
    神代植物園の敷地の一角にあるのが、多様性センターです。
    ここは、入場無料。

    まん延防止措置で、長く閉園になっていた多様性センター。
    ようやく開園しました。
    春の花を見に来たかったので、ちょうどいいタイミングです。
    平日ですが、春ということもあり、いつもよりは人の姿が見られました。
    ほぼ誰もいないこともある、穴場の公園です。
    東京の色々な地域の植物を生きたまま展示してあります。
    名札がついているので、植物名もすぐわかり、楽しいです。

    入口からすぐ、奥のほうで花盛りの木が見えて、嬉しくなりました。
    白い花。
    桜?
    近づいてみると、スモモの花でした。
    今が見頃です。
    モクレンは、これから。
    硬いつぼみがついているのが見えました。
    来週には花開くかな?
    ハクモクレンは、ちょうど花開いたばかりの様子で、陽に透けるようなきれいな白でした。

    武蔵野に暮らしながら、武蔵野ゾーンをあえて歩きます。
    だって、武蔵野ゾーンがやはり、今、一番花が見られます。
    各種スミレや、コチャルメソウ。
    望遠レンズで、ほぼ寝そべるようにして、がっつり撮影中の人もいました。

    奥多摩ゾーンは、まだ冬。
    これからの季節が楽しみですね。
    ふと、足が止まりました。
    むむ?
    これは、アズマイチゲ?
    それとも、キクザキイチゲかな。

    1周し、満足して、さて、ここから都立野川公園に移動。
    いったん東八道路に戻って、西へ向かいました。
    行きは下り坂なので、自転車だととても楽です。
    スピードが出過ぎてやや怖いくらいです。

    いつものようにトイレ横に自転車を置いて、さて、ここからは徒歩です。
    都立野川公園の自然観察園。
    ここは、まん延防止措置の間も、ずっと開いていました。
    前回見たフキノトウがすっかり育って、普通の草と化しているのを面白く眺め、さらにスミレのお花畑に満足。
    ヒメオドリコソウも咲き始めました。
    これから、4月、5月と、さらに華やかに次々と花が咲き始めるのが楽しみです。

    さて、まだ歩きたりないので、東八道路を歩道橋で渡り、野川公園の南側を歩きました。
    梅と、早咲きの桜が見られ、お花見客がちらほらと、木の根本にシートを敷いてお弁当を食べていました。
    満開になるのは、来週以降かな。
    ともあれ、春ですねえ。

    春といえば、NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」ももうすぐ終わります。
    先週、2代目ヒロインるいが家族を連れて岡山に帰ったところまでは面白かったんですが、亡霊を見て決意するストーリー展開に唖然として、そこからはドン引きして見ています。
    なぜ、あんな大事なところを「亡霊を見た」で片づけるかなあ・・・。
    ヒロインたちの背中を押すことが、生身の登場人物にはもうできず、亡霊に何か言わせるしかなかったのでしょうか。

    「カムカムエヴリバディ」の脚本家は、「ちかえもん」という時代劇の脚本を書いた人です。
    「ちかえもん」では、初登場からこの世のものとは思えなかった登場人物が、その通り、この世のものではありませんでした。
    主人公の身体的かつ精神的危機を救いにやってきた、幼い頃の「友達」。
    それは、物語で繰り返し語られる「原形」です。
    その形に沿った、良い物語でした。

    虚実皮膜論。

    そんな言葉、そして賛美が、この脚本家を理論武装させ、そして、おかしくさせたのでしょうか。
    ストーリーに詰まると亡霊が登場する脚本を書くようになってしまったみたいです。
    いや、虚実皮膜論って、そういうことではないと思うのです。

    振り返れば、あんこのおまじないを唱えただけで何の修行もしていないのにたちまち老舗和菓子屋の味を凌駕するあんこを炊けるのも、やっぱり変な話でした。
    30年ブランクのあったミュージシャンが、半年や1年ピアノを練習しただけで、日本のトッププレイヤーのバンドで演奏できるようになるのも変です。
    才能やセンスがあれば、何でも可能、みたいな話になっています。
    そのくせ、日々精進し鍛錬することが大切ということも同時に訴えてくるのです。
    いや、才能やセンスだけで大した努力もなく成功するのなら、日々の鍛錬は無意味でしよう。

    朝ドラって、こんなものなのでしょうか?
    毎朝、時計代わりに楽しく見れば、それでいいのかな。
    途中まで楽しく見ていたのですが、ストーリーの欠陥に目がいくようになってからは、どうもいかん。

    テーマ曲の背景で描かれた三世代のイラストに引っ張られ過ぎなのでしょうが、ああいうシンプルな話が見たかったなと今になると思います。
    初代ヒロインは、基本はあのままでいいです。
    激動の戦中・戦後を生き抜き、でも、渡米はせず、日本にとどまり、女手ひとつで娘を育ててほしかった。
    娘の I hate you. に負けないでほしかった。
    何を言うの、この子は、この子は、と背中やお尻をバシバシ叩き、抱きしめて一緒にわあわあ泣いて、でも決して離れないでほしかった。
    娘の額につけてしまった傷は私が働いて絶対に治すと言い張ってほしかったです。
    どんなに無理なことでも。

    そして、娘は、子どもの頃からラジオで英語を学び続け、父親ゆずりの頭の良さでフルブライトで留学し、通訳でも、翻訳家でも、大学の先生でも、とにかく英語を仕事とするようになるのがいいなあ。
    しかし、そのような偉大な祖母と立派な母のもとに生まれた孫娘は、平凡で劣等感が強い。
    いろいろと悩みながら、やがて自分なりの人生を見つけていく。
    そういう三代の堅実な人生の傍らに、常にラジオ英語講座があった・・・。
    そんな普通の話を見たかった気がします。

    でも、そんな地味な話を毎日飽きずに見させるとなると、脚本家に相当な力量が必要です。
    そんなの向田邦子でなければ無理でしょう。
    だから、仕方ないのかなあ。

    ラジオ講座「ラジオで!カムカムエヴリバディ」はそれでも、毎回楽しく聴いています。
    これは、三月で終わるのが残念です。

      


  • Posted by セギ at 12:40Comments(0)

    2022年03月05日

    都立野川公園のフキノトウ。2022年3月。


    2022年3月2日(火)、都立野川公園に行きました。
    例によって自転車で、武蔵境通りから東八道路を右折。
    自転車レーンをひたすら走っていくと、都立野川公園です。
    トイレの脇に自転車を置いて、さてここからは徒歩。

    これも例によって散歩のおともは、ラジオ英語講座「ラジオで!カムカムエヴリバディ」です。
    3月2日放送分は、「ひなたの初恋について説明してみよう」。
    発売時にテキストを読んで予想した通り、ドラマでは、ひなたの恋愛に進展あり。
    なるほど、なるほど。
    3月号のテキストを読む限り、るいやジョーのことも、安子や算太のことも、英語講座のことも、3月のドラマの中で回収されていく気配濃厚です。
    そして、ひなたがもう一度ラジオ英会話を聴くことになるのなら、1990年代の講師は、今、このラジオ番組の講師である大杉正明先生です。
    ひなたは観光業に従事しているので、仕事で英語が必要になるから、いずれ必ず聴くでしょう。
    ああ、だから、このラジオ番組の講師を大杉先生がやっているんだと、そこの伏線も回収されるように感じます。

    子どものひなたが1週間で挫折した東後先生のラジオ英会話。
    ドラマの中で、その東後先生役で声の出演をしたのは、「高校生から始める現代英語」の講師、伊藤サム先生でした。
    そこらへんも、ラジオ英語講座好きには味わい深かったです。

    でも、「高校生から始める現代英語」は、3月で放送終了。
    また良い英語講座が1つなくなってしまいます。
    テレビの英語講座がほとんどなくなり、ラジオの英語講座も1つ1つ減っています。
    何でかなあ。
    テキストだけでもそれなりに収益があると思うのに。

    とはいえ、良いニュースも1つ。
    音声ダウンロードブック「杉田敏の現代ビジネス英語」は継続。
    あらたに、音声ダウンロードブック「遠山顕のいつでも!英会話入門」が季節刊で発売されることになりました。
    本当は、ラジオ番組のほうがいいんですけど。
    ちょっとした冒頭の挨拶とか余談とか、そういうのがダウンロードブックにはないので。
    音声をもっと番組っぽく作ってくれるといいんだけどなあと思います。

    などと思いながら歩いていくと、都立野川公園内の自然観察園のゲートに到達。
    おや?
    木道が一部工事中でした。
    老朽化したところから部分的に改修していくようです。
    古い木道を踏み抜くと怖いので、真ん中の釘の多い部分をそろそろと歩き、まずはセツブンソウの咲く場所へ。
    もうないかなと思っていたのですが、まだ咲いていました。
    その先で工事中となったので、いったん戻って、逆回りで歩いていくと、小さな沢のほとりにフキノトウが芽吹いていました。
    春ですねえ。
    こうやって眺めるフキノトウはかわいい。
    とはいえ、おいしそう。
    フキノトウ、食べたいなあ。
    細かく刻んで玉子と混ぜて焼くフキノトウのオムレツを食べたくなりました。
    ほろ苦い、春の味わいです。
    今度スーパーに行ったらフキノトウを探そう。

    自然観察園を出て、そこからいったんトイレまで戻り、道路を渡って都立武蔵野公園に向かいました。
    ここは、とにかく歩くのが目的。
    公園を大回り1周することにしました。
    遊歩道は舗装されているけれど、大回り1周なら、土の道だけ選んで歩けます。
    途中、梅園で、紅梅・白梅を撮影。

    梅の季節です。
    奥多摩の吉野梅郷の梅は、あれから成長したでしょうか。
    梅と桃だけがかかる病気になり、公園の梅が全伐採されて数年後、ウイルスの消去が確認されて再び植えられた始めた梅の若木。
    今年は吉野梅郷にも行けると思ったのですが、コロナ感染者が高止まりのまま、なかなか下がりません。
    行こうと思えば、行ける。
    しかし、無謀なことはしたくない。
    これまでやってきたことをこれからも淡々と繰り返していこうと思います。

      


  • Posted by セギ at 11:56Comments(0)

    2022年02月03日

    都立野川公園に、セツブンソウが咲き始めました。2022年2月。


    2022年2月2日(水)、自転車でまずは都立神代植物園方面に向かいました。

    自転車で30分、都立神代植物園多様性センターの正門に到着。
    しかし、閉館中でした。
    1月半ばから、閉館しているのですね。
    蔓延防止措置ですか・・・。

    隣接する自由広場は空いていたので、ここを1周。
    ここも、いつも人が少なく、舗装されている遊歩道を避けて、土の道のみで1周できるので、好きな散歩コースです。


    入口に戻り、自転車をこいで、都立野川公園に向かいました。
    ここの自然観察園も、閉園中かな?
    無駄足になっても、そもそも散歩が目的なので、まあいいか。
    そう思い、公園北西の入口のトイレ脇に自転車を置いて、とことこ歩き始めました。
    日課の散歩に来ている様子の人がぱらぱらと歩いているだけです。
    風が強く、ウィルスが吹き飛ぶ感じがあり、快適でした。
    いや、ウィルスが遠くから飛んでくるだけでしょうか?
    でも、マスク・屋外・半径2mに人がいない。
    この3条件が揃っていれば、まずは安心ですね。

    自然観察園の脇を歩いていきますので、柵の内側を歩いている人が見えました。
    あ、ゲートが開いているんだ!
    嬉しくなって足を速めました。

    平日なので、園内もすいていました。
    入口から時計回りに歩き始め、すぐに木道へ。
    ここの木道は、来る度に老朽化が進んでいて、危険を示す赤いコーンの数も増えています。
    本当に木が腐ってしまったら、その部分だけ張り替えるシステムなのでしょうか、たまに新しい木の板が張ってある箇所もあります。
    全面張り替えとなると、長期の休園が必要でしょうし、こうやってちょっとずつ修理するしかないのかな。
    踏みしめると揺れる箇所もあるので、おそるおそる通過しました。

    冬枯れの木道は、私の解析力では花が咲いている気配がありません。
    でも、木道の先に、お目当てが1つ。
    そして、その場に先客がいるのが見えました。
    私に気づくと、すっとその場を離れてくださいました。

    ということは?
    あった!
    ありました。
    咲いていました。
    セツブンソウ。
    まだ、満開とは言えませんが、ぽつぽつと咲き始めていました。
    上の画像がそれです。
    セツブンソウは、平地では、本当に節分の時期に咲くんですね。
    山では、あとひと月は先になります。

    コロナ第6波が猛威をふるい、再び山に行けなくなってしまいました。
    近くの山から順番に歩き、冬は、奥武蔵の低山を歩くつもりでいたのですが。
    丸山に、久しぶりに行きたかったんだけどなあ。
    あしがくぼ山の花道の、ちょっと歩きにくい階段を下りた奥の奥の谷底のセツブンソウを久しぶりに見たかったのですが。

    8月の経験があるので、あっさりとピークアウトするんじゃないかと安易に考えていたのですが、皆がそのように考えていたらピークアウトはしないのですね。
    用心深く、何とかこの時期をやり過ごしたいと思います。


    しゃがみこんでセツブンソウを眺めて、写真も撮って、もう1か所のお目当てに移動しました。
    おお。
    一輪だけですが、ミスミソウも咲いていました。
    俗称「雪割草」の、あのミスミソウです。

    どちらも、見ごろは来週以降になると思います。

    私がその場を離れると、先ほどの人がまた戻ってきて、写真を撮り始めました。
    ありがとうございました。
    私は、その先、もう1か所のセツブンソウの咲く場所に移動。
    ここも、ぽつぽつと咲き始めていました。

    ぐるりと遊歩道を回っていくと、ロウバイの花が咲いていました。
    風の呼吸を読みながら撮影。
    どんなに強い風の日にも、風がふっとやむときはあります。
    何とかブレずに撮影できたつもりでしたが、写真を見ると、一番近い花がボケている。
    どこにピントがあっているんだ?
    なかなかうまくいきません。

    そうこうする間に、もう14:30。
    そろそろ帰ろう。
    来週また来よう。
    そう思い、来た道を戻りました。

      


  • Posted by セギ at 12:30Comments(0)

    2021年12月23日

    都立小金公園、名残りの紅葉。2021年12月。


    久しぶりに散歩してきました。
    このところ、日曜日も、網戸を張り替えたり、大掃除をしたり、たまった教材研究をしたりで過ぎていきました。
    ラジオ講座も録音したものがたまってきました。
    歩きながらラジオ講座を聴こう。
    ポータブルラジオレコーダーを胸ポケットに、歩きだしました。
    お気に入りの3時間コース、玉川上水緑道から、狭山境緑道、そして都立小金公園に至るコースを選びました。

    おなじみ、『ラジオで!カムカムエヴリバディ』は、ラジオ講座の中でも楽しみな番組です。
    これは、英語講座というより娯楽だからかもしれません。
    まずその日のNHKテレビ小説『カムカムエヴリバディ』を見て、その直後の番組の通称「朝ドラ受け」も見て、そして、『ラジオで!カムカムエヴリバディ』を聴くというのが、楽しみになっています。
    以前も書きましたが、12月号のテキストの発売日は、11月15日でした。
    ドラマとしては、まだ2週間しか放送していない段階。
    あの時点では、ヒロインが稔さんと結婚するのかどうかすらわかっていませんでした。
    先のストーリーを明かすわけにはいきません。
    テキストは、ストーリーの先読みをさせないような工夫がされていました。

    しかし、実際に12月になって、その日のドラマを見てからラジオを聴くと、そういう関連だったのかと頷く作りになっています。
    例えば、ヒロイン安子が岡山に戻り、幼馴染のきぬちゃんと再開した日の『ラジオで!カムカムエヴリバディ』のテーマは、
    「豆腐について英語で説明してみよう」。
    さすがに、これでは、ラジオテキストを見た段階では、ドラマのストーリーの先読みはできないですね。

    しかし、ヒロイン安子が、義母のみそ汁を熱いものにとりかえたときに、義母がそのみそ汁を手で払いのけ、ヒロインにかかってしまった日のラジオは、
    「おみそ汁を英語で説明してみよう」。

    ・・・それはダメだと思う・・・。

    安子のお兄さんが、和菓子屋を再建するために不動産屋に契約に向かったが、そのまま行方不明になった日のラジオは、
    「印鑑を使う場面について英語で説明しよう」。

    ・・・ふざけているでしょう?NHK・・・。

    そういうところも嫌いじゃないので、『ラジオで!カムカムエヴリバディ』を毎回楽しみに聴いています。

    ドラマ自体は、凄い展開になりました。
    母親がどんなに英語を大事に思っているかわかっていて、わかっているからこそ、あえて英語で、
    I hate you.
    というのは、それはダメだ。
    そういう、刃物のような使い方をしたらダメです。
    そういうのは、相手と同じくらい、言った本人がダメージを負うから。

    そういう意味でも、言葉とは何だろうと考えるきっかけになるドラマになっているのかもしれません。

    ラジオ英語講座は、『ラジオで!カムカムエヴリバディ』の他、『英会話タイムトライアル』『ラジオ英会話』『ラジオビジネス英語』『高校生からはじめる現代英語』『ニュースで英語術』を録音して聴いているので、ちょっとさぼるとすぐたまります。
    散歩や山歩きのときにどっと消化して何とか追いついています。
    玉川上水緑道も、もう冬を迎え、散歩している人もめっきり少なくなりました。
    霜が降りたのか、土が濡れているところもあり、滑らないよう注意して歩いていきました。

    桜橋交差点を右折して、1区画だけ舗装道路歩き。
    そこから、井の頭通り沿いの細い公園を通っていくと、狭山境緑道の入り口です。
    多摩湖自転車歩行者道の歩道部分をそう呼ぶのですね。

    この歩道は舗装されているので、あまり長い距離を歩くのは嫌ですが、都立小金井公園までくらいなら、まあまあ気持ちよく歩けます。
    道の両側は民家、あるいはマンションのこともありますが、のどかな農地のことも多いので、季節ごとの風景を楽しめます。
    舗装されていなかったら、多摩湖まででも歩いていきたい。

    小学校の前から土手に上がり、やはり思ったよりも土が湿っているので脇の枯れ草を頼りに通過しました。
    これは、霜が降りたレベルのことではなく、みぞれが降ったのかな?
    強い雨の降った寒い日が、数日前にありました。

    土手の途中から、銀色の道しるべに従い、畑の中の道を抜けて、都立小金井公園へ。
    先月、紅葉の始まりの頃に訪れましたが、今日、もう紅葉はほぼ終わっていました。
    ときどき、名残りの紅葉。
    上の画像がそれです。
    枯葉が積もって、土の部分の踏み跡は不明瞭になり、逆に、好きなように歩きまわりました。
    冬枯れの公園は、静かでした。

    さて、帰ろう。
    12月に入って、冬期講習の前倒しの授業も多く、忙しくなってきました。

      


  • Posted by セギ at 13:14Comments(2)

    2021年12月06日

    北高尾山稜を歩きました。2021年12月。


    2021年12月5日(日)、2年ぶりに北高尾山稜を歩いてきました。
    中央快速で、高尾駅下車、トイレを済ませて、歩き始めました。8:00。
    まずは登山口まで歩きます。
    「小仏」行きのバスに乗って、駒木野で下車しても良いのですが、短い距離ですから、北高尾山稜を歩くときは、いつも駅から歩きます。
    駅前から、まずはロータリーを渡り、そのまま直進。
    ファミリーマートの角で左折。
    そのまま、バス通りをとことこ歩き、JRの高架下をくぐった先の交差点を右折します。
    バスの経路そのままです。
    駒木野病院の先、道路の左側にメゾンドプラムというアパートがあるところで、右折。
    ゆるい上り坂の道はそのまますぐにJRの跨線橋となり、農道へとつながっています。
    神社の前を道なりに左に行き、2019年に設置された道しるべの通りに分岐を左へ。
    樹木に囲まれた暗い鬱蒼とした道をしばらく行き、高速道路の下をくぐると、その先が登山口です。
    小さい道しるべがありますが、まさかこの細い崖みたいなところから登山道が始まると思わないためか、すぐ横の広い道に入っていって道に迷う人もいらっしゃるようです。
    登山口は、「細い崖」です。

    朝から急だなと思いながら、手も使って細い岩がちな崖を登っていくと、平らなところに出ます。
    ここからは、そんなにひどい道はありません。
    ほっとひと息。
    ポールを出して、さて、改めて歩きだしました。
    10年以上前に初めて歩いた頃と比べると、随分整備された印象があります。
    最後の細い崖っぷちの道は今もありますが、尾根道のほうもよく踏まれ、歩きやすくなっていました。
    尾根を直進し、地蔵のあるピーク。8:55。

    ここからはアップダウンが繰り返されます。
    分岐に道しるべがないこともあります。
    道しるべがないときは、どちらに行っても、同じ場所に着きます。
    今回、左の道を選んだら、まき道に入ってしまい、このまま富士見台までまいてしまうのではないかと不安になりました。
    しかし、そんなことはなく尾根道と合流し、しばらく行くと、富士見台。10:00。
    今朝は晴れているのに、富士山の周囲に雲が漂っているのが電車からも見えていました。
    そんなわけで、富士見台からの富士山は見えず。
    テーブルでちょっと休憩し、先に進みます。
    ここまで、ほぼ手ぶらな装備の人と何人かすれ違いました。
    近所の人の散歩コースなのでしょうか。

    さて、富士見台からいったん大きく下ります。
    ここから、道は、下ってはそれ以上に上っていく繰り返しで高度を上げていきます。
    すれ違う人が結構います。
    北高尾山稜は、昔と比べると、歩く人が増えました。
    奥高尾の主脈と比べれば少ないですが、やはり先週の笹尾根とは違う人数でした。

    マスクもせずに「こんにちは」と声をかけてくる人が多いのが憂鬱でした。
    都会でそんなことをしたら、「こんな時代に、非常識な人だ」と驚かれます。
    山でもやめてほしい。
    互いに黙礼すれば、互いにマスクをせずに歩けるのです。
    「野外なんだから、そんなに気にしなくていいだろう」
    と本人が思うのは、自由。
    でも、その考えを他人に押し付けないでほしい。
    「この人は、気にしている人なんだな」
    と思ったら、そのときだけその人に合わせるのが心の柔軟さだと思うんです。

    タオルで口元をおおっている私を見て、高齢の男性が、
    「そんなに気になるの?みんな気にしてないよ。そんなに気になるものかねー」
    と、べらべらべらべらしゃべって通り過ぎていきました。
    飛沫跳び放題。
    これは、悪意の顕現。
    相手が嫌がっているのを見てとったうえで、あえて相手の嫌がっていることをやる、その精神性。
    しかし、言い返すと、さらに相手から飛沫が跳んでくると予想されるので、無視するのが一番です。

    マスクをしてくれなんて言いません。
    私も山ではマスクをしていません。
    ただ、互いにマスクをしていないのに、すれ違いざまに「こんにちは」を言うのをやめてほしいのです。

    そんな直後、何の偶然か、耳元で低くかけていたラジオから、銭湯で働く人からの投稿メールが読まれました。
    銭湯は黙浴が推奨されていますが、それでも顔見知りとしゃべる客も多いのだそうです。
    「しゃべっている人がいる。注意してほしい」
    という客からの苦情と、いや、知り合いとしゃべるのが楽しみなんだという常連との板挟みで、苦労しているのは、銭湯で働く人たち。
    そういう内容のメールでした。
    こんな時代でも、そんなにまでしても、しゃべりたい人たちがいるのか・・・。
    まだまだ当分、銭湯も温泉も行けないなあ・・・。

    そんなとき、私がタオルを口元でおおって黙礼をすると、すぐに悟って黙礼を返し、距離をとって通り過ぎてくれる若い男性もいました。
    ああ、いいなあ。


    山に来て、そんなことばかり鬱々と考えていても仕方ない。
    紅葉の残るきれいな道を歩いているのですから。
    写真に撮ってどう映るかはまた別ですが、肉眼では、良い紅葉でした。
    道が細いので、樹木が近く、秋深い山歩きの雰囲気を楽しめました。

    黒ドッケ。11:35。
    周囲からぽつんと高いポイントです。
    ここから、夕焼け小焼けへと降りていくこともできます。

    少し休憩して、また出発。
    まずは下り。
    すぐに道が岩がちな登りになりました。
    枯葉が積もっているので、注意して登っていきます。
    これをまた下るのは嫌だなと、まだこの道に慣れていない頃は思っていましたが、ここは印象的な場所なので、登る途中でもうわくわくしていました。
    登り切ったところが、上の画像の場所です。
    突然開ける、明るい尾根道。
    北高尾山稜でも一番好きな場所です。

    そこからもアップダウンは繰り返されます。
    高度が上がっていきます。
    まだ広葉樹の葉も完全には落ちていないけれど、樹間から、奥多摩の山々が見えてきます。
    秋の光の加減か、山々は青紫色に見えます。
    秋色の山々です。

    最後の上りを終わった頃、上空をヘリコプターが爆音を立てて飛ぶようになりました。
    すぐに通り過ぎると思ったのに、旋回しているのか、ホバリングしているのか、いつまでも爆音が続きます。
    ・・・事故か?
    樹間から見えたのは、赤いヘリコプターでした。
    あれは、消防庁のヘリ?

    関場峠。12:35。
    まだヘリが飛んでいます。
    長いな・・・。

    関場峠は、木下沢林道の終点です。
    林道へと降りていく道への進入禁止のテープは解除されていましたが、「道が崩れるところあり」といった注意が掲示されていました。
    2019年の台風で通行禁止になった木下沢林道。
    今は、通行注意となっている様子です。

    関場峠からも、さらに上りは続きます。
    岩がちな上りを終えて、植林帯の上りに入ると、別の道から、私の歩いている道との合流点に向かって走るように上ってきた2人の男性がいました。
    ヘルメットをつけて、腰にはガチャ。
    大きなザック。
    無線の音がガーガー鳴っています。
    「◎△◇そっちですか?」
    数メートル先で、何か私に向かって訊いたのですが、上空のヘリの爆音で聞こえません。
    「はい?」
    「堂所山!」
    私はうなずき、私の進行方向を指さしました。
    「ああ、あっちか」
    その人たちは、私の指さした方向に走っていきました。

    ・・・救助隊?

    家に帰って地図で調べると、その道は、陣馬高原下から堂所山に直接登れる最短距離の道でした。
    こんな登山道があるんだ・・・。

    さらに、少し遅れて3人、また少しおいてさらに3人、やってきました。

    ザックの隙間から「東京消防庁」の文字が背中に見えました。
    うわあ・・・、マジだ・・・。
    堂所山で事故か病人・・・。

    堂所山の危険個所というと、奥高尾縦走路と合流するための、木の根の作る段差の大きい下り道が一番危ない。
    とはいえ、事故は、どこで起こるかわかりません。
    何でもないところであっけなく転び、骨折ということもありえます。
    急病も多いです。

    植林帯から、熊笹の原に出ました。
    熊笹の原の上り道を上っていく救助隊を見送って、私は上り道のてっぺんの古い切り株に座りました。
    堂所山の山頂が、今、どうなっているかわからないけれど、野次馬でごった返している可能性があります。
    近寄らないほうが無難です。

    古い切り株に座って、カレーヌードルにお湯を入れました。
    事故に興味がないわけではないけれど、北アルプスを歩くと、血のにじんだタオルを巻いた人が座り込んで救助を待っているのを見ることがあります。
    富山県や岐阜県の救助隊が危険な場所に救助に向かう姿。
    ヘリでの救助。
    そういうものを見たこともあります。
    冬の八ヶ岳で、遭難者をそりに乗せて下っていく救助の人たちとすれ違うこともありました。
    そんなとき、
    「写真に撮ってはいけない」
    と、お世話になったガイドさんに教わりました。
    山で事故にあった人は、あいたくてあったわけではない。
    まともな登山者は、山での怪我は、自分の不注意だと感じている。
    救助隊を呼ばねばならないのは、恥ずかしいことだとわかっている。
    絶対に避けようと思っているが、それでも事故は起きてしまうことがある。
    その写真を撮ってはいけない。
    興味本位で見るものではない。

    静かな山道を見下ろしながら、カレーヌードルを食べました。
    厳しめな道を歩いた後のカレーヌードルはおいしい。
    ヘリの爆音が遠のき、私もカレーヌードルを食べ終わり、出発。

    切り株から5分で、堂所山山頂。13:20。
    そこは無人でした。
    何ごともなかったかのようです。


    え?
    ただの訓練だったのかな?
    日曜日に?

    さて、毎年、ここから高尾山に向けて縦走するのがお決まりのコースです。
    16:30、何とか日没前にケーブル駅に着き、観光客でごった返すなか、順番を待ってケーブルで下山したのが2年前。
    今年も同じペースで歩いているので、日没には間にあうでしょうが、日曜日の大混雑に向かっていくのは、気が進みません。
    今回は、反対方向の明王峠に向かい、そこから相模湖駅に下山することにしました。

    堂所山は、奥高尾縦走路と言えないこともないのですが、まき道を行く人が大半です。
    堂所山から景信山方向の縦走路に戻る道は、前述の通り、木の根の作る段差が大きく、ちょっと用心が必要な道。
    反対側は、逆にびっくりするくらい緩やかな道でした。
    多少の段差はありますが、よく整備されています。

    縦走路は、伐採地に入りました。
    樹木が切り開かれて、視界の開けた場所です。
    後ろから、救助隊の人が来たので、道を譲りました。
    最初に3人。
    続いて3人。
    最後に3人。
    ・・・1人増えてる!
    私の数え間違いでなければ。

    ヘリから吊るされて降りた隊員が、救助するべき人を引き上げるための器具の装着をし、ヘリに引き上げ、自分はそのまま地上に残ったということでしょうか?
    だとしたら、訓練ではなく、やっぱり本番だったのか・・・。

    底沢峠で、救助隊員が休憩しているのと再び遭遇。
    その先はもう出会わなかったので、私とは別の道を下山されたのでしょう。
    ご苦労様でした。

    私はさらにその先をとことこ歩きました。
    奥高尾縦走路は、まだ少し紅葉の残っているところもあり、風情のある道でした。
    写真に撮ったりなどして、のんびり歩いていき、明王峠。13:50。

    ここから、相模湖の与瀬神社へと下山します。
    この道を前回下ったのは、2か月前。
    まだ秋の始まりの頃でしたが、もうすっかり晩秋となりました。
    そんなに派手な紅葉ではなく、枯葉じゃないかというような状態でも、秋の山道はいいですね。

    まずは階段道。
    そこから、少し荒れた、下り道。
    いったん林道と交差し、そこからは平らな道が続きます。
    たまに少し上りますが、基本は緩やかな下り道です。
    大平の茶店跡で休憩。14:30。

    さらに、歩きやすい道をたったか下りました。
    やがて、相模湖が見えてきました。
    終わりかけの紅葉の奥に相模湖がキラキラ光っています。
    その相模湖に向かって下りていきます。
    良い眺めですが、段差が急な下り道で、石もごろごろしていますので、足元に注意が必要です。

    見晴台。15:10。
    相模湖がよく見えます。
    ベンチでちょっと休憩。
    ここから最後の下りに向けて、気持ちを整えます。
    ここからは、時間的な問題とはまた別に、心理的に長いんですよね。
    広葉樹の林の中の細い急坂の九十九折がずっと続くんです。
    落ち葉が積もって、2か月前よりも歩きにくくなっていました。
    用心して通過。

    与瀬神社。15:30。
    はあ、着いた。
    神社の階段は急なので、まき道を選び、最後の数段だけ下りると、中央高速道路の上を通る歩道橋。
    歩道橋の階段を下りて、左折。
    細い道をとことこ歩いていくと、相模湖駅。15:45。

    時刻表を見ると、15:59に、10両編成の東京行きがありました。
    1本で帰れて、ラッキーです。
    ちょうど良い時間で下山できました。
    1番線のトイレに入り、持参のジェル石鹸で手を丁寧に洗い、3番線に移動。
    自販機で、甘い炭酸水を購入。

    10号車の位置で支度をしたり、炭酸水を飲んだりしている間に、電車がやってきました。

      


  • Posted by セギ at 13:01Comments(0)

    2021年11月29日

    奥多摩の笹尾根を歩きました。2021年11月。


    2021年11月28日(日)、奥多摩の笹尾根を歩きました。
    ホリデー快速あきかわ3号で、武蔵五日市駅へ。
    紅葉シーズンも終わり、電車は座っていくことができました。
    終点武蔵五日市駅。8:48。
    トイレは、石鹸がない!
    持参のアルコール除菌液で手をふきながら、駅前のバス停へ。
    バスは、座席数によって人を区切り、係員の人がバスへと誘導していました。
    バス出発。9:00。
    トイレに入った分、最後の3号車になってしまい、立ち客が数人。
    その立ち客がよく喋る客で、慌ててマスクを二重にしました。
    窓は開けてあるから、まあ大丈夫だとは思うけれど。

    さて、終点数馬で下車。
    とことこ山に向かって歩きだしました。9:55。
    都民の森へ行く無料バスに追い抜かれ、九頭竜神社の前を過ぎ、大きな橋を渡ったその先、歩道の左手に登山口の道しるべがありました。

    ・・・え?
    ここ?

    舗装道路の歩道から、いきなり、凄い傾斜の登山道が始まっていました。
    しかも、枯葉が積もって雪崩を起こしています。
    うわあ、しくじったかも・・・。

    笹尾根そのものは、よく歩かれている道なのですが、笹尾根に上がる道は、良い道と荒れた道とにはっきり分かれています。
    この道を選んだのは、失敗だったか・・・。
    下山時によく使う、仲の平バス停からの道のほうが、良かったなあ・・・。
    後悔しながら、急坂を登り始めました。10:00。
    朝一番にアキレス腱が伸び切ってしまいそうな急坂を、枯葉に阻まれながら必死に登りました。
    特に、枯れた朴葉(ほおば)が邪魔です。
    どこにこんなに朴の木があるんだろう。
    朴葉蒸しにして食べてやろうか!
    いや、こんなに枯れ切った朴葉なんて、蒸すのにも使えない。
    というか、朴葉蒸しにしても、朴葉は食べられません。

    最初の急坂を何とか登り切ると、傾斜は少し緩み、道は細いままでも鉄パイプの柵が設置されていて、多少は安全な感じになってきました。
    ジグザグに登って、登山道らしい雰囲気の道まで到達し、ほっとひと息。
    そこからは、特に問題ありませんでした。
    ベンチ代わりの丸太でちょっと休憩。10:30。
    奥多摩はもうすっかり冬枯れで、樹間から、三頭山が良く見えました。
    三頭山は、双耳峰のように見えるときもあれば、3つの頭がよく見えるときもあります。
    2年ぶりの奥多摩です。
    あの山も、この山も、もう何年も歩いていないなあ。

    仲の平バス停からの登山道との合流点。10:45。
    道はますます安定し、淡々と笹尾根を目指します。
    高度が上がってきたので、登山道の脇に霜柱が見られました。
    滑りそうで、ちょっと用心しながら、さらに歩いていきます。
    ごくまれに、残っている紅葉がありました。
    青空に、名残りの紅葉。

    西原峠。11:25。
    笹尾根到達です。
    まずは右折し、すぐ上の槙寄山へ。
    槙寄山。11:30。
    そこまで人には全く会いませんでしたが、ここで、最初の登山者に出会いました。
    登山者というよりも、カメラマンでしょうか。
    三脚で、富士山を撮影していました。
    私は、あごマスクを口と鼻に直して、3メートルほど先で、黙礼。
    相手の方も、マスクをしていて、黙礼。
    槙寄山にはテーブルが2つあります。
    1つには、その人のザックが置かれてあったので、離れた位置のもう1つのテーブルに荷物を置き、まずは富士山を撮影。
    すっきりとした富士山でした。
    お年始ブログの画像にしようと思います。

    さて、テーブルに戻り、持ってきたお湯で、カップラーメンを作って、早めのお昼にしました。
    ここまでの登りに気力体力を使ったので、もうお腹がすきました。
    山で食べるカップラーメンは、何でこんなにおいしいかなあ。

    さて、出発。11:45。
    槙寄山山頂付近は霜が融けたばかりという様子で泥道でしたが、あとはそんなことはなく、乾いた道が続きました。
    なだらかなアップダウンの道。
    冬枯れた落葉樹の道です。
    右手の樹間から、ずっと富士山が見えていました。

    数馬峠。12:30。
    ここも、富士山が見張らせます。
    槙寄山よりも高度が下がるので、富士山の裾野はあまり見えないですが。
    テーブルもありますし、ベンチ代わりの丸太も置かれ、ここも休憩適地です。
    煮炊きしている人が2人。

    とことこ歩いていくと、笹尾根はここで道幅が広くなっていきます。
    笛吹峠。13:00。
    何年か前は、毎年、夏に笹尾根を反対方向に歩きました。
    夏山向けのトレーニングに。
    そのときに、いつも食事休憩をした丸太が、今もそのままにありました。

    道は、尾根から一段下がった細い道をいくようになったり、また尾根に戻ったり。
    向こうから登山者が登ってくる時間帯になりました。
    最初に2人。
    また2人。
    最後に1人。
    やはり、笹尾根を歩いて良かった。
    人が少なく、静かです。
    声は出さず、互いに黙礼ですれ違います。
    周囲は、冬枯れの落葉樹から、熊笹の原になったり、昼でも暗い植林帯の横を通ったり。
    植林帯の暗さには、驚きました。
    日当たりのよい登山道とのコントラストもあるのでしょう。
    まだ午後の早い時間帯なのに、本当に真っ暗で、森の中が見えないのです。
    これは、日暮れが早いぞ。
    下山路は、細い道なので、暗いと危ない。
    急ごう。

    さて、前方に巨大な丸い山が見えてきました。
    名前の通りの丸山。
    いったん高度が下がってからまた登り返すので、ここの登りは、いつも疲労します。
    まき道もありますが、すぐ先に山頂が見えるような状態まできてからのまき道ですから、ほとんどまいていない。
    山頂には何にもないので毎回まき道を選びますが、ぜいぜい言いながら、「全然まいてない」とつぶやくのも毎回です。
    丸山直下。13:20。
    はあ、大変だった。

    こゆずり峠。13:40。

    土俵岳。14:00。

    ここから先は、もう登りはないように勘違いしていましたが、そうではありませんでした。
    むしろ、この先、アップダウンが激しくなりました。

    日原峠。14:15。
    何とか、日没までに下山できる目途は立ってきました。
    枯葉の積もった道をいきます。
    うっすらと人の通った後があるので、道に迷うことはありませんでした。
    登ってきてくださった方に感謝です。
    枯葉の中を足でかき回すようにして下っていくと、少し離れた位置に、気分的にはとんでもなく高い小山が見えてきました。
    ・・・まさか、あそこには行かないよね?
    だって、登山道は、こんなに下っていくんだもの。

    しかし、枯葉に埋もれた登山道の先は、その小山へと確かにつながっていました。
    ここを登るのか・・・。
    小山の上から、下りてきた人が2人。
    え、こんな時間に?
    若い2人でした。
    ザックが大きいので、歩けるだけ歩いて、どこかで野営するつもりなのでしょう。

    小山を越えても、まだ登山道は続きました。
    道はさらにアップダウンを繰り返し、もう諦めの境地に達した頃に、浅間峠のあずま屋が見えてきました。
    幻覚かと思うほどに、ひょっこりと。

    浅間峠。14:55。
    見慣れた、古いあずま屋。
    枯葉が積もって、良い雰囲気でした。
    周囲のベンチの1つに座り、休憩。
    時間は大丈夫です。
    数馬から降りてくるバスが通過するのは、確か16:27。
    あとは、落ち着いて下山するだけです。

    さて、下山です。
    よく知る道とはいえ、枯葉が積もっているのと、いつもは上りなのに今回は下りということで、雰囲気はまた違って感じられました。
    結構道が細いです。
    注意して、そろそろと通過。
    やがて道は広くなり、段差の作られた整備された道となりました。
    もともと老朽化していたところに、2019年の台風で崩落したという話だった桟道は、しっかりしたものに作り直されていました。
    ありがとうございます。
    ジグザグに道を下りていくと、最後に渡る、沢にかかる橋が見えてきました。
    橋を渡って、上川乗下山口。15:40。

    ポールを片付て、とことこと車道を下っていき、大きな橋を渡って、信号を渡ると、上川乗バス停。15:55。
    先客は2人。
    少し離れて黙礼。
    「もうバスが来ますよ」
    と言われて、びっくりしました。
    「15:57に、バスが来るのよ」
    「えっ。そんなバスが?」
    時刻表を見ると、確かに、そんなバスが!
    この2年で、バスの時刻表が大きく変わり、15時台のバスが存在しているのでした。
    ディスタンスを保ちつつ、その方たちとさらに会話。
    浅間尾根を歩いていらしたそうです。
    浅間尾根から上川乗に下りる道を歩いたことはなかったけれど、良い道だったということでした。
    浅間尾根も歩きたいけれど、今年はもう無理だなあ。
    山に霜が降りてしまったら、凍結が始まります。

    登山客は、15時台に下山する人が多いだろうに、なぜこの時間帯にバスがないのだろう?
    かねてより疑問ではありましたが、この20年、バス時刻表が変更されたことはありませんでした。
    コロナ禍で、バスの混雑緩和の一環として、バス便が増えたのでしょうか。
    凄い!
    嬉しい!
    西東京バス、ありがとうございます。

    というより、そんなことは、事前に調べておきなさいよ、という話ですね。

    バスは2台やってきて、しかも、2台目はガラガラでした。
    わあ、これはありがたい。
    この時間帯のバスは、払沢の滝経由ということで、いつもは曲がらない村役場の手前で左折。
    有名なお豆腐屋さんの前のバス停で、バスはUターンし、また出発しました。
    紅葉シーズンも終わり、払沢の滝付近も静かでした。

    武蔵五日市駅。16:43。
    駅でびっくり。
    ホリデー快速が、16:48に出る!
    急いでトイレを済ませ、階段を駆け上がり、ホリデー快速に乗車。
    あまりにも接続の良いバスで、電車の座席はもう埋まっていましたが、2つ先の駅で下車した方がいて、そこから座っていくことができました。
    三鷹まで1本です。

    おおむねラッキーな、よい山歩きができました。

      


  • Posted by セギ at 13:39Comments(0)

    2021年11月22日

    羽村取水堰から三鷹まで、玉川上水緑道を歩きました。


    2021年11月21日(日)、羽村取水堰を見に行きました。

    三鷹7:34発の中央快速に乗って出発。
    ホリデー快速ではないからか、それとも曇り基調の天気予報のせいか、電車内に登山客はほとんどいませんでした。

    今日は、羽村から三鷹まで、玉川上水緑道を歩く計画です。
    しかし、電車に乗っていると、さすがに不安になってきました。
    遠い。
    玉川上水緑道は全長24kmという話なので、それならいけると思ったのですが、実際に電車に乗ってみると、あまりにも遠いのです。
    大丈夫かな?
    立川で乗り換えて、青梅線羽村駅下車。8:12。

    羽村駅は、ホームから上の通路に上がり改札を出ると、東口と西口のどちらにも出られる構造でした。
    東口の観光案内に、「まいまいず井戸」と書いてあり、予定にはなかったのですが、行ってみることにしました。
    先々週だったでしょうか、「ぶらタモリ」という番組で、玉川上水を取り上げていて、その中で、まいまいず井戸のこともやっていました。
    武蔵野台地は、地下水が地面の深いところを流れています。
    そのため、地面を広く掘り下げ、渦巻き状の通り道を作って、その中心に井戸を掘ってあるのです。
    鎌倉時代の遺跡だそうです。

    番組の中では本当に駅前という様子だったので、簡単に見つかると思ったのですが、これが大変でした。
    番組の映像の記憶を頼りに、駅前から右側に歩きだしたのですが、行けども行けども、そんなものは存在しないのです。
    あげく、駐車場で行き止まり。
    駐車場は、駅から1本離れた大通りにも出られるようになっていたので、そこへ出てみると、緑のかたまっているところが見えました。
    まいまいず井戸は神社の隣りにある様子だったので、では、あそこが神社かな?
    しかし、行ってみると、そこは公園でした。
    小さいけれど樹木の多い趣深い公園ではありましたが、ここは違う・・・。
    諦めて、駅へと戻ると、「まいまいず井戸」と大書された看板を発見!
    うわー・・・。
    これ、テレビ映像とは地理的配置の印象が違う・・・。
    家に帰って録画を見直しましたが、それでも、やはり違うのです。

    駅からの正しい行き方。
    羽村駅東口駅前はロータリーになっています。
    駅に背を向けて右手に、西友があるんです。
    その西友の前をとことこ歩いて、大通りまで出ると、その大通りをはさんで、西友の向かい側が「まいまいず井戸」でした。

    問題は、西友を映せないことだった・・・。
    NHK・・・。
    ランドマークを映せないんじゃ、正しい道案内はできないですね。

    軽く30分もロスしましたが、無事にまいまいず井戸へ。
    誰でも自由に、らせんの通路を歩いて井戸まで下りていくことができます。
    今は使っていない井戸。
    そこは、祠のように祀られていました。
    思わず手を合わせました。
    井戸から見上げる紅葉。
    井戸の屋根にも枯葉が積もっていました。
    迷ったけれど、来てよかった。
    駅前とは思えない清浄な空気が流れていました。

    さて、いったん駅に戻り、西口から、いよいよ羽村取水堰へ。
    西口の駅前には地図があり、羽村取水堰への行き方は明瞭でした。
    道の途中の観光案内所はまだ開いていなかったけれど、ガラス戸に貼られたイラストマップも大きくわかりやすかったです。

    羽村取水堰。9:05。
    「ぶらタモリ」のロケも、何だか交通量の多い道路の際でやってるなあと思いましたが、実際、そこは歩道すらなく、道路の際からいきなり階段を下りていく形になっていました。
    階段を下りていき、最初に渡る小さな橋から、玉川上水を見下ろすことができました。
    まさに、そこから、玉川上水が始まっていました。
    上の画像がそれです。

    橋を渡りきると、向こうには多摩川が広がっています。
    そこは公園になっていて、ベンチが並び、さまざまな説明板があり、玉川兄弟の銅像も立っていました。
    玉川兄弟、男前です。
    彼らは工事の現場監督で、上水の設計者は別に存在したのだろうと番組でやっていましたね。

    多摩川から堰を通し、轟々と水が流れています。
    ああ、ここが玉川上水の起点。

    よし、歩くぞ。
    出発。9:20。
    玉川上水の流れる方向に、川に沿って歩き始めました。
    道は、最初は舗装されていましたが、羽村大橋を過ぎると、未舗装の歩きやすい道になりました。
    道幅は広く、桜やカエデが植えてあり、気持ちのよい散歩道です。
    川幅も広く、ゆったりと流れています。
    カモの群れも、川の流れにそってのんびり移動していました。

    やがて道幅が狭くなり、山道のようになりました。
    アップダウンもあります。
    右手の斜面は、公園として整備されていますが、これもちょっとした山の印象です。
    その1つに上がってみました。
    ここは、富士見の丘。
    富士山が見えたときに鳴らしましょうと、幸せの鐘が設置されていました。
    今日は、富士山は見えないなあ。

    道は再び舗装道路となりましたが、右手に次々と小さな公園が現れることもあり、あまりストレスを感じません。
    それぞれの土地の名を冠した、上水公園が続きます。

    宮本橋のところから、しかし、苦難が始まりました。
    ここから、玉川上水緑道イラストマップでお勧めのコースは2つに別れます。
    1つは、玉川上水から大きく離れ、多摩川沿いを歩くコース。
    かなり大回りのようです。
    もう1つは、左岸に回り込んで上水沿いに歩く、舗装道路のコース。
    時間が気になるので、上水沿いに歩くコースを選びました。
    片側に狭い歩道があるだけの、車道歩きです。
    あまり楽しくありません。
    宿橋、新橋を通り過ぎて、清巌院橋。
    ここから、再び川の右岸に戻ります。
    しかし、ここで上水を見失いました。
    上水沿いを歩ける道がないのです。
    少し離れた車道を歩いていくしかありません。
    歩道はあるものの、単なる舗装道路です。
    右手に、また公園。
    水が多く、木道の整備された、ここも魅力的な小さな公園でした。
    つづいて、ほたる公園。
    ここは、階段でかなり下のほうに下りていく様子の公園です。
    樹木に囲まれ、中は見えませんでした。

    玉川上水は、どこだろう?
    もう完全に見失いました。
    後に地図で確認すると、そこは青梅橋付近。
    道はどんどん玉川上水から離れていったのだと思います。
    イラストマップでは、そこから、大きく迂回する2つのコースが描かれています。
    しかし、何しろイラストマップなので、詳細がわかりません。
    イラストでは、緑の中、公園の中を歩いていく楽しそうな道なのに、実際は、奥多摩街道。
    ただの舗装道路です。

    やがて、奥多摩街道は大きな交差点に突き当たってしまいました。10:30。
    どちらに行く?
    ここで、道路地図のコピーを出しました。
    上水に近づくには、とにかく、ここは、左折。
    しかし、ここでも私は失敗しました。
    まず、この交差点を渡る必要があったのです。

    道路を歩いていくと、電車が前方を左から右へと走っていき、しかも減速するのがわかりました。
    道路のすぐ脇に、駅があるんだ!
    再び、道路地図のコピーを確認。
    熊川駅です。
    ここにも横断歩道があったのですが、私はそれも無視し、さらにとことこ歩いてしまいました。
    前方に橋。
    玉川上水です。
    こんなに離れていたんだ・・。
    川の流れから考えるに、道路の向こう側に渡らねばならないのですが、横断歩道がありません。

    とことこと歩いて、ようやく信号を発見し、道路の向こう側へ。
    そこから玉川上水まで戻りました。
    1本離れている道でもいいから上水沿いに歩いていこうとすると、しかし、道は住宅街特有の突き当りに。
    とぼとぼと戻る繰り返しです。
    ここで、またかなり時間をロスしました。

    駅に戻ったほうがいいのかな?
    そう思い、熊川駅に行くことにしました。
    これは、我ながら良い考えでした。
    熊川駅は、住宅街に突然駅舎がある、私鉄のような造りの駅でした。
    駅前に、地図がありました。
    私の道路地図コピーよりもずっとわかりやすい!
    そして、足元に、不思議な案内板が埋め込まれてありました。
    「玉川上水 200メートル先 青梅線を渡り右折」
    しかし、案内板には左折の矢印がくっきり描かれているのです。

    うわ、わかりにくーい。
    いや、きちんと内容を咀嚼すれば、わかるのですが。
    ここをまずは左折する。
    そして、200メートル歩いて、青梅線の踏切を渡ったらすぐ右折。
    なるほど。

    言われた通りにてくてく歩きましたが、またそこで道に迷いました。
    道は途中で三差路になり、私はまっすぐなのは左側だと思い、左側の道を選んだのですが、正しくは右側の道が「道なり」だったようです。
    「200メートル」と言われても、途中で三差路があったら、わからない。
    全く踏切が見えてこないので、変だと思って引き返し、その三差路を渡り直して、ようやく、青梅線の踏切。
    運悪く、踏切がちょうど閉まりました。
    なおかつ、踏切の閉まっている時間が、長い。
    なかなか電車の姿が見えてきません。

    ようやく電車が通り過ぎ、踏切が開いたので渡り、すぐ右折。
    しかし、その道は住宅街で、また行き止まりの雰囲気が濃厚でした。
    また戻るのは嫌だなー。
    途中で止まって考え込みましたが、止まっていても、仕方ない。
    行き止まりなら、また戻るだけ。
    そう思って進むと、行き止まりではなく、公園に出ました。

    水喰土公園。11:00。
    「みずくらいど」と読みます。
    ・・・凄い名前です。
    絶対に、ここは玉川上水がらみの公園でしょう。
    公園は、平らな遊歩道もありましたが、山道のように登っていく道もありました。
    山道を選択。
    しかし、小高い丘の先は木段の下りで、さらにその先に進もうとしても行き止まり、入口に戻る遊歩道しかないのです。
    とぼとぼと、もとの場所まで戻りました。
    「拝島」と書かれた道しるべがありました。
    しかし、私は拝島駅に行きたいわけではない。
    玉川上水緑道を歩きたいのです。

    うーん・・・。
    公園を2周しても謎が解けず、仕方なく、「拝島」と書かれた方向に歩いてみました。
    先程の山道のような登り道が途中で別れ、「拝島」の道しるべ通りに下りていくと、そこは、玉川上水沿いの細い道につながっていました。

    ・・・わかりにくい。
    土地勘がない人間に、「拝島」という道しるべは、伝わりにくいなあ。

    玉川上水沿いのその細い道は、玉川上水の右岸の道。
    道の右手は、やがて、また別の公園に変わりました。
    しかし、その公園は、改修工事中。
    道は、工事中の幕が張られた通路に変わり、そこから、また普通の舗装道路に出てしまいました。

    悪夢のようにわかりにくい・・・。

    とりあえず、方向だけは正しいはずなので、そのまま歩いていくと、拝島駅前に出ました。11:25。
    そして、まさにその駅前から、玉川上水緑道、土の道が始まっていました。

    ああ、そういうことか・・・。

    玉川上水緑道を歩きたいだけならば、拝島駅下車というのも、一案ですね。
    ここまではかなり車道歩きが続きましたから。
    イラストマップですと、拝島駅と緑道は少し距離があるような感じなのですが、全くそんなことはなく、普通に駅前から緑道は始まっていました。

    土の道。
    道幅はそんなに広くないですが、桜の木が植えられ、春にここを歩いたら楽しそうです。
    ようやく安心して歩いていくと、しばらく先で、大きな道路に出ました。
    その先、川の右岸は拝島上水公園という大きな公園でした。
    公園内に入ってしまうと、またタイムロスをしそうです。
    ここからは川の左岸に回りました。

    でも、拝島上水公園は、良さそうな公園でした。
    私の持っている古い道路地図によれば、そこは「昭和の森ゴルフコース」となっています。
    ゴルフ場が、後に都立公園になったのでしょうか。
    野川公園と成立は同じですね。
    川を隔ててちらちらと見える様子は、どちらかというと小金井公園と似ている雰囲気でした。
    樹木の中、遊歩道が整備されています。
    カエデの紅葉がきれいでした。
    今度来るときは、時間に余裕があれば、あの公園の中を歩いてみたいな。

    さて、上水の左岸の道は、土の道ではなく、チップを固めてある道でした。
    コルクの上を歩いているようなクッションがあり、足裏に不思議な感覚があります。
    面白いな、この道。
    行く人、来る人がときどき現れます。

    公園が終わり、しばらく行くと、上水は暗渠に。12:00。
    ここも公園になっていました。
    ベンチに座って、少し休憩。
    お腹が空いてきましたが、どこかで買えるだろうと、お昼は持ってきていませんでした。

    さて、さらに先へ。
    上水も再び姿を現しました。
    川幅が徐々に広くなり、川はゆったりと流れています。
    人の背丈ほどの黒いフェンスが、川と緑道を隔てています。
    この川の雰囲気は、玉川上水駅の付近に似ています。
    そろそろ、玉川上水駅が近いということかな?
    道の雰囲気もどんどんよくなってきました。
    川沿いは平らな道。
    低い柵を隔ててすぐ左手に、多少のアップダウンがあり、樹木の間を抜けていく道もあります。

    玉川上水駅。13:10。
    とうとう、来たことのあるところまでたどり着きました。

    駅前から、ファミリーマートの看板が見えたので、そこまでとことこ徒歩2分。
    ちょうどお昼を過ぎた時間帯で、おにぎりの棚はスカスカでしたが、スパムおにぎり、いや、スパムおにぎらずがありました。
    食べてみたいと思っていたんだ。
    ペットボトルのミルクコーヒーも購入。
    あとは、食べる場所を見つけるだけです。

    玉川上水に戻り、川の右岸をしばらく行きます。
    浄水施設があり、ここから、玉川上水は細い清流に戻ります。
    石碑があり、木段で川の際まで下りられる施設も整備されています。
    写真を撮って、左岸に渡りました。
    緑道にベンチがありましたが、ここはときどき人が通ります。
    その脇に、小さな公園があり、そこでお昼を食べることにしました。
    ベンチに座ると、鳩が2羽、足元に寄ってきました。
    うわあ、人に慣れている。
    というか、ここで何か食べる人が多いので、そのおこぼれ狙いなのでしょう。
    スパムおにぎらず、おいしい。
    ペットボトルの冷たいミルクコーヒー、おいしい。
    外で食べると、何でもおいしいー。

    さて、出発。13:40。
    ここから、玉川上水緑道の中でも最も美しい道が始まりました。
    玉川上水駅から歩くのも、超お勧めです。
    川の左岸が道幅も広く、樹木も多いです。
    あいにく曇っているので、写真に撮ったらそんなにきれいには写らない。
    でも、肉眼では、きれいな紅葉でした。
    ハッとするような赤いカエデ。
    黄色い葉。
    濃い赤い葉。
    しみじみとした秋の林の道でした。

    ごみ焼却場。
    緑道の雰囲気を壊さないように、葉の模様の描かれた深い緑色の幕で覆われています。
    その横の足湯の施設は営業中。
    混雑しているようなので、入り口で見物するだけにしました。
    あまりにも歩いてきたので、この状態で足湯に浸かったら、回復するというより、ぐったりしてもう歩けなくなりそうです。

    イチョウがきれい。
    ここは大学だな。
    ギンナンの匂いが、上水緑道まで漂ってきました。

    西武多摩湖線の踏切を渡ります。
    ここで緑道は途切れるように見えますが、細い道に入っていくと、再び土の道が始まります。
    しかし、素晴らしい自然道はここで終わり、緑道の道幅も狭くなってきました。
    未舗装の道ではあるので、変わらず歩きやすいですが。

    喜平橋。15:20。
    交通量が多い交差点です。
    緑道を直接渡れる信号がなく、3回信号待ちをしなければならないのが難点です。
    ここから、左岸は舗装されるので、右岸に回りました。
    上水桜通りの歩道が、玉川上水緑道でもあります。

    都立小金井公園前。16:00。
    ここまで来れば、もう大丈夫。
    よく知る散歩道に、ついに戻ってきました。
    でも、帰るまでに日が暮れそうです。
    急ごう。

    小金井公園の付近は、街灯が柵に点々と設置されていて、その灯りがきれいでした。
    大きな交差点を渡ると、玉川上水は、五日市街道と別れ、細い道に入っていきます。
    ここは、草が繁っていたら、日が暮れたときには足元が不安定な箇所です。
    草刈りをしたばかりの様子で、助かりました。
    火曜日にもここを歩いたばかりなのですが、あのとき、重機も使って大がかりに樹木の枝も切って整備している様子でしたっけ。

    桜橋の交差点からは、境浄水場脇の安定した広い道。
    薄暗くはなりましたが、まだ散歩している人とすれ違うこともありました。

    浄水場を過ぎると、また大きな交差点を渡り、そこから、緑道は最も狭くなります。
    街灯が案外明るくて、道のでこぼこがよく見えて助かりました。
    そうして、三鷹駅北口。16:55。

    ついに、羽村取水堰から三鷹まで、歩き通しました。
    スマホの歩数計を見ると、歩数5万7731歩。歩行距離38㎞。
    道に迷ったので、予定距離をかなり上回ってしまいました。

    今度は桜の季節にこの道を歩きたいなあ。
      


  • Posted by セギ at 14:54Comments(0)

    2021年11月19日

    都立小金井公園で紅葉狩り。


    2021年11月16日(火)、都立小金井公園まで散歩してきました。
    高尾山は今、紅葉の見頃。
    平日でも混雑しているでしょう。
    となると、さすがに避けたほうが無難。
    高尾の過去の紅葉は私のスマホの中に。
    それを眺めて済ますことにしよう。

    というわけで、特に期待はなく、いつもの散歩コースの1つとして、都立小金井公園に向かって歩きだしました。
    三鷹駅北口から、玉川上水緑道を、とことこと西へ。
    川べりは朝晩は冷えるので、案外紅葉がきれいなところがありました。
    陽に透かして見ると、さらにきれいです。
    ご近所散歩でも、紅葉は楽しめます。

    片耳イヤホンで、NHK第2放送の英語ラジオ講座を聴くのも、もう散歩の定番となりました。
    「ラジオで!カムカムエヴリバディ」も、週3回放送を毎回聴いています。
    テキストも購入してしまいました。
    テキストの巻末に「日本人と英語講座の100年の歩み」という連載記事があり、これが面白いんです。
    1941年12月8日朝、真珠湾攻撃の直後に「基礎英語講座」が放送されるが、戦前・戦中のラジオ英語講座はそれが最後となり、同日、NHK第2放送は休止。
    ドラマを見ていても、「ひー、嫌だ嫌だ嫌だ」とつぶやいてしまいました。

    まだまだテキスト連載は始まったばかりで、私の知らない時代についての説明が続いています。
    私が中学生のときに聴いた「基礎英語」「続基礎英語」は、講師はどういう方だったんだろう。
    ネイティブ講師は、マーシャ・クラッカワーさんでした。
    これは、放送の冒頭で毎回紹介されていたので、覚えています。
    ・・・いや、日本人講師も毎回名乗っていたと思うけど、なぜか覚えていない・・・。

    当時の「基礎英語」で、あまりにも印象的だったので覚えているのが、name という単語についての話です。
    その日本人講師は、自分が中学生のときにこの単語を初めて見て、「ナメー」と呼んで、日本語と英語は似ている単語があるのだなあと思ったというのです。
    どう理解していいのか困惑し、ラジオを凝視したのを覚えています。
    いつもとても真面目に英語を解説する日本人講師が、突然そんなだじゃれみたいなことを言っても、困惑しますよね。
    しかも、全く面白くないんですから。
    解析不能な違和感は、しかし、記憶に残ります。

    高校生になって、私自身も、そういう英単語を発見することになりました。
    occur は「生じる」ですが、「起こる」という意味で覚えておくと、「オカー」と「起こる」は似ています。
    deny は、「~でなーいと否定する」と覚えれば、一度で覚えられます。

    しかし、授業中にこれを話しても、ほとんど定着しない・・・。
    興味がない、というより、そういうことですら覚えられないようなのです。

    とはいえ、集団指導塾で働いていたあるとき、卒業して1年ぶりくらいに塾に自習に来た高校生の二人連れが、
    「え?deny の意味?否定する、だろ。先生が、言ってたじゃん。~でなーいと否定するって。あれはさすがに一度で覚えた」
    と話していて、ああ、届くときもあるのだと思いました。
    相手の子は、そんなことは全く記憶していなくて、ポカンとしていましたが。

    話が逸れました。
    「ラジオで!カムカムエヴリバディ」のテキストの話。
    ラジオ講座は、毎月15日に、翌月のテキストが発売されます。
    NHK総合の朝の連続テレビ小説と連動しているこの番組。
    そんな早めにテキストを発売して、ネタバレになってはまずいのではないか?
    そう思いながら12月号テキストを開いたら、ドラマの11月分放送のしかも前半のおさらい的な内容ばかりでした。
    色々な意味でよく出来ている、と感心しました。

    多摩湖自転車歩行者道と並走する狭山境緑道をとことこ歩いて、西東京市立の小学校の前の土手を歩き、そこから左折して、都立小金井公園へ。
    コスモス畑は、希望する市民に花束の譲渡を行ったのだそうで、咲き残ったコスモスがわずかに風に揺れていました。
    滑り台の設置された富士見の丘に登って、そこから、こどもの広場へ。
    まだ紅葉は始まったばかりですが、1本、びっくりするほど赤いカエデの木がありました。
    きれいー。

    さらに歩いていくと、これも1本だけ、びっくりするほど黄色く染まっているイチョウが。
    他の木はまだなのに、この木だけ、見事に黄色でした。

    赤と黄色と、予想外に鮮やかな紅葉を堪能し、満足しました。
    山は、紅葉が終わって、静かになったらまた行こう。
    そろそろ、日曜日に出かけてみようかな?
    そう思いながら、青空の下、背の高いコウテイダリアの花を見上げ、都立小金井公園を後にしました。

      


  • Posted by セギ at 12:33Comments(0)英語

    2021年10月29日

    高尾山口駅から梅郷の道をたどり、日影沢林道へ。2021年10月。



    2021年10月28日(木)、明け方の雨も上がり、よく晴れた秋の日、山を歩いてきました。
    新規感染者は減っているけれど、こんなときこそ用心が必要。
    休日の電車や、平日でも山に向かうバスは、登山客のおしゃべりが凄そうで、まだちょっと乗る勇気がもてません。
    今回は、高尾山口駅から歩いて日影沢に行くことにしました。

    高尾山口駅を出発。9:00
    いつもの登山口方向とは逆、左手に歩いていきます。
    駐車場から甲州街道に出て、左へ。
    高尾駅方向にむけて、てくてく歩きだしました。
    JRの高架が見えてきたあたりで、甲州街道は小さな橋を渡ります。
    橋を渡ったところが、遊歩道の始点です。
    小さな道しるべが立っていました。

    舗装はされていますが、川沿いののんびりとした道をしばらく行くと、舗装されていない道が始まりました。
    今朝の雨で道が湿っているせいもあるのでしょう、すぐ右手、林の向こうに民家が見えているわりには、山深い印象の道でした。
    木の橋を渡り、行き止まりなのではないかというような山際のほうに入っていくと、登山道がつけられていました。
    足元には、沢。
    まだ本当に麓なのに、山歩き気分が楽しめます。

    大きな木の根元に、赤いキノコが生えていました。
    「カエンタケ。危険。さわらないで」
    という掲示がありました。
    今年なぜか沢山生えているとニュースで見たカエンタケとは、これか。
    食べたらダメなのは勿論、触わるだけで皮膚が炎症を起こすそうです。

    燃える炎のような形。
    縄文時代の火焔型土器を連想させるフォルムでした。
    そういえば、火焔型土器はとても有名だけれど、教科書に載っているようなあの見事な火焔型土器は、新潟県の信濃川流域でしか出土しないんだとか。
    他の地域にも類型はあるけれど、あれほど大型で見事な装飾のものは出土しないそうです。
    雪が多くて、縄文人が暮らしやすい気候だったとは思えないのに。
    縄文時代を代表する遺跡は青森県の三内丸山遺跡ですし、縄文人は案外北国が好きなのでしょうか。
    なぜ、もっと気候の温暖な土地で暮らさなかったのだろう?
    長い縄文時代の中で、徐々に北へと移動し、文化も円熟していったということでしょうか。


    濡れた落ち葉を踏みしめて歩いていきます。
    すぐ足元まで沢が来ている箇所もありました。
    かと思うと、整備された児童公園に出たり。
    そしてまた、登山道みたいになったり。
    歩きごたえのある面白い道をてくてく歩いて、大きなトイレのある広い整地された場所から、道路に出ました。

    ここからは道路歩きです。
    すぐに有名なお豆腐屋さんが見えてきました。
    今日は木曜で定休日。
    おからドーナツ、買いたかったな。
    この店は、おぼろ豆腐もおいしいんですよね。

    道路脇に広い釣り堀。
    客は2人ほど。
    静かな気持ちのよい眺めでした。

    バスに追い越されたらちょっと悔しいけれど、そんなこともなく、日影沢バス停に到着。
    その先が、日影沢林道の登山口です。
    登山口。10:00。
    駅からちょうど1時間で着きました。
    あれ?
    キツリフネが沢山咲いています。
    こんなところに以前から咲いていたでしょうか?

    2年前の大きな台風で、日影沢林道は閉鎖されました。
    あれから2年。
    コロナ禍で山に行けなくなってからは、登山道の状況をネットで調べることもしなくなっていました。
    そもそも、どこが崩落して閉鎖されたのだろう?
    入り口付近の道が、何だか前より細くなったような気がするのは、気のせい?
    それとも、ここが崩落したのかな?
    今となっては、どこが崩落したのかよくわからないくらい、完全に復旧しています。
    ただ、登山口すぐ左手の、木道・木段の遊歩道は、侵入禁止の黄色いテープが貼られてありました。
    かなりギシギシいう木道木段だったから、老朽化のせいでしょうか。
    それとも、ここも台風でどこか崩落したのでしょうか。

    日影沢林道は、普段でも沢の冷気が登山道まで上がってきて涼しい場所ですが、雨上がりとなればさらに、ミストシャワーを浴びているほどに冷涼な場所でした。
    気持ちよく歩けます。
    駐車スペースの奥の沢には渡渉点があります。
    ちょっと水量が多いけれど、何とか渡れるようでした。
    渡渉した先は、アップダウンは激しいけれど、林の中の静かな道。
    登山地図には載っていない、秘密の道です。
    とはいえ、今日は平日。
    日影沢林道も十分静かな道だし、2年ぶりなので、今日は日影沢林道を歩こう。

    キャンプ場の横を通ります。
    男性が1人、火を焚いていました。
    平日昼間の1人キャンプ。
    炎を眺めているだけで、何時間でも経ってしまうだろうなあ。

    久しぶりの日影沢林道。
    最初は快適な道ですが、徐々に傾斜が急になります。
    意外に長いです。

    本日はあごマスクで歩きました。
    たまに、早くも下山してくる人がいます。
    マスクをしています。
    慌てて私もマスクをして、互いに黙礼。

    サングラスをして、顔全体を隠す布をかけている人もいました。
    雪山で見るいでたちです。
    薄手のスヌード(簡単に言えば、ネックウォーマー)で、鼻と口を覆っている人もいます。
    いずれも通気性が良いので、感染対策としては弱いかもしれない。
    でも、こうした装備の人は、すれ違いざまに「こんにちは」を言ってくる、おっかない態度はとらないので、安心です。
    互いに黙礼。

    林道のゲートの脇をすり抜けると、道は明るくなってきました。
    青空の下、ススキが生え、まだ緑が濃い中に早めに紅葉するカエデがぽつんと赤く見えていました。
    秋だなあ。
    と思ったら、足元に蛇がのたっと横たわっていて、びっくり。
    ちょうど向こうから下山してくる人がいたのに、明石家さんまのようなオーバーリアクションで跳び退いてしまいました。
    すぐに体勢を立て直し、真面目くさって黙礼。

    まき道との合流点。
    城山のまき道は、封鎖されたままでした。
    台風から2年経っても、復旧しない道もあります。
    崖崩れがよほどひどく、手のほどこしようがないのか。
    ここまで手が回らないだけなのか。

    電波塔めがけてさらに坂道を上り、小仏城山山頂。11:25。
    今日は茶店は2店ともお休みでした。
    机とイスが沢山あり、登山客はそれぞれ、5メートル以上の距離を保てる席に座り、食事休憩をしていました。
    皆さん単独で、話し声は全く聞こえません。
    ああ、ここは食事が可能です。
    相模湖に下りていける下山口からは、富士山。
    冠雪した部分だけがにょっこり見えている富士山でした。

    今月が賞味期限のアルファ米のドライカレーに水を入れて持ってきていました。
    パクパク食べて、食後のコーヒーを飲んで、のんびり。
    頭上には、紅葉の始まったカエデ。
    まだまだ色づきには時間がかかるようです。

    さて出発。11:50。
    ここからは、混雑方面への下山なので、厳重にマスクをして出発。
    木段を下りていきます。
    一丁平の展望台でも、富士山を堪能。
    下りていく途中で、センブリの花も撮影できました。

    マスクをして紅葉台に登っていくのはさすがにきついので、まき道を選択。
    あっけなく高尾山の下に到着。
    山頂への階段も、マスクをしていてはきつい。
    ここも、まき道。
    大きなトイレのあるところまでやってきました。
    ここまでくると、周りは観光客なので、全員マスクをしています。
    「こんにちは」と声をかけてくる人もいません。
    ある意味ストレス・フリーです。
    女坂をたったか歩き、1号路をとっとこ下りて下山。14:00。
    すいている電車で、帰宅できました。

      


  • Posted by セギ at 14:08Comments(0)

    2021年10月21日

    「遠山顕の英会話楽習」最終回を聴きながら、都立小金井公園へ。2021年10月。


    2021年10月20日(水)、今週は都立小金井公園まで散歩をしました。
    3時間ほど歩ける定番散歩コースは、この1年で4通りに固まりました。
    そろそろ、コスモスがきれいに咲いている頃ではないか?
    というと、都立小金井公園コースがいいですね。

    のんびりと、12時に出発。
    三鷹駅北口から、玉川上水緑道の左岸、未舗装の歩道を歩き始めました。
    交差点を渡って、さらに緑道をたどり、境の浄水場の横を淡々と歩き、その先で右折。
    ここは舗装された歩道を歩き、次の交差点で左折。
    井の頭通り沿いに、細い公園が整備されていて、未舗装の道を歩いていけます。
    前回歩いたときの大量のドングリ。
    少しは拾われた様子ですが、踏まれて壊れたドングリがまだ沢山落ちていました。
    山の動物がこの付近にはいないから無理ないのですが。
    鳥は、ドングリは食べないのかなあ。

    片耳イヤホンで、NHK第二放送を聴きながら歩いています。
    12:15~12:25は、「英会話タイムトライアル」。
    易しい日常会話ですが、とにかく瞬発的に声に出して英語を言う練習ができる番組です。

    都立高校は、2023年度入試から、英語スピーキングテストが導入されるとのこと。

    本気なんでしょうか?
    誰も反対しないのでしょうか?
    大学入試改革のときのように、ぎりぎりのところで反対の声が上がり、中止にならないものでしょうか?
    採点を1つの民間企業が一手に引き受け、しかも、外国で採点されるという・・・。
    外国の、誰に?
    そんな大量の採点、しかも、1年に1回きりのことですから、アルバイトを雇って処理するしかないでしょう?
    それで本当に公正な採点が行われるのでしょうか?
    都立高校の男女別定員制よりも、余程透明性がなく、ヤバい案件だと思うのだけれど・・・。

    スピーキングテストの20点がぽこんと付け加えられて、都立入試は1020点満点になるとのことです。
    疑いを抱きつつも、今のところそうなる予定であるならば、スピーキングの練習を塾に導入しないわけにいきません。
    テスト内容はそう難しいものではなく、簡単な会話と、英文音読と、4コマ漫画の筋を英語で説明するというもの。
    英検3級の2次試験対策がそうであるように、基礎力のある子なら半月で合格レベルに到達するでしょう。
    ただ、こういうのは、英語力とは別の次元で不利な生徒たちがいます。
    50分という時間内でのペーパーテストなら、他の生徒と互角に英語力を示していくことができるけれど、咄嗟に英語が口から出てくることはあまり期待できない子たちです。
    日本語もすぐには出てこないですから・・・。

    何か問いかけても、むうっと黙り込むので、わからないのかなあと思い、さらにヒントを出そうとすると、私の声と重なるようにして喋りだす子たちは、一定数存在します。
    考えている時間が、「常識」より長いのです。
    しかも、その間、むうっと不機嫌そうなのです。
    学校の実技系科目の成績が予想外に低い原因の1つも、それではないかと思うのです。
    授業態度が悪い。
    反抗的だ。
    何か文句があるのか?
    そんなふうに思われている可能性はないのだろうか?
    言葉がすぐに出てこないだけなのだけれど・・・。
    同様に、態度もきびきびはしていないし、何をするにも時間がかかるので、それも低評価の原因だろうか・・・。
    でも、できないのではなく、ただ、時間がかかるだけなのです。

    機械に録音するスピーキングテスト。
    話し始めるまでの準備時間は30秒と定められています。
    瞬発力のない子たちが好成績を残すことは、あまり期待できません。
    これは、20点のハンデを他で何とか取り返すことも考えないと・・・。
    勿論、スピーキング練習はしますけれども。
    厄介なことになりました・・・。

    むうっと黙り込む時間が長いタイプではない子ならば、「英会話タイムトライアル」は、スピーキング練習のための良い番組だと思います。
    とにかく、とっさに何か英語で言う練習ができます。
    ただ、こうした番組を勧め、せっかくラジオ講座を実際に聴いてくれても、「声を出す」ことをしない子もいます。
    ただ聴いているだけなのです。

    「ラジオ英会話」を聴くといいよと勧めたら、嬉しいことに、本当に聴いてくれている高校生がいます。
    しかし、
    「自分で英語を言ってみる時間のときは、本当に声を出して、自分で英語を言ってみるんだよ。ラジオ講座はそういう活用をしましょうね」
    と話したところ、
    「えーっ」
    と驚いていました。
    そんなこと、考えてみたこともなかった様子でした。
    ラジオ講座の受け応えさえ、自分が実際にやるとは考えてみたことがない。
    本当にただ聴くだけなのです。
    同じ教材を与えられても、活用できない子と活用できる子がいます。
    勉強が下手とはどういうことか、そんなときに実感します。

    耳元で流れるラジオ放送は、その「ラジオ英会話」が始まりました。12:25~12:40。
    その日に学習した文法事項を使って、内容を指定された英文を自分で口に出して言ってみるコーナーが充実しています。
    本文をただべったりとリピートする時間は存在しません。
    そんなのは、あとで本人が自主的にやればいい。
    番組内では、もっとやりたいことがある。
    聴く・読む・話す・書く。
    4領域をまんべんなく伸ばしたい。
    その方向で、NHKの英語講座は進化してきました。

    その後は、「ラジオビジネス英語」。12:40~12:55。
    今は、4月の再放送をやっています。
    9月の最終回の終わり方が、何だか本当にこれで終わるみたいなニュアンスだったけれど、来年度はどうなるのだろう?

    さらに、「ニュースで英語術」12:55~13:00。
    英語の音声ニュースを明瞭に音読し直し、わかりやすく訳してから、本物の英語の音声ニュースを聴く、5分番組です。
    扱われるニュースは2週間前くらいのもので、英語学習のタイムラグとしては短いほうだと思います。
    ただ、この番組の訳し方には癖があります。
    簡単な例でいえば、
    I have a ball.
    を、
    「私が持っているのは、ボールです」
    と訳すのです。
    ニュース英語としては、SVOのOが that 節など長いものであるのは普通のことで、いちいち順番を日本語的に直しているとかえって意味がとりにくい。
    それはわかるのですが、さすがに文法的に間違っているので、この番組を生徒には勧めにくいのです。
    「私は持っています。ボールを」
    と訳してくれたらいいのになあ。
    だから、この番組は、そういう訳し方を、それはそれとして、額面通りには受け取らない英語力と常識のある人が聴くべき番組だと思います。
    それ以外は、本当に良い番組なんですよ。

    昼の英語学習ゴールデンタイムが終わったので、ポータブルラジオレコーダーで午前中に録音した番組を聴き始めました。
    「遠山顕の英会話楽習」。10:30~10:45。
    今日が最終回でした。
    来週も、今週の再放送が流れますが。


    思いおこせば、1990年代。
    今と同じように英語も数学も私は教えていました。
    受験算数・中学数学・高校数学を教えることができる女性講師ということで、講師としての需要はありましたが、英語の仕事ももっとやりたいと考えていました。
    ただ、20世紀の学生だった私は、中学時代に英検3級を取ったままでした。
    高校時代は、受験勉強のほうが忙しく、英検受験など考えたこともありませんでした。
    周囲にも、英検を受けている子などいませんでした。
    大学時代も同様。
    就職に英検やTOEICが必要な世代ではなかったのです。
    そんなわけで、「英検3級」という、履歴書には書かないほうがむしろ良い資格の状態で、英語を教えていました。

    一方で、英語教育は変革の時代を迎えていました。
    他の科目は、教科書が改訂される度に易しくなっていた時代。
    しかし、英語だけは、難しくなっていく・・・。
    いや、難しくなっていくというよりも、昔のように小説や随筆の読解ではなく、現代の評論を読むのが主流に変わってきていました。
    しかも、リスニングが重視され、音声英語が必要とされている・・・。

    英語力をブラッシュアップしないことには、やがて英語を教えることができなくなる。
    原点回帰。
    私は、中学生の頃それで勉強していたように、NHKのラジオ英語講座を聴き始めました。
    まずは、手当たり次第に3つの講座を。
    それが、遠山顕先生の「英会話入門」。
    そして、大杉正明先生の「ラジオ英会話」。
    さらに、杉田敏先生の「やさしいビジネス英語」でした。
    試しに聴いてみたら、どの番組も良かったので、3つともテキストを購入しました。
    それぞれ順番に、水色の表紙、赤色の表紙、薄茶色の表紙。
    今も、表紙の色をよく覚えています。

    「英会話入門」は、今の「英会話楽習」と基本構造が同じだったことに、今さらながら驚きます。
    オープニングとエンディングの挨拶も、ほぼ同じでした。
    既に、形式は確立されていたのです。
    日本人講師である遠山顕先生と、外国人講師二人との距離が近い。
    とにかく、とても楽しそうに英語で会話している番組でした。
    「get rid of ナニナニ」
    「take ダレダレ to ドコドコ」
    など、ネイティブの外国人講師が遠山先生の真似をするのも新鮮で楽しく、ラジオ英語講座の新たな胎動を感じました。
    この人は、英語講座に革命を起こす。
    時代が変わるぞと感じさせる番組でした。

    大杉正明先生の「ラジオ英会話」は、スキットの内容が面白く、英語学習と同時に、アメリカ文化やアメリカの歴史に触れられるのが興味深い番組でした。
    その年は、年間を通して、アメリカ人の青年とその恋人の日本人女性が、アメリカに引っ越し、アメリカに触れていく物語がつづられていました。
    ネイティブアメリカン、フラワームーブメント、エイズ・・・。
    ラジオドラマのような構成で、感情がこめられたセリフのやりとりに、何度か聴くだけで新しい単語がどんどん記憶に定着していきました。

    杉田敏先生の「やさしいビジネス英語」は、主人公宮川輝行、通称テルが、レインフォレストという自然派化粧品会社のロサンゼルス本社で働き、同僚たちと様々な社会問題を語っているビニェットが何より魅力的でした。
    今と違い、英文とその和訳が番組内容の中心でした。
    和訳はテキストを見ればわかるので、近年はそういうものは省略し、英語表現について英語で解説する時間が増えました。
    そういう意味では、当時の番組は少し古いタイプの英語講座でした。
    でも、魅力があったのは、ビニェットのレベルの高さ。
    大学入試の現代英語を読んだり教えたりする際に、どれほど役に立ったかしれません。
    小説や随筆の読み取り中心の英語学習からの完全な脱却を図ることができました。

    3番組を聴き流すだけで、まずは英検2級に合格。

    翌年、私は聴く番組を「やさしいビジネス英語」1つに絞りました。
    その分、ただ聞き流すのではなく、知らない単語・熟語、覚えたい表現などを含む文を暗唱したり書いたりする練習を加えました。
    その年、英検準1級合格。
    履歴書にしっかりそれを記入し、私は転職しました。
    職種は同じ塾講師でしたが。

    その後も、聴くのは杉田敏先生の「ビジネス英語」のみ。
    番組タイトルから「やさしい」が外れ、テキストの表紙が薄茶色から紺色に変わっても。
    そして、ビニェットの全文暗唱と、日本語訳を見てその英文を書いてみる練習を自分に課しました。
    ビニェットのテーマに沿って、登場人物の誰かの意見を自分の意見のように口頭でまとめたり、また書いてみる練習も繰り返しました。
    他にも英検用の単語集と過去問を繰り返し勉強。
    無事、英検1級に合格しました。

    以後の私は、むしろ、英語学習が惰性になっていたかもしれません。
    全文暗唱や書写をしなくなりました。
    仕事がさらに忙しくなったこともあり、ただ聴くだけのことが多くなり、長い年月が過ぎました。
    大杉正明先生が「ラジオ英会話」を引退されて、別の冠番組を持ったこと。
    代わりに遠山顕先生が「ラジオ英会話」の講師になったこと。
    番組表で知っていましたが、実際に聴くことはありませんでした。
    そうして、その遠山顕先生も「ラジオ英会話」を引退。
    別の冠番組が始まりました。
    それが「遠山顕の英会話楽習」でした。


    生徒に勧めるよいラジオ講座はないか?
    そう思って杉田敏先生の「実践ビジネス英語」以外の番組を聴くようになったのは、この2~3年です。
    英語関係の全番組を一度は聴いてみて、好みの番組をピックアップし、山を歩きながら、あるいは散歩をしながら聴くようになりました。
    「遠山顕の英会話楽習」は、30年近く経って聴いたとき、声が年を取っていることに驚きました。
    ずっと聴き続けていたら、多分そうは感じなかったのかもしれません。
    民放ラジオの名物パーソナリティーみたいになっていて、その風格にびっくりしました。
    新進気鋭の先生が、気がつけばもう70代。
    時は流れました。
    高校生が聴く英語講座ではなさそうだと感じ、聴き続けることはありませんでした。

    昨年度で、杉田敏先生の「実践ビジネス英語」が終了しました。

    そして、今回、「遠山顕の英会話楽習」も終わりました。


    英語を勉強したい。
    そう思った、若かった遠い日に、
    遠山顕先生の「英会話入門」。
    大杉正明先生の「ラジオ英会話」。
    杉田敏先生の「やさしいビジネス英語」。
    その3つがそろっていました。
    その3番組を浴びるように毎日聴くことができたこと。
    私は本当に幸運でした。
    あの年の英語番組がつまらなかったら、私は、英語講師を続けることを諦めていたかもしれません。


    それにしても、変な時期に番組が終わるものだ・・・。
    そう思ったら、後番組は、大杉正明先生の「ラジオでカムカムエヴリバディ」。
    NHK総合の朝ドラと連動した番組なんだそうです。
    嘘。
    大杉先生が復活するんですか?
    はあ?
    だったら、別の時間帯に復活してくださいよ。
    遠山顕先生の番組も続けてくださいよ。
    私にとって神3なんですから。
    何ですか、それは。

    ・・・私は混乱しています。

    多摩湖自転車歩行者道と並走する狭山境緑道をとことこ歩き、土手の途中、銀色の道しるべを左折。
    畑の中の道を行き、横断歩道を渡ると、すぐ、都立小金井公園です。
    思った通り、コスモス畑が広がっていました。
    春にはヒナゲシ畑だったところです。
    天気もよく、涼しくなったので、平日でも小金井公園を散歩している人がちらほら見られました。

    風に揺れるコスモス。

    戦後すぐの「カムカム英語」の通称で親しまれた英語講座を、私は知りません。
    その講師の名前も知りません。
    でも、きっと、ある世代の人にとって、その名前とそのテーマ曲と、オープニングの挨拶は、特別な意味のあるものなのだろうと思うのです。

    戦争が終わって、好きな英語を好きなだけ学べる時代が来た。
    それは、どれほど幸せなことだったろう。
    同時に、戦争で傷つき、肉親を失い、財産を失い、運命をねじ曲げられた多くの人にとって、英語を学ぶということは、どういうことだったのだろう?
    そうしたことを丁寧に描く番組であることを願います。

    Keep listening.
    Keep practicing.
    And keep on smiling.
    Bye!

    30年変わらなかったのだろう挨拶を最後も繰り返して、遠山顕先生の番組は明るく終わりました。
    ラジオ講座を変革させた人。
    この方がいなかったら、今の大西先生の「ラジオ英会話」など、存在が許されるはずもないのです。
    ふざけているのかっ・・・で終わっていたでしょう。
    ラジオ英語講座は、さらなる進化を遂げていく。
    いつか、大西先生も年をとり、また新しい才能が立ち上がる。
    大西先生が大御所となり引退し、冠番組を持つようになっても、まだ、私はラジオ英語講座を聴き続けたい。
    そう思います。

      


  • Posted by セギ at 15:47Comments(0)英語

    2021年10月17日

    扇山と百蔵山を歩きました。2021年10月。


    2021年10月15日(金)、山梨県の扇山と百蔵山を歩きました。
    三鷹8:36の中央快速に乗車。
    高尾で中央線に乗り換えて、鳥沢駅下車。9:47。

    百蔵山と扇山は、何度か歩きましたが、いつもは日曜日に猿橋駅から登山口までバスに乗っていました。
    今日は平日なので、バスはありません。
    山から駅まではどちらにしろ徒歩。
    ならばと、いつもとは逆コースで歩いてみることにしました。

    鳥沢駅は、駅前にトイレ。
    男性用・女性用・みんなのトイレがそれぞれ1つずつ。
    これは、行楽シーズンは行列ができるのかもしれません。
    今朝は、電車を降りた人もまばらで、ゆっくり支度できました。

    さて出発。9:55。
    「扇山」を示す道しるべの通りに歩きだしました。
    曲がり角ごとに道しるべがあり、迷うことなく歩いていけました。
    舗装道路の坂道を登っていきます。
    畑の脇を通ると、農作業中の男性に「こんにちは」と声をかけられました。
    お互いマスクはしてないですが、20メートルは離れていますので、安心。
    「昨日、あそこらへんに熊が出たよ」
    向こう側の林を指さしました。
    「えーっ」
    「まあ、それを鳴らしてるんなら、大丈夫だと思うけど」
    「はあ。気をつけます」
    礼を言って歩きながら、ザックにつけていた熊鈴がさらに鳴りやすいように、時計バンドに付け替えました。

    何年か前に迷い込んだことのある、大きな公園の入口を左側に見ながら、舗装道路をさらに登っていきます。
    やがて、右手にゴルフ場が見えてきました。
    ゴルフ場の入り口を通り過ぎると、梨の木平。10:55。
    ここが登山口です。
    ベンチが整備され、地図も掲示されています。

    さて、出発。11:00。
    ここから山道になります。
    昔は、まぎらわしい横道があるなあと感じた道が、今は見るからに廃道となっていたり、ロープが張られていたりするので、迷うことなく登っていくことができました。
    先週の奥高尾は、いつでもマスクができるよう、あごマスクで歩きました。
    今日はもう、マスクはザックの中に片づけました。
    山の清浄な空気を胸いっぱいに吸います。
    そもそも、この急坂をマスクをして歩くのは、私には無理だー。

    まだ午前中で元気なので、わりとあっけなく水場まで登ってくることができました。
    水場。11:30。
    急坂を沢が流れ、地面から突き出たパイプからこんこんと水が湧き出ています。
    水に不足は感じていないので、持ってきたスポーツドリンクをごくごく飲んで、ベンチで休憩。

    ここから登山道はつづら折り。
    樹木の上に青空が見え、もう山頂が近いのを感じます。
    つつじ園地への分岐。12:00。
    ここでも少し休憩。

    大久保のコル。12:20。
    縦走路に到達しました。
    古い木の道しるべに風情を感じます。
    大月市内の山でよく見る、白と赤の道しるべも立っています。
    右へ曲がると、思いがけない急坂。
    とはいえ急なところは短く、頑張って越えると、扇山山頂。12:40。

    先客は、2組。
    山頂は広く、10m以上離れて座ることができました。
    扇山は、中央線の車窓から見える目立つ山。
    まさに扇のような山容なので、誰でもそれとわかります。
    思いがけず木々に視界を遮られ、見晴らし良好という印象ではありませんでした。
    広い山頂の中でもポイントを選ばないと富士山が見えません。
    青く薄い富士山のシルエット。
    でも、大きくて、高い。
    上の画像がそれです。
    いつも、もう少し寒くなってから歩いていたので、冬枯れの山頂からのすっきりとした富士山の記憶が強いのかもしれません。

    持ってきたお湯でカレーヌードルを作って食べました。
    ああ、山頂のカレーヌードルはおいしい。

    さて、出発。12:50。
    百蔵山へと縦走します。
    ここからが、本日の核心です。
    まずは先ほどの大久保のコルまで戻り、そのまま直進。
    大久保山から、急な下り坂となります。
    これまで、今日と逆コースで歩いていて、つらかったのがこの坂の登りでした。
    長い長い急坂が続くのです。
    下りは下りで、滑りやすくてつらいんじゃないかなと覚悟していたのですが、そうでもありませんでした。
    そろそろと注意して歩かねば下りられない箇所はありました。
    でも、しゃがみこんで手をつくところはなく、立ったまま下りていけました。
    とは言っても、先週、奥高尾の与瀬神社付近の下りに文句を言っていた自分を訂正。
    こちらのほうが、急で長いです。

    やっと急坂が終わり、そこからはゆるい上りと下りが繰り返されました。
    もう午後だというのに、目指す百蔵山は別の山のように高く遠い。
    ときおり、樹間から見える青い山。
    遠いなあ。
    高いなあ。
    あんなに高いところまで、これから登れるのかなあ。
    でも、もう時間的に戻ることもできないので、進むしかありません。
    やはり、朝の出発が遅いのは、時間に関して気持ちに負荷がかかります。
    日没は午後5時頃。
    山の日暮れは早いので、午後4時までには、舗装道路に出ていたい。
    夕方は熊が出やすいのも気がかりです。

    ついに、百蔵山直下の急な登りが始まりました。
    左側は切れ落ちた崖です。
    とにかく急で、逆コースのときはいつもてこずった道です。
    登りならば大丈夫か?
    いえ、危険は感じないものの、地獄の急坂でした。
    山歩きを再開したばかりの身にはこたえました。
    これは、きつい・・・。
    こんなところを下っていた自分が信じられない。

    休み休み何とか登って、百蔵山山頂。15:10。
    山頂は無人でした。
    富士山も雲の中。
    さあ、下山しよう!
    この山は、地元の小学生が遠足で登る山なので、この先の登山道はよく整備されています。

    たったか先を急いで、稜線鞍部。15:40。
    中央高速と市街地をよく見張らせる場所です。
    ベンチがあり、休憩。
    逆コースのときは、最初の休憩適地です。

    さらに樹林帯の中をとっとこ先を急ぎます。
    稜線とは異なり、薄暗く感じます。
    道が良いのが救いです。
    沢音が聞こえてきて、小さな沢を一歩で渡ると、もうその先は、登山口。
    山の神。16:10。
    ここから舗装道路です。
    ああ、良かった。

    急な舗装道路をとことこ下り、大きなトトロのオブジェを撮影し、自販機でコーラを購入し、ごくごく飲みながらさらに歩いていくと、登山口バス停のある、分岐。
    猿橋駅への道しるべは随所にあり、地図を出す必要はなく歩いていけました。
    左手に総合グラウンドを見ながら、歩道をとことこ歩きます。
    道はなお、ずっと下りが続きます。
    有名な、日本三奇橋の一つ「猿橋」と、猿橋駅への分岐があり、今日は先を急ごうと猿橋駅へ。
    道路から右手に高く岩殿山が見えました。
    特徴的な岩肌の山です。
    相変わらず、怖そうな見た目です。
    中央高速の下を抜け、道しるべを見落とさないように気をつけながら橋を渡り、さてその先。
    あれ、道しるべがない?
    ここからどう行くの?
    と思ったら、歩道橋の側面に「猿橋駅」と書かれた矢印があり、その通りに曲がると、すぐに駅でした。

    猿橋駅。16:55。
    改札の中に、きれいなトイレがありました。
    和式トイレがあるのが、この時期ありがたかったです。
    持参のジェル石鹸でよく手を洗い、ホームへ。
    猿橋発。17:09。
    さあて、帰ろう。
    今日は、20時から1コマ、授業です。
      


  • Posted by セギ at 12:48Comments(0)

    2021年10月07日

    陣馬山一ノ尾根から、与瀬神社へ。2021年10月。


    今週も平日に山を歩いてきました。
    2021年10月6日(水)、先週の反省を生かし、今週は、人の少なそうなコースを選びました。
    三鷹発8:36の中央快速に乗る予定で駅に着くと、電車遅延の情報。
    新宿付近で人が線路に立ち入ったというのです。
    そうか・・・。
    先週までで1年7か月、電車に乗ることもなかったので、遅延の可能性が頭になかった・・・。
    高尾で中央線に乗り継ぐのに便利な電車を選んだのに、これでは、乗り継げないか・・・。
    電車は、11分遅れて出発。
    高尾の乗り継ぎ時間は7分間。
    これでは間に合いません。

    と思ったら、中央線が高尾駅で待っていてくれるとのこと。
    やった、良かった。
    無事に予定の中央線に乗車できました。

    そんなこんなで、藤野駅下車。
    トイレを済ませ、支度して、出発。9:40。
    駅の改札から、階段は下りずにそのまま、高尾駅方面に戻るように歩きだします。
    中央線の踏切を渡ると、隧道が見えてきます。
    ちょっと長い隧道で、平日は案外車の行き来がありました。
    歩道は確保されているのですが、トンネルの中は、車の音が凄いんですよね。
    隧道を出て、ほっとひと安心。
    あとは道なりにとことこ歩いていくだけです。

    道路状況を案内する電光掲示板に、
    「リバウンド回避。慎重な行動を」
    と表示されていました。
    全く道路状況ではない。
    でも、心より同意。

    右手に沢。
    温泉街らしい整備された沢です。
    宿泊客が散策したりするのでしょう。
    陣馬温泉の看板が見えてきて、道しるべの通りに右折。
    すぐに次の道しるべが見えてきて、「一ノ尾根」の方向に左折。
    まだ舗装道路は続きますが、道は登りが始まりました。
    気温は今日も25度越え。
    いったいいつになったら涼しくなるのか。
    朝から汗がどっと出てきました。

    道なりに繰り返し曲がり、最後の分岐は右に折れると、一ノ尾根登山口。10:30。
    はあ、暑い。
    ちょうどよい石があったので、そこに座って休憩。
    ススキが生え、頭上の木からは枯葉がカサコソと落ちてきて、山に秋の気配は少しあるのですが、暑い。
    とはいえ、風は冷たく、休んでいると体温は下がってくるのを感じました。

    5分ほど休んで、さて出発。
    ここから登山道です。
    まずは歩きやすい平坦な道がしばらく続き、そこから、岩がちの少し歩きにくい登りがあります。
    そこを越えると、また歩きやすい道。
    一ノ尾根は、長いけれど、平坦で歩きやすい道が多く、気持ちのよい登山道が続きます。
    足元には、コウヤボウキの花。
    やはり、山には秋の気配。
    人がいないので、マスクを外して歩けるのもありがたいです。

    この尾根を初めて歩いた頃によく座ったベンチが朽ちて座れなくなっているのを発見しました。
    丸太が朽ちて痩せていき、スカスカになっています。
    ちょっと登りが続いた後の、ちょうどよい位置にあるベンチなのですが。

    一ノ尾根テラス。11:25。
    かなりのスローペースです。
    ここは、ベンチやテーブルがある、休憩適地。
    人がいないので、のんびり休憩しました。
    やはり、平日の山はいいですね。
    これで、もっと朝早く出発できると、行動範囲も広がるのですが。
    むしろ、朝のラッシュより前に出発すればいいのかな?

    一ノ尾根は整備が進み、直登を避けるまき道も作られて、歩きやすい箇所が増えました。
    分岐なのに道しるべもないときは、どちらを選んでも、同じ場所に行きつきます。
    ときどき、左側から、他の登山道が合流してきます。
    合流箇所には、新しいベンチが設置されていることが多いです。
    休む場所が沢山あるので、長いけれど歩きやすいコースです。

    向こうから、下山してくる人がやってきました。
    マスクをしていません。
    少し距離はあるけれど、「こんにちは」と声をかけてきたー!
    うわ、おっかない。

    前回、「こんにちは」と声をかけられても、申し訳ないけれど全部無視すると書いたら、私は手を挙げて応えるというコメントをいただきました。
    なるほど。
    それで、私も手を挙げたら、
    「あ・・・」
    と、相手は急に黙り、会釈して通り過ぎていきました。

    ・・・うん?

    あ、そうか。
    私の手の挙げ方は、挨拶に反応したというよりも「ストップ」というような手の挙げ方に見えたのか。
    でも、これ、良い手段かもしれません。
    マスクせずに「こんにちは」は、さすがにやめてほしいですから。

    急な登りを越え、林の下を抜けていくと、階段が始まりました。
    最後の難所です。
    この階段が長い。
    休み休み登って、清水茶屋の前から、陣馬山山頂。12:35。
    清水茶屋は営業中でした。
    火の燃える匂い。
    人の話し声。
    山の茶店の雰囲気を、店の前からでも久しぶりに感じました。

    山頂から一段下がった草地のほうへと歩いていきました。
    先客は、4組。
    皆、どーんと離れて座っています。
    うーん、ソーシャルディスタンシング。
    富士山はちょっと薄く青い姿を見せていました。
    上の画像がそれです。

    さて、帰りの電車を考えると、あまり余裕はありません。
    ここも、5分ほど休憩して、出発しました。
    まずは明王峠まで、奥高尾の主脈をいきます。
    木段を下りていくと、陣馬山で通年おなじみの泥んこ道。
    しかし、道の端は乾いていて、まだ歩きやすいほうでした。

    木段を下ったり少し登ったり。
    まき道を行ったり。

    最後の木の根の作る段差を上がっていくと、明王峠。13:20。
    ここも人の姿はありませんでした。
    それでも、登山道側では、誰か通り過ぎると思うので、茶店の横のベンチで休憩。
    ここなら、食事もできますね。
    今回、食事はさすがに無理だと諦めていましたが。
    ゼリー飲料を手早く飲んで、さて、出発しよう。

    下山口には、「通行注意」の掲示がされてありました。
    台風19号で登山道が崩落したのです。
    ・・・2年前の台風被害。
    あれから、一度もこの道を歩いていないけれど、登山道崩落とは、どの程度のものなのだろう?

    まずは木段を下っていきます。
    登りのときは、ここが最後の難所なんですよね。
    下りるときは、整備された木段は楽ちんですが。
    その先は、ちょっと岩がちの歩きにくい急な下りが続きました。
    下りが落ち着き、林道を横切ると、道は随分歩きやすくなっていきました。
    崖っぷちの水平な道が続きます。
    崩落しているのは、たぶん、こういうところでしょう。
    下山口で見た掲示と同じものがもう一度掲げられていて、ああ、ここから崩落個所だとわかりました。
    確かに、他より、道幅は狭い。
    でも、非常識に細いということはなく、普通に歩ける道幅でした。
    この道幅がずっと続くとストレスになるけれど、こんなに短い距離なら、何てことはない。
    奥多摩の水根沢林道は、この道幅が、3時間続きましたっけ。
    石尾根縦走路も、七ツ石山から鷹ノ巣山までのまき道はこれくらい細い道が延々と続いていました。
    あれは、ストレス強かったなあ。

    ゆるく下っていくと、小屋跡。14:05。
    ここもベンチが並んでいます。
    1つに座って、休憩。
    このコース、意外に時間がかかります。
    下山100分というのがコースタイムだけれど、ちょっとのんびり歩くと、そんな時間では下れないなあ。

    さて、再び出発。
    緩やかな道が続きます。
    ツリフネソウも、キバナアキギリも、もう花の時期は終わり、しぼんだ花がいくつか残っていました。

    道はやがて急な下りに。
    木段もありますが、半分崩れかけていて、注意して通過。

    展望台まで下ってきました。
    ベンチがあり、相模湖が見渡せます。
    与瀬神社から登るときは、ここが最初の休憩地。
    というよりも、もう限界を感じて、ここで気持ち悪くなることもありましたっけ。
    朝から登りが続いて。

    ここから林の中の急な下りが始まりました。
    急だとはわかっていたけれど、こんなに急だったかと、下りてみると気づきます。
    登るときは、傾斜をそんなに感じないんですよね。
    下ってみると、この道、凄いなと思います。
    しかも、案外距離があります。
    朝は元気なので、ここまでわりとすぐに到達する感覚でいたけれど、これは確かにバテて当然の道だなあ。

    つづら折りの急な下り道。
    曲がっても曲がっても、まだ同じような道が繰り返されます。
    本当にうんざりする頃に、ようやく、与瀬神社に着きました。15:05。
    はあ、良かった。
    神社で少し休憩し、急な石段はさすがに避けて、まき道を行きました。
    高速道路の上を横断歩道で通過し、階段を下りていきます。
    「相模湖駅まで5分」という掲示の通り、線路脇の道へ。
    ここはもう街なので、息苦しくても、マスクをしなければ。
    まだ夏の気配が少し残る夕方の街は、何だか懐かしい。

    相模湖駅。15:20。
    次の電車は、中央特快。15:52。
    三鷹まで一気に行けます。
    この電車、いいなあ。
    1番線のホームでトイレを借りて、持参のジェル石鹸で手を念入りに洗い、自販機で炭酸飲料を購入。
    3番線のホームのベンチで支度をしたり、炭酸飲料を飲んだりしている間に、もう電車がホームに入ってきました。

    さあて、帰って、シャワーを浴びて、授業だ。

      


  • Posted by セギ at 11:57Comments(0)

    2021年09月30日

    1年7か月ぶりに山を歩きました。2021年9月。


    2021年9月29日(水)、緊急事態宣言も明日で解除となります。
    そろそろ大丈夫かな?
    意を決し、山を歩いてきました。

    とはいえ、休日の山は混雑が予想され、避けたい。
    平日が無難です。
    電車移動となると、平日の朝晩のラッシュ時も避けたい。
    朝遅めに出発して、短時間で登ってこられる山がいい。
    となると、高尾山です。

    1年7か月ぶりに山に行く準備をして驚いたのは、山シャツと山ズボンが古びていたことでした。
    いや、前から古びていたのかもしれません。
    久しぶりに見ると、余計にそう見えるのだと思います。
    え?これ、ボロくない?
    そろそろ新調しなくては。

    ザックの小さいポケットのファスナーが、錆びて開かない!
    大きいファスナーは開くからいいですけれど。
    軽登山靴は、風通しのよい場所において、ときどき手入れはしていたけれど、この靴底、加水分解しないかな?
    もしも、歩いている途中で靴底がポコッと外れてしまったときのために、ビニールひもやらガムテープやらを準備。
    うわあ。
    アルファ米の賞味期限が、今月で切れる!
    ギリギリだった。
    これをお昼ご飯にしましょう。

    マスクの予備を忘れずに。
    手指の消毒液。
    ジェルタイプの石鹸も。
    アルコール除菌ティッシュも。

    さて、三鷹駅発、8:50の中央快速に乗りました。
    ラッシュ時は過ぎていますし、下り電車でしたので、乗客は少なめ。
    なるほど、話には聞いていましたが、車両の中央部分の大きな窓の上部を細めに開けてあり、空気が流れるようになっているのですね。
    乗客は、びっくりするほど整然と、1人おきに座っていました。
    席が空いていても、無理に座る人はいません。
    立っている人は、数人。
    誰もつり革につかまりません。
    中央快速は、そこそこ揺れるけれども、踏ん張って立っています。
    そして、誰も喋らない。
    乗客は、完全にニューノーマルに対応しています。

    ・・・と思っていたら、山歩き姿の高齢者の二人連れが乗ってきて、私の隣りに座り、しかも会話を始めました。
    あー・・・。
    ワクチンを接種したから自分は安全、他人も安全と信じ込んでいる高齢者が、世の中と摩擦を起こしていると聞きますが、これは確かに・・・。
    そっと席を立ちました。
    揺れる電車で立っているには、足で踏ん張るよりも、腹筋に力を入れると安定します。
    以前、電車通勤していた頃、バランス訓練のために、電車でつり革につかまらないようにしていたことがありました。
    腹に力を入れて生きていこう。
    他人を責めても、仕方ない。
    他人には他人の考えがある。

    高尾駅で乗り換えて、高尾山口駅下車。
    トイレに立ち寄りました。
    コロナ禍から、トイレも怖い場所になっていますが、山歩きとなると行かないわけにもいきません。
    ここのトイレは清掃頻度も高そうだし、洗面台にはプッシュ式の液体石鹸の設備がありました。
    水は以前から自動で出てくる仕組みなので、心の負担は少ないです。

    さて、支度をして出発。
    まずケーブル駅まで歩きます。
    1年7か月ぶりの清滝ケーブル駅。
    そこから左にそれて、舗装道路をとことこ歩いていくと、6号路琵琶滝コースの登山口です。
    登山口に看板。
    マスクをしましょう。
    混雑しているときのおしゃべりはひかえめに。
    ・・・なるほど。
    それはともかく、出発。9:50。

    ゆるやかな砂利道を登っていきます。
    右手に沢。
    疲れている帰り道は結構長く感じる道ですが、何だかあっという間に琵琶滝まで歩いてきてしまいました。
    何だろう、この軽快な感じは。
    山って、こんなに歩きやすいんですね。
    前のペースで歩けるか実際不安だったのですが、昨日も山を歩いたようなこの感覚。
    いや、むしろ、昨日山を歩いたのなら、筋肉痛で、こんなに軽快ではない。

    琵琶滝と別れる登山道は、中央に支柱が立っていて、まるで通行禁止のようだった記憶があるのですが、支柱は撤去されていました。
    ここを侵入禁止と誤解する人が多いからでしょうか。
    琵琶滝と別れてすぐの場所は落石が多く、波形のプラスチック屋根がボコボコになっていたのを覚えていますが、それがきれいに直されていました。
    私がこない間に、高尾山の整備は進んでいます。

    沢沿いの道を行きます。
    浅い沢に下りていける道もあります。
    あたりにはシダが繁茂しています。
    人がいないのを確認して、マスクを外して、深呼吸。
    冷たく湿った清浄な空気。
    土の匂い。
    緑の匂い。
    ああ、気持ちいい。

    しかし、高尾山は、平日でも、人はひっきりなしに通ります。
    「こんにちは」
    と声をかけてくる人も。
    私は、うつむいて、返事をしませんでした。
    無礼なのはわかっているのですが。
    でも、どうか、「こんにちは」はやめてほしいのです。
    やめて。
    声をかけてこないで。
    飛沫が飛びますよ?

    山の挨拶は、「こんにちは」。
    しかし、なぜ、山でそのように挨拶をするのか。
    街では、知らない人に挨拶などしないのに。

    それは、山奥で人と会うのはまれで、そして、ある意味とても怖いことだからだと思うのです。
    相手は、悪人かもしれません。
    敵意はない。
    自分は強盗ではない。
    互いにそれを確認しあうための、「こんにちは」だと思うのです。

    例えばアメリカなどで、エレベーターに乗り合わせた他人同士が、軽く挨拶をしあうのと同じ心理だと思います。
    とにかく、互いに悪意がないことを確認しあわないと、正直、おっかない。

    高尾山に、山賊は出ないです。
    ちょっと山を歩きに来た善良な市民であることは、お互いわかっています。
    だから、「こんにちは」は、今の時期はやめませんか?

    野外では感染リスクは低い。
    それもわかっています。
    でも、リスクがゼロなわけではない。
    あえて飛沫を飛ばす理由はない。
    声を出す必要はありません。

    声を立てるな。

    ・・・いや、そんなことを言う私のほうがよほど強盗っぽいか。


    苦笑しながら歩いていくと、再び、山を下りてきた人が現れました。
    少し脇によけて道を譲ると、その人は、黙って会釈し、通り過ぎていきました。
    しっかりマスクをつけていて、黙って会釈をしてくれました。
    目が明らかに笑っていて、好意が伝わる。
    何てスマートなコミュニケーション。
    その後も、そのようにしてくれる人を多くみかけました。
    皆、山慣れた様子の人でした。

    マスクをしながらの山歩きは、高所登山訓練のつもりでなかったら、きつい。
    特に、汗でマスクが全体に湿ってくると、通気性が著しく低下し、息苦しい。
    マスクを外してしまう人の気持ちもわかります。

    そんなとき、前方に、マスクを外して、しかもおしゃべりしている人が!
    私の表情は、楳図かずおの漫画の登場人物みたいになっていたと思います。
    ・・・恐ろしい。
    息苦しくてマスクを外したところまでは、わかる。
    でも、そういうときは、黙りませんか?
    喋る余裕があるなら、マスクをつけましょうよ。
    しかも、喋っている内容が、「あたし、走馬灯を見たことがある」という、もう全くどうしようもない内容でした。
    それは、山でわざわざ話すこと?

    ・・・しかし、おしゃべりな人は、場所とか場合とかは、関係ないのです。
    話題すらどうでもよく、とにかく口を動かし、何か発語するのが楽しい。
    それがもう生きがい的に楽しい。
    これを止めるのは不可能に近い。
    コロナ禍でストレスもたまっていて、話したいのだろうなあ。

    他人には他人の考えがあります。
    この時期に山に来るということは、多少のリスクは覚悟するということ。
    昔、大手の個別指導塾で働いていたときは、空気のこもる狭いブースの中で、ずっと咳をしているのにマスクをしない子どもを相手に授業をしていました。
    感染するかどうかは、私の体力次第でした。
    そんな環境では、インフルエンザも、子どもの間で流行していた肺炎も、感染しました。
    今は、感染を避けるための環境整備を自力で行うことができます。
    マスクをしないでおしゃべりしている登山客は、追い越せばよいのです。

    そんなわけで、ガシガシ登っていきました。
    あっという間に、沢の中の道になり、台風で流れてしまった飛び石は、そのままだなあと感じながら登りきると、木段が見えてきました。
    うわあ。
    階段がデッキ状に整備されている・・・。
    ものすごく歩きやすくなっていました。
    それでも、ここの階段道は長い。
    さすがに息苦しく、人が向こうから来ないときは、マスクから鼻を出すと、それだけで、何て息がしやすい!
    マスクから鼻を出している人の気持ちが初めてわかりました。
    それでも息が続かず、途中休憩も入れて何とか階段を登り切り、ベンチの1つで大休憩。
    登山道に背を向けて、林を眺めました。
    ああ、やっぱり、山はいいなあ。
    今は、季節のはざまで、わりと何もない時期だけど、それでも十分に、山はいいなあ。

    そこから、舗装された道を山頂まで歩きました。
    1号路には、「マスクをつけましょう」の横断幕。
    上の画像がそれです。

    高尾山山頂。11:15。
    雲が出て富士山は隠れていましたが、丹沢が大きい。
    青い空と、緑の夏の丹沢。
    ああ、私は山に帰ってきました。

    人が多いので、山頂での休憩は避けて、すぐに木段を下りました。
    帰り道は、稲荷山尾根を下ります。
    こちらのほうが少し空いていました。
    やはり、琵琶滝コースは、沢沿いの道が涼しくて面白いので、人気があるのですね。
    木段を下りるだけ下りると、ベンチがあり、そこで休憩。
    アルファ米に朝水を入れて持ってきましたが、空いているというもののときどき人は通るので、ここで食事は無理かなあ。
    スポーツドリンクをごくごく飲み、チョコレートや飴を口に入れているので、エネルギー切れということはないから、まあ大丈夫。
    大体、まだお昼前だし。
    お腹はすきましたが。

    稲荷山コースは、たまに歩くと、整備が進んでいて驚きます。
    前回歩いたのは、いつだったか。
    あれから、また整備が進み、気持ちよくたったか下れる場所がさらに増えたと感じました。
    道幅が広いところも多いので、すれ違いも楽です。
    でも、同じような道が繰り返されるので、飽きてきて、長いなあと感じます。
    あずまやは老朽化で取り壊され、ベンチが新たに作られていました。
    その付近の段差も整備され、歩きやすくなっていました。

    たったか歩いて、稲荷に手をあわせ、さらにどんどん下っていくと、下界の音が。
    階段を下りると、ケーブル駅の脇にポンと出て、下山完了。12:45。

    ああ、楽しかった。
    今度は、もっと人の少ないコースを歩きます。

      


  • Posted by セギ at 13:12Comments(0)

    2021年09月20日

    小金井公園へと歩きました。2021年9月。



    2021年9月15日、小金井公園まで歩きました。
    三鷹駅北口から、玉川上水緑道の左岸を行きます。
    あ、ヒガンバナ。
    木の根元にかたまって咲いていました。
    ちょうど日の光がスポットのようにあたって、赤く光っていました。
    鮮やかな赤です。

    交差点を渡ると、歩道は広くなります。
    右手は、境浄水場。
    いつ歩いても気持ちのよい散歩道です。
    桜橋交差点で右折。
    舗装された歩道をとことこ歩き、次の交差点「浄水場西」で左折。
    ここからは、細長い公園になっていて、未舗装の道を歩けます。

    足元が何かゴリゴリするので、立ち止まりました。
    よく見ると、大きな木の下に、どんぐりが無数に落ちていました。
    そうすると、この木は、コナラ?シイ?
    驚くほど無数にどんぐりが落ちていて、どんぐり拾いが好きな人は大喜びするだろなあ。
    山では、一度にこんなに大量のドングリを見ることはありません。
    山のドングリは、動物たちが好んで食べるので、そんなに落ちていないのでしょう。

    次の大きな交差点を渡ると、多摩湖自転車歩行者道の入り口です。
    ここまで、徒歩で35分。
    ここは、歩道部分も舗装されているので、そんなに歩きやすいわけではありません。
    でも、往復ともに同じ道だとさすがに少し飽きるので、行きはこちらの道を選ぶのが習慣になりました。
    大きなマンションの前など通過し、小さな横断歩道をいくつか渡り、小学校の前から、歩道はなだらかに土手に上がっていきます。
    土手に上がらない歩道もありますが、土手部分は眺めもよく、未舗装なので、必ず歩いてしまいます。
    土手の終了とともに、Uターン。
    そして、土手の途中から、平らな歩道に下りて、銀色の道しるべにしたがい、小金井公園へと向かいます。
    ここが、小金井公園と多摩湖自転車歩行者道が最接近するポイントなのです。
    畑の中の道を少し歩き、鈴木街道で押しボタン式信号を渡ると、もう小金井公園入口です。
    小金井公園の東北部分に入っていきます。
    公園のはずれの畑なども見えている、東端部分です。

    とことこ歩いて、草原へ。
    初夏の頃には、ヒナゲシ畑になっていたところです。
    今は、コスモスの花が咲き始めました。
    これからもっと花が咲いて、コスモス畑になるのかな。

    さらに公園の中央部分に進むと、広場にヒマワリ畑が作られていました。
    あまり背丈の伸びない種類のヒマワリが、大量に植えられて、花盛りでした。
    ヒマワリ畑だけを目的に遠出するとしたら、この規模ではちょっとがっかりするかもしれません。
    1アールを少し越えているのかなという程度の、細長いヒマワリ畑。
    でも、たまたま来て、この数のヒマワリが咲いていると、心弾みます。
    みんな一斉に太陽を向いています。
    その周りを縁取るように、コスモス。

    さらにとことこ歩いて、公園の西のはずれに向かいました。
    公園は、舗装された遊歩道がはりめぐらされていて、自転車で来たときなどは便利なのですが、徒歩のときは未舗装のほうが足腰の負担が少ないです。
    小金井公園に来るのももう何度目かなので、慣れてきて、未舗装の道を選ぶことができるようになってきました。
    ここは、桜の名所のゾーンです。
    桜の木の下に寄れるように、未舗装の道が多いのです。

    その奥にも、花畑。
    ピンクの花が並んで咲いていました。
    この花は、ホウセンカ。
    懐かしい。
    子どもの頃に、庭で育てました。

    小金井公園は、季節ごとの園芸種の花を楽しめる公園。
    山に行けるようになっても、たまに散歩に来たいなと思います。

    さて、少し歩き過ぎました。
    帰りも徒歩だというのに。
    これは、今日は25000歩を越えるなあ。
    とはいえ、山歩きなら、ちょっとしたところでも30000歩を越えるので、足がなまってきているのを感じます。
    このまま、何とか緊急事態宣言が解除されたら、来月は、山に行けるかなあ。

      


  • Posted by セギ at 11:55Comments(0)

    2021年09月08日

    散歩しながら聴くラジオ英会話。2021年9月。


    2021年9月7日(火)、ようやく涼しくなり、長雨もやんだので、2か月ぶりに散歩をしてきました。
    足が向くのは、たっぷり歩ける、玉川上水緑道から井の頭公園へのコースです。
    三鷹駅南口から、玉川上水の左岸を行きます。
    最後に歩いたときはノカンゾウが盛りでしたが、今は、ツルボが沢山咲いていました。
    上の画像がそれです。
    ピンク色の優しげな花。
    秋の訪れを感じます。

    歩くだけでは退屈なので、片耳イヤホンでラジオを聴くのが習慣です。
    NHK第2のラジオ英語講座。
    昼の12時台は、「英会話タイムトライアル」「ラジオ英会話」「ビジネス英語」「ニュースで英語術」と、英語番組が連続します。

    「英会話タイムトライアル」は、もう4~5年聴いていますが、10分という短い時間の中でも、自分が英語を話すことが多い構成の番組なので、飽きずに聴き続けられます。
    聴く・読む・話す・書くの4領域の中で、「話す」に特化した番組です。
    現代アメリカの口語英語は、今、こんなふうなんだと知ることができます。
    例えば、食べ物が「おいしい」ときはdelicious は少しおおげさ。
    それはすごくおいしいときの表現。
    good が普通。
    知ったところで、私は学校英語に即して教えるのが使命。
    生徒が作文に delicious と書いていても、何も言いません。
    生徒にうっかりそんな知識を披露して、それを生徒がまた聞きで学校の英語の先生に、
    「普通は、delicious なんて言わない。good って言うんだよ」
    などと余計なことを言うのを避けるためにも、余計なことは一切言いません。
    そもそも、学校の先生だって、そんなことは百も承知なんです。
    生徒が英作文で good と書いてあるのをバツにしたりはしないから、それで大丈夫なんです。


    話は逸れて、数学のことになりますが、中学生に数学を教えていて、毎回大幅にズレた直線のグラフを描いてしまう子に、
    「・・・うーん。これ、学校のテストでは、バツになりますよ。中学では、1ミリずれたらバツになるんですよ」
    と教えたところ、その子は、学校の先生に確認を取り、
    「1ミリずれていても、点をぐりぐり大きく描いて、そこを通っていれば大丈夫だって言ってた」
    と言うので、頭を抱えたことがありました。

    わかった、私が悪かった。
    学校の採点基準のせいにしたのがいけなかった。
    方眼の格子点から1ミリずれた直線を描いて、それで作業終了と思ってしまう、その考え方を改めてください。
    私の採点基準として、そんなものは、正解ではない。

    格子点から1ミリずれていても、平気。
    円をコンパスで描いて、蚊取り線香みたいになっていても、平気。
    見た目が明らかに直角ではないのに、「垂線の描き方」に沿って垂線を描いたんだから、平気。

    ・・・なぜ、それで平気なのか、私にはわからない・・・。
    私は、神経質なほうではありません。
    各種リモコンがテーブルの淵とちゃんと平行になっていないと気持ち悪いとか、そんなことはありません。
    でも、格子点から1ミリずれている直線は、ダメだと思います。
    それを、点をぐりぐり大きく描いてそこを通っていれば可とするのもダメだと思います。
    そもそも、点をぐりぐり直径3ミリほどにも描く小学校からの習慣を、まず否定してほしいです。
    点に直径なんか存在しないんですから。
    ぐりぐり描いていたら、それは、「黒い円」でしょう?

    とはいえ、これまで30年以上、中学生にグラフを描く指導をしていて、
    「1ミリずれていたらバツ」
    というルールを否定されたのは初めてでしたので、これは衝撃でした。
    この条件で採点することができないほど、現代の公立中学の生徒は、定規で直線を引く能力が衰えているのでしょうか。
    確かに、字を書くのも遅くたどたどしく、道具を上手く使えない子が多いのは認めますが。


    そんな中、この夏、例によって中学3年生と国語の入試問題を読んでいたときのこと。
    便利な道具を使うことによって、人間は能力を失うといった内容でした。
    例えば、ナイフで鉛筆を削れない。

    それは確かに私の世代でもそうで、手動の鉛筆削り、さらには電動鉛筆削りを当たり前に使っていましたから、ナイフで鉛筆を削れと言われたら、今もかなり苦労すると思います。
    赤鉛筆などは芯が柔らかく、鉛筆削りで削ると、削っても削っても芯のない状態で鉛筆削り機から出てきてしまうので、仕方なくナイフで削りましたが、あまり好きな作業ではなかったです。

    だから、この評論の読解は、論説部分は少し難解だけれど具体例が身近でわかりやすいので、きっと読解できるだろうと思ったら、その子は内容をほとんど理解できなかったようでした。
    え?
    こんなにわかりやすいのに?
    便利な道具は、人間の能力を奪いますよね?

    色々話してわかったことは、その子は、ナイフで鉛筆が削れるのでした。
    できるようになっておいたほうがいいと保護者に言われ、ナイフで鉛筆を削ってきたとのこと。
    ・・・良い教育をされています。
    とはいえ、自分はナイフで簡単に鉛筆を削れるので、それができない人のことがわからず、便利な道具が人間の能力を奪うということの意味が理解できないというのは、しかし、頭を抱えました。

    ナイフを使えること。
    火を起こせること。
    飲み水を作れること。
    サバイバル能力が見直され、それが定着したのは、自然災害が毎年のように起こっていることと関係があるのかもしれません。
    DIYも変わらず人気です。
    その一方で、定規で線を引くと、1ミリ以上ずれてしまう子は多い・・・。
    道具が上手く使えない。
    そして、それが許容されます。

    高校生になれば、方眼紙にグラフを描くことがそもそもなくなり、フリーハンドでグラフを描いていくことになりますから、大きな問題ではないのかもしれません。
    フリーハンドで描くグラフには、また、そのルールがあります。
    繰り返し助言しても、x軸、y軸を示す、「x」、「y」の文字を書き込まず、原点の「0」も記入せず、y切片は書き込むけれど、x切片のことなど気にしない子が続出します。
    このグラフ、傾きが読み取れないですよと言われても、何を注意されているかよく理解できない様子の子は多いです。
    グラフは、概念図であっても、そのグラフから、式を復元できなければならないんですよ、それが根本ルールですよと話しても、そもそも、グラフから式を読み取ることができると思っていないので、何の話かわからないのも無理はないのです。
    個別指導で丁寧に丁寧に指導していくことが必要となります。
    こちらのほうが、やはり重大問題でしょうか。



    「英会話タイムトライアル」が終わる頃、万助橋の信号を渡って、玉川上水緑道はいよいよ土の道に入りました。
    入り口が相変わらず鬱蒼として暗い。
    目が慣れるまで、足元の水たまりもわからないくらいです。
    セミしぐれ。
    長雨の間は静かにしていたセミも、また騒がしく鳴き始めました。

    続いて番組は「ラジオ英会話」。
    この番組は「ハートでつかめ英語の極意」という副題にあるように、英文法をわかりやすく解説しようと努力しています。
    ラジオ英会話は、NHK語学番組の中でも看板番組。
    何年でも継続して聴き続けるリスナーが多い番組です。
    歴代の講師が、リスナーから絶大な人気を得てきました。
    今の講師も、とても人気があるのがうかがえます。
    10月からはEテレの英語番組にも出演するそうです。

    話の端々から、本当は物凄く細かい専門的な知識のある人なのだとわかります。
    熟語解説や前置詞の働きなどの解説は、参考になることが本当に多いです。
    しかし、その日その日のメイン解説は、むしろ曖昧で、首をひねることが多いのです。
    例えば、修飾語の位置についての解説。
    「指定ルール」。指定語は前に置く。
    「説明ルール」。説明は後に置く。

    私のハートは、「指定」と「説明」の違いをつかめません。

    どんなリンゴなのかを指定する。
    赤いリンゴでも、黄色いリンゴでもなく、青いリンゴと指定する。
    だから、「青い」という語は、指定ルールでリンゴの前に置く。

    どんな場所なのかを説明する。
    「彼と初めて会った」場所。
    説明しているから、場所の後ろに置く。

    ・・・これ、「指定」と「説明」を逆に使っても、全く問題ないと思いませんか?
    だって、修飾語って、そういうことですから。
    指定することは、説明することです。
    それが修飾するということ。
    赤いリンゴでもなく、黄色リンゴでもなく、青いリンゴなのだと説明する。
    他のどんな場所でもなく、彼と初めて会った場所なのだと指定する。

    「指定ルール」と「説明ルール」。
    それは、わかりやすく説明しようと努力し過ぎた末の、まやかしということは、ないのかな。

    1語の修飾語は前から。
    2語以上の意味のまとまり、すなわち修飾句や修飾節は後ろから。
    その説明で何がいけないのだろう?

    「修飾語」「修飾句」「修飾節」という文法用語を用いただけで意味がわからなくなる子は多いです。
    「名詞」「形容詞」「副詞」というだけで、もうわからなくなる子もいます。
    何度説明を聞いても、なぜか品詞名が一切覚えられないのです。
    文法アレルギーの強い子は多いです。

    そういう子は、「指定ルール」「説明ルール」なら理解できるのでしょうか。
    そんなふわふわした曖昧な言葉で、本当に理解できるのでしょうか。
    理解したつもりになることだけでも、大切ということでしょうか。
    拒絶反応があると、使うことが全くできないですから。
    感情的に嫌なことは、率先的に忘れていきますし。

    実際に英語を話す、あるいは書くつもりになったとき、その立場から考えると、さっさと指定してしまいたい修飾語は名詞の前にもう言ってしまい、名詞を言い終わった後、さらに説明したいことがあるときには、それは1単語では済まない内容のことがそもそも多いので、後ろに付け加えていく。
    そういう話し手の「気分」のことを言っているのでしょうか。
    「文法」と「気分」。
    それは共存するような気もすれば、しない気もします。
    文法はハートでつかめるものなのか。
    頭で理解するほうが速く正確ではないのか。
    難しい課題です。


    文法を理解できると、英語力はロケット発射のように上昇します。
    何人も、そうした生徒に出会ってきました。

    英語学習の方法として、毎回、基本文が示され、その基本文の形を真似て使ってみましょうといった、漠然としたやり方はあると思います。
    例えば、
    I want to ~.
    の文を使ってみよう、作ってみよう、という練習をしますが、「不定詞」という文法用語は一切使わない指導です。
    「to の後ろは動詞の原形」という説明すらしないこともあります。
    文法的な解説はしない学習方法です。
    示された基本文が、どういう文法事項のどういう文であるかは説明しないのです。
    ただ、それを真似てみる。
    使う単語を変えて、別の文を作ってみる。
    そのように、単発的でふわふわした英語学習は、初歩の英語学習では特にありがちです。
    そうした学習が合わず、英語不振に陥ってしまう子は多いです。
    全体の展望が開けないので、上手く学習できないのです。
    自分が何のために何をやっているのか、今学習していることは何と結びついているのか、よくわからない。
    そうした子には、文法の骨組みをしっかり教えると、見違えるように英語の成績が上がっていきます。
    文法を文法用語で正確に理解した子は、あとは単語・熟語を覚えるだけで、どんな複雑な英文も前からどんどん意味を取って読んでいけます。

    個人の好み、学習の癖というものがありますから、一長一短なのでしょう。

    とはいえ、「ラジオ英会話」。
    私は、go on a trip の on は何であるのかといった細かい知識に興味があり、そういう解説部分が好きです。
    on は細い線状のものの上を移動する意味があるそうです。
    起点と終点のあることを行う場合、go on になるとのこと。


    玉川上水緑道は、ツルボの花盛り。
    街の散歩をするようになって、もうすぐ1年。
    やがて季節もひと巡りします。

    ラジオは、「ビジネス英語」が始まりました。
    昨年までの「実践ビジネス英語」を長年聴いていてファンだったので、最初は抵抗があったのですが、慣れてくると良い内容であると感じられるようになってきました。
    内容があまりにもビジネス英語なので、高校生に勧められないのが残念。
    でも、木曜日・金曜日のインタビューは、お勧めです。
    「生の英語が聞き取れない」という人すべてにお勧めでもあります。
    今月は、バリ島で「バイバイ・プラスティック・バッグ」という活動を行った十代の少女へのインタビュー。
    三鷹市で採択されている現行の中3の英語教科書にも、彼女たちの活動が載っています。


    今年からの新課程の英語教科書は、扱う単語数が爆発的に増え、高校の学習内容だったことがいくつか中学に下りてきました。
    全体に難しいのですが、三鷹市が採択した教科書はその中でも特に教えにくいと感じます。
    今に始まったことではなく、三鷹市は英語教科書採択のセンスが悪い気がするのですが。
    実際に教えてみると評判が悪かったからか、毎回、次の採択では別の出版社の教科書になり、そしてまた失敗しています。
    前回の東京書籍は、それでも、そんなに悪くなかったけれど。
    そうしたなかで、三省堂のクラウンだけは決して採択しないけれど、なぜなんでしょうね?

    個別指導の性質上、生徒ごとに教科書も異なるので、いくつかの教科書を並行して教えていますが、クラウンは抜群に教えやすいと感じます。
    文法事項をひとまとめに1つのレッスンにしていることが大きいです。
    「接続詞」を学習するのなら、1つのレッスンで接続詞だけ整理して学習。
    「不定詞」を学習するのなら、1つのレッスンで3用法を整理して学習。
    そのような学習のしやすさと教えやすさを重視しています。

    今の三鷹市採択の教科書は、1つのレッスンのパート1は接続詞の if のみ、パート2は不定詞の形容詞用法だけ、パート3は、また別の文法事項といった構成で、バラバラで関連性がなく、極めて教えにくいです。

    三省堂のクラウンを採択をしている市や区は、ずっとそれを継続していることが多いので、教えやすいから変えないでほしいという要望が現場で高いのではないかと思うのですが、どうなんでしょう。


    いつものように、大きな通りでUターンして、玉川上水緑道をてくてく戻り、井の頭公園へ。
    2か月前、わさわさ生えていたヤブミョウガは、青黒い実をつけていました。
    ここも、ツルボが花盛り。
    人も少なく、のんびり歩くことができました。

      


  • Posted by セギ at 14:33Comments(0)英語