たまりば

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お知らせ

2018年09月19日

セギ英数教室、生徒を募集しています。


現在の成績は、問いません。
未来の秀才を求めています。
小さな個別指導塾ですが、1人1人の成績を確実に上げることを目標に、実績を上げています。
担当は、受験指導30年のベテラン。
「上手な授業」を行うパフォーマーよりも、受け持った生徒の成績を本当に上げることが目的の「学習トレーナー」でありたいと常に思っています。
必要な時期に必要な学習内容を提示します。

◎時間   1回の授業は90分です。
2018年9月現在、募集しておりますのは、以下の5コマです。
月曜日 16:40~18:10
水曜日 16:40~18:10
水曜日 18:20~19:50
金曜日 16:40~18:10
土曜日 16:40~18:10

◎形態   1対1の完全個別指導です。
 
◎指導科目 
 小学生  中高一貫校受験 算数・国語
       私立受験算数
       一般算数
        小学英語
 中学生  中高一貫校 数学
       中高一貫校 英語
       高校受験 数学
       高校受験 英語
 高校生  大学受験 数学
       大学受験 英語
       内部進学・推薦入試・AO入試向けの内申重視の数学・英語も承ります。
       英検など各種英語検定対策も行っております。

◎費用 
 週1回 受講で、月額20,000円
 週2回 受講で、月額36,000円
 (内訳 90分1コマ4,000円、諸経費・教材費月額4,000円)
  他に入会金を10,000円いただきます。

◎入会までの流れ
 まず、無料体験授業を受けてください。
 左の「お問い合わせ」ボタンからご連絡ください。
返信に数日かかることがあります、あらかじめご了承ください。

以下の内容をご記入いただけますと、以後のやりとりがスムーズです。
①お子様の学校名
②学年
③性別
④ご希望の通塾曜日・時間帯
⑤ご希望の体験授業日時
⑥希望科目
⑦体験授業の希望内容
(例 「1次関数」 など)
◎場所   三鷹市下連雀3-33-13
        三鷹第二ビル305
       三鷹駅南口から徒歩5分。
       春の湯の斜め前のビルです。






  


  • Posted by セギ at 13:04Comments(0)コース案内

    2018年09月19日

    不定詞の学習。中学3年レベルその2。疑問詞+to不定詞。


    不定詞の学習は中2から始まりますが、中3になるとさらに新たな用法を学ぶことになります。
    その1つが「疑問詞+to不定詞」の用法。
    中学生ですと、この表現そのものに疑問を抱き、
    「不定詞ってtoがつくものなのに、to不定詞っておかしくね?」
    と言う子もいるのですが、不定詞にはもう1つ原形不定詞があります。
    それと区別するために、「to+動詞の原形」の形のものをto不定詞と呼びます。
    中学生の間は、こんな呼び名はどうでもいいので、ただto不定詞という言い方も間違っていないんだよということをわかってくれれば、OKです。

    さて、その「疑問詞+to不定詞」。
    基本はそんなに難しくありません。
    疑問詞というのは、疑問を表す単語。
    具体的には、when,where,who,whose,which,what,how。
    これと不定詞をセットで用います。

    I don't know how to use this computer.
    私は、このコンピュータの使い方がわからない。

    how +to不定詞 で、「どのように~したらよいか」。
    ちょっと訳が固いので、「何々のやり方」という訳でOKです。

    when +to不定詞で、「いつ~したらよいか」。
    where+to不定詞で、「どこで~したらよいか。
    what+to不定詞で、「何を~したらよいか」。
    which+to不定詞で、「どれを~したらよいか」。

    特に難しくありません。
    基本問題を解いている限りは、誰でも正解できます。

    間違いやすいのは、以下のような問題でしょう。
    間接疑問文も学習した後の、私立型の入試問題です。

    問題 ほぼ同じ意味となるように以下の空所を埋めよ。
    Please tell me where to get on the bus.
    Please tell me (    )(   )(   )get on the bus.

    間接疑問文に直すのだ、というところまでは発想できたとして。
    3つの(  )に何を入れて良いか、わからない子は多いです。
    (  )が1つ余る感じがするのです。
    Pleas tell me where I get on the bus.
    で、良い気がするのに、もう1つ(  )があります。
    あれこれ悩んだあげく、
    Please tell me where do I get on the bus.
    としてしまい、不正解、というのはよくあることです。
    間接疑問文としてそれはおかしいと、基本的にはわかっていたのに、もう1つの(  )を埋められず、結局、やってはいけないとわかっていたことをやってしまうミスです。
    正解は、
    Please tell me where I should get on the bus.
    「どこでバスに乗ったらよいか」という意味なのですから、助動詞shouldが必要となります。

    疑問詞+to不定詞の文から間接疑問文への書き換えは、間接疑問文を学習してからでないと行えません。
    そのため、練習不足のまま入試を迎えてしまうことがあります。
    このように2つの単元にまたがる問題は未定着な子が多くなりがちで、そこをしっかり勉強しているかどうかをこうした問題は問うことができます。
    だから、入試はこのような問題が好まれます。
    関係代名詞と最上級との融合問題などもそうですね。


    上の問題は私立入試レベルですが、学校の定期テストにも出る可能性があるのになかなか定着しない事柄もあります。

    問題 次の語句を並べ替えて英文を完成せよ。
    don't , I , what , read , know , book , to.

    これの最も多い誤答は、
    I don't know what to read book.
    です。

    「疑問詞+to不定詞」という基本は理解したものの、whatやwhichはすぐ後ろに名詞を伴うこともある、ということがどうしても定着しないのです。
    正解は、
    I don't know what book to read.
    です。
    「私はどんな本を読んだらよいかわからない」。
    「どんな本」の部分はwhat book で、ここは意味のまとまりです。
    whatとwhichは、疑問詞ですが名詞を修飾することがあるのですね。
    これを疑問形容詞と呼びます。
    こういう呼び名でむしろ頭の中が整理されて定着する子もいます。
    そうではないタイプの子は、名称はどうでもいいですから、book のような可算名詞(数えられる名詞)を read book と、冠詞もつけず複数形にもせずにむきだしのまま使うことはないという知識だけはしっかり身につけるとよいと思います。
    「動詞の後に名詞をおく」という中1レベルの英語の語順へのこだわりを捨て、英語の語順の新しい可能性に対して頭を柔軟にしたいところです。
    体感で何となく思いこんでいる間違ったルールを優先させてしまう癖を改め、本当の英語のルールを理解していくことが大切です。
    かなり類題を練習しないと間違えます。
    定着したかなと思っても、ひと月も経つとまた間違えてしまう子もいます。

    間違える子の多いこうした問題をマスターすること。
    秀才とそうでない子との境目は、そこだと思います。
    基本問題は解ける。
    難しい問題は間違えたけど、そういうのは関係ない。
    そこで満足し、「理解したから大丈夫」と思ってしまう、いわば「加点法」で自己評価するタイプの子は、テストの点もそれで満足するのならば何の問題もないのです。
    でも、同じ子が、テストは8~9割の得点を求めることがあります。
    いやいや、そういう得点の取れる勉強をしていないですよね?

    より高い得点を求めるなら、「減点法」で自分を見つめましょう。
    「この問題が解けない」
    「このタイプの問題はまだ未定着」
    「これは類題をまた間違えた」
    これをマイナスを見つめる作業と感じ、気持ちが滅入る人もいるようですが、それをやるから精度が上がります。
    自分は何が出来、何が出来ないのか。
    そこから目を逸らさないことが実力アップのコツです。
    間違えた問題が実力アップの糧となります。
    目を逸らして無かったことにするのは、勿体ないです。
    テストで実際に8~9割の得点が取れるようになると、評価は外側に実在するものになります。
    そうなると、自分が今何ができないかを見つめる作業は、むしろプライドをもって行えるようになります。
    テストで良い点が取れない。
    評価が自分の外側に実在しない。
    自分で自分を褒め、認めるしかない。
    自己評価だけが高い。
    できないことから目を逸らす。
    こういう悪循環は避けたいです。
      


  • Posted by セギ at 12:53Comments(0)英語

    2018年09月17日

    久しぶりに奥高尾を歩きました。2018年9月。


    2018年9月16日(日)、2か月ぶりに山を歩いてきました。
    最後に歩いた7月初めでも、もう身の危険を感じるほどの暑さでした。
    この夏は、本当に暑かったですね。
    高山に逃れる機会もなく、気がつくと2か月ぶりの山歩きです。
    天気予報は曇りだけれど、そのほうが暑くならずに済むし、山も空いているだろう。
    そう思っていつものようにJR高尾駅北口に降り立つと、小仏行きのバス停は、行列が途中で折れ曲がってUターンしている盛況でした。
    皆、低山を歩ける気温になる日を待ち構えていたのかもしれません。

    日影下車。8:50。
    山支度をして、さて出発。
    日影林道は入り口から濡れていました。
    土曜日の雨の名残でしょう。
    日影沢もいつもより水量は多いです。
    前回歩いた、城山北東尾根の徒渉点は、乗用車が駐車されていて邪魔でしたが、すり抜けて覗き込むと、一応歩けることは歩ける様子でした。
    でも、今日は、秋の花を楽しむ山歩き。
    尾根道よりも、日影沢林道のほうが花が多いと思います。

    赤く鮮やかなミズヒキ。
    淡いピンク色のミゾソバ。
    きれいだけれど、この写真はもう沢山撮っているからなあ。
    などと思いながらのんびり登っていくと、キツリフネを発見。(''_'')
    去年は、林道工事の影響でキツリフネの株がなくなっていて、ああ、伐採されてしまったんだとがっかりしたのですが、その跡に、また株が育っていたのです。
    しかも、増えていました。
    強いなあ。
    上の写真がそれです。
    赤いツリフネソウは日影林道には沢山咲いているのですが、キツリフネはここだけなのです。
    もともと高尾にあるものではなく、過去に持ち込まれた可能性が高いそうですが、他の植物を侵略する気配はないので、末永くここで可憐に咲いていてほしいなあ。

    さらに登っていくと、赤いツリフネソウがちらほら咲いていました。
    むしろ今年は、赤いツリフネソウが減っている印象です。
    去年、あまりにわさわさ生えて、雑草感が強かったので、草刈りされてしまったのかな?

    赤いツリフネソウが減ると、目立ってきたのがヤマホトトギスでした。
    1回の山歩きで1株見つけると、わあ咲いている、嬉しいと感じる花です。
    でも、歩いていくと、2株、また3株。
    随分咲いているなあ。
    その度、立ち止まって撮影。

    撮影を終えて立ち上がると、左手、伐採されて、随分見通しが良くなっていました。
    わあ、山が丸裸だ。
    こんなところから空が見えるなんて。
    また次の植樹が行われるのでしょうか。
    奥高尾は、半分は植林帯なので、人がコントロールして木を植え、育て、伐採していくことで良い林が保たれます。

    柵を越えると、舗装道路が始まります。
    ここからは、また別の種類の花が楽しみです。
    山頂に近くなり、見晴らしが良くなってくると・・・。
    あ、咲いていた。ツリガネニンジン。
    ススキ、アザミに混じって、風に揺れていました。

    城山山頂。10:25。
    タオルがしぼれるほどに汗をかいていたので、かき氷の大を注文。
    しかし、やはり大き過ぎて、食べ終わる頃には身体が冷えて何か1枚羽織りたいほどになっていました。
    歩きだせばまた暑くなるという保証がなかったら、危険なほど。
    やはり、身体は内側から冷やすのが一番効きます。

    出発。11:00。
    高尾に向かってのんびりと降りていきます。
    赤いヒガンバナ。白いヒガンバナ。
    もう盛りは過ぎた様子で、色は褪めていました。

    今日は眺望もないので、一丁平の展望台は避けて、まき道を。
    花に期待してのことでもあります。
    今年も咲いていました、キバナアキギリ。
    これももう終わりかけの様子。

    一丁平で少し休憩。
    つやのある葉がわさわさ生えている木から、赤い実が鈴なりに垂れ下がっています。
    赤い実が割れて、黒い種子が姿を現しています。
    何だろう?
    ポケット植物図鑑で確認。
    ・・・ゴンズイ?
    何度も歩いているのに、気づかなかったです。
    来年からは、また、この木が実をつけているかどうかも気にして歩くようになると思います。

    紅葉台も通らず、まき道を行きます。
    シモバシラの花が咲き始めていました。
    少し減っていないかな?
    秋にシモバシラがちゃんと咲いているところに、冬の氷花が見られます。
    やはりここも、ヤマホトトギスが多く見られました。
    こんなにあちらこちらに見られる花ではないはずなのに、不思議だなあ。
    今年の気候に合っているのでしょうか。

    紅葉台との合流点、高尾山の直下から、高尾山5号路へ。
    ここも、ヤマホトトギスが沢山咲いていました。
    そのまま、稲荷山コースを下ります。
    ここを歩くのは、1年ぶり。
    また少し整備が進んだ印象です。
    デッキや木段が整備されて随分歩きやすくなりました。
    私が歩いてたたらを踏んだりちょっと立ち止まって確認したりする箇所が全くないというのは、山道としてありえないほどの整備です。
    とはいえ、雨上がりの泥んこ箇所がないわけではなく、膝から下やお尻が真っ黒な人も。
    こんな日は、観光客の人は無理せず、1号路かケーブル・リフトで下山したほうが安全だろうと思います。

    たんなる下山でもやはり大量の汗をかき、2本目のタオルも絞れるほどになる頃、下山。13:10。
    ちょっと物足りないけれど、2か月ぶりの足慣らしなので、これくらいで。

      


  • Posted by セギ at 14:35Comments(0)

    2018年09月13日

    聴き取る力・読み取る力。


    今朝、ラジオを聴いていたら、季節に関するひと口情報的なコーナーでこんな会話がなされました。
    1人はアナウンサーで、用意された原稿を読んでいます。
    アナウンサー「漢字で秋の桜と書いて、コスモス。そう読まれる方が多いかもしれません。本来はそのまま『あきざくら』と読み、これがコスモスの和名とされています。この漢字2文字でもコスモスという読み方が広まったのは、1977年の山口百恵さんのヒット曲『秋桜』がきっかけだと言われているんですね」
    パーソナリティー「これね、いつも諸説ありをぶつぶついうのが好きなんですけど、そうじゃない説を今思っていて」
    アナ「さだまさしさんが作詞作曲されたこの『秋桜』・・・」
    パーソ「コスモスは昔からあるよ。私たちが小学生のときから、コスモスはコスモス。そう言ってたよ。さだまさしさんが逆にコスモスを秋桜と書くのを最初にやったみたいな説ありましたよね。それで聞いているから。これとはちょっと食い違う」

    放送を聴いたときも、録音をこうして文字に起こして何回も読み直しても、このパーソナリティーが何にケチをつけて「逆に」と言っているのか、よくわからないのです。
    この情報を整理すると、コスモスの和名は「あきざくら」。
    「秋桜」と書いてコスモスと読ませた最初の人は、さだまさし。
    アナウンサーが読んでいる原稿も、パーソナリティーが「諸説ありだ」と言っていることも、同じ内容に思えるのです。

    このパーソナリティーは、何を言いたかったのでしょう?
    何かを誤解したのでしょうか?
    このパーソナリティーが?
    それとも私が?

    ラジオを長年、というより話芸を長年やっている人が、何かを聴き取り間違えたのではないか?
    「コスモス」という花の名前を広めたのがさだまさしだという説をアナウンサーが読んだと誤解したのでしょうか?
    その前までは人々はあの花を「あきざくら」と呼んでいたと聴き取り間違えて、いや、そんなことはない、と感じたのでしょうか。
    あるいは、「コスモス」という西洋の名称にさだまさしが「秋桜」という漢字を選んで充てたのであって、「あきざくら」という和名など存在しない、と言っているのか?

    そう悩みながらアナウンサーの原稿を読み直すと、そういう様ざまな解釈を招く隙がこの原稿にはあるのだと気づきます。

    誤解の分岐点は、
    「漢字で秋の桜と書いて、コスモス。そう読まれる方が多いかもしれません」
    「この漢字2文字でも『コスモス』という読み方が広まったのは」
    というところだと思います。
    ここに違和感を抱く人が多い。
    「コスモスと読まれる方が多いかもしれません」という言い方は、それは間違っていますよ、というニュアンスがあり、反論されやすい物言いなのでしょう。
    「コスモスと呼ばれる方が多いかもしれません」
    「『コスモス』という呼び名が広まったのは」
    と聞き間違える可能性も高く、そうなると意味が全く変わってしまうのです。
    自分が以前から思っていたことを否定されたように感じると、いや、それは諸説ありだ、自分の知っていることはこうだ、と主張したい気持ちにもなります。
    アナウンサーは、パーソナリティーよりもずっと若いので、いや、それは同じことなんじゃないですかと反論はしませんでした。
    1977年なんて生まれてもいないでしょうから、それ以前にあの花を「コスモス」と呼んだかどうか、「あきざくら」という和名が存在したかどうかなんて本人は知らないのですし。
    ああ、そうかもしれませんね、と受け流して先に進んでいきました。
    聞いている私は、取り残されて、朝からモヤモヤしてしまいました。

    ラジオだから?
    音声だから、情報が正確に伝わらないのだろうか?
    文字情報のほうが、確実なのか?

    しかし、そうとばかりも言えません。
    先日、北海道で大きな地震があり、それに伴って大規模な停電が起こりました。
    電力的には今も綱渡りの状態が続き、北海道では計画停電を実施する可能性もあるそうです。
    そうなると、「原子力発電所を動かしていればこんなことにならなかったのだ」という意見を口にする人もいます。
    北海道の泊原発は安全基準を満たしていないから、そもそも稼働できないそうですが、それはともかく。
    気になるのは、「泊原発」を「柏原発」とネットで書いている人がいること。
    「泊」と「柏」は文字としては似ています。
    肉筆の場合は、たまたま書き間違える可能性はあります。
    しかし、ネットで「柏原発」と打ち込むには、「かしわげんぱつ」と入力しないと無理です。
    つまり、最初から読み間違えていないと、この書き間違いは起こらない。
    そういう人たちにとって、北海道の原発は、その存在すら実は予備知識になく、むしろ原発といえば、新潟県の柏崎の原発のほうがまだしも名前の見覚えがあったのかもしれません。
    その連想もあって「かしわ原発」になってしまっているのでしょうか。

    そうした読み間違いや勘違いがなぜ訂正もされずその人の中でそのままになってしまうのか?
    ネットで「柏原発」と書いている人は、テレビやラジオでニュースを確認したことが一度もないからでしょうか?
    ネットでしか情報を得ていないのではないか?
    音声を伴う情報に触れないので、読み間違いが永遠に訂正されないのです。
    このように、文字情報だけの場合も、ある種の危うさがあります。

    昔、ネットにアクセスできない人を「情報弱者」と呼びました。
    今は、ネットでしか情報を得ない、新しい種類の情報弱者が生まれているのかもしれません。

    社会問題としてこれを論じているのではなく、私が気になるのは、やはり身近な話です。
    生徒は私の音声による解説をどこまで正確に聴き取ることができているのだろうか?
    私はどこまで正確に情報を伝達できているだろうか?

    また、生徒は、テキストに書いてある文字情報をどこまで正しく読めているのだろうか?

    相変わらず、
    「問題を読みましょう」
    「問題文に全部書いてあるよ」
    「設問を読みとばしたでしょう?大事な条件がここに書いてあるよ」
    と生徒に繰り返す日々ですが、問題文を読み取れないだけでなく、私のそうした音声による助言も情報として正確に聴き取れない子がもしいるとしたら、一体どうしたらよいのだろう?

    音声による情報も、文字による情報も、思っているよりも脆弱で、相手が誤解する可能性を常にはらんでいます。
    自分が何か誤解していないか。
    相手が何か誤解していないか。
    常にその可能性を探りながら、さらに細心の注意をもって情報の伝達をしていかなければ。
    改めてそう感じた秋の初めの朝でした。

    北海道だけでなく、大雨や台風の被災地もまだ苦しい毎日と思います。
    被害の様子を知る度、2011年を思い出します。
    心よりお見舞い申し上げます。
      


  • Posted by セギ at 13:27Comments(0)講師日記

    2018年09月10日

    9月22日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    9月8日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    今回の学習内容は、数Ⅱ「図形と方程式」の中の、直線の方程式です。

    直線の方程式の求め方は、中学2年の「1次関数」で学習しています。
    例えば、こんな問題。

    問題 点(6,-1)を通り、傾きが-1/2の直線を求めよ。

    まずは、中学生の解き方で解いてみましょう。
    直線の式は、1次関数です。
    1次関数の一般式は、y=ax+b。
    このaとbには具体的な数字が入り、個々の直線の式を表します。
    aは傾き。bは切片。
    今は傾きが-1/2とわかっていますので、a=-1/2です。
    これを一般式に代入して。
    y=-1/2x+b。
    ところで、点(6,-1)はこの直線上の点なのですから、この点のx座標とy座標は、上の式の関係を満たします。
    x=6、y=-1 を代入して、上の式が成り立つということです。
    では代入しましょう。
    -1=-1/2・6+b
    -3+b=-1
    b=2
    よって、求める直線の式は、 y=-1/2x+2 です。

    数学が苦手な子は、こういう問題の作業手順だけ覚える傾向があり、しかも、1つ1つ手順を踏まず、一気に全部代入して解く子も多いです。
    最初は意味がわかったうえでそうしていたのでしょうが、意味はたちまち後退し、単なる作業手順になります。
    「1次関数」が範囲の定期テストが終わってひと月も経てば、こんな基本問題も、どうやって解くのか曖昧になります。
    復習しようと自分のノートを見直しても、
    -1=-3+b
    という式から唐突に答案が始まっているので、何をどうしたのか、自分でもわからなくなってしまいます。

    また、応用問題を解くときに、同じ考え方を用いて、点の座標がわかれば直線の式を求められるという発想を持つことができず、座標平面と図形の問題は歯が立たない子も多くいます。
    手順だけになってしまい、意味がわかっていないからなのでしょう。
    「意味がわかるようにノートをとっておくといいよ」
    「代入は一気にやらず、まずy=-1/2x+bの式を立てて、それから点の座標を代入すると、後で意味がわかるよ」
    と繰り返し助言しますが、聞いてくれない子もいます。
    説明を聞いた直後なので、そのときは意味がわかるから大丈夫と思うのでしょうか。
    今はわかっても、明日はわからないかもしれないのに。
    記憶なんて、すぐに消えてしまいます。
    数字の操作は、意味を伴っていなければ記憶に残ることは少ないのです。

    意味がわかるように答案を作っていくこと。
    数学の記述答案で必要とされているのは、とりあえず、それです。
    どういう考え方で、何の定理や公式を用いて、どう解いているのかを示しながら解いていく。
    中学の間はある程度許されていますが、高校数学になると記述答案としての体裁が整っているかがより重要となります。
    数学の答案なのに日本語が多くなり、「何で式と答えだけじゃダメなんだろう?」と不満を感じる子もいると思います。
    しかし、1週間も経てば、自分の立てた式の意味さえ自分でわからなくなるのが高校数学の答案です。
    答案を読む採点者に、「式の意味はおまえが判読しろ」、「そして採点しろ」、「部分点くらいよこせ」、と言っても、そんなの無理です。
    ヒントをください。
    どういう考え方でその式を立てたのか、式の前に1行でいいから説明をください。
    そうすれば、たとえ誤答だとしても、全くの勘違いによる式なのか、代入ミスなのか、判断することができます。
    採点者が求めているのは、そういうことです。
    そして、それが記述答案の根本です。

    記述答案を書かねばならないと納得しても、今度はルールがわからない、ここはどう書くの、ここはどうするの、と不安になり、1行も書けない子がいますが、絶対の形式があるわけではありません。
    読む人の立場になって書くこと。
    それは、結局、時間が経過した後の自分が読んでも意味がわかるということ。
    ルールは、究極、それです。


    さて、問題に戻りましょう。
    問題 点(6,-1)を通り、傾き-1/2の直線の式を求めよ。

    高校数Ⅱは、これを一気に解く公式を学びます。
    点(x1,y1)を通り、傾きがmの直線の式は、
    y-y1=m(x-x1)

    この公式の証明は簡単です。
    求める直線の式を、
    y=mx+n ・・・➀
    と表します。
    この直線は、点(x1,y1)を通るのですから、
    y1=mx1+n ・・・➁
    が成り立ちます。
    ➀-➁をすると、
    y-y1=(mx+n)-(mx1+n)
    y-y1=mx-mx1
    y-y1=m(x-x1)
    これが公式です。

    点(6,-1)を通り、傾き-1/2の直線だから、
    y-(-1)=-1/2(x-6)
    y+1=-1/2x+3
    y=-1/2x+2

    ここで、公式のバージョンアップが行われたことになります。
    これがなかなか厄介で、中学時代の解き方を手放せない子が現れます。
    中学の解き方でも、この問題は解けますから。
    高校の公式を使えば秒殺の問題を、何だかあれこれ迷いながら、思い出しながら解いているので、何をしているのかなあとノートを覗くと、中学の解き方で解いている。
    そういう光景に何度も遭遇しました。

    本人にバージョンアップしたい気持ちがないわけではないのです。
    でも、公式が覚えられない。
    頭がパンパン。
    しかも、中学の頃は、この直線の式の求め方だけで授業は1~2時間使ったし、学校のワークもそれだけで2ページくらいぎっしり問題があって沢山練習できました。
    高校の授業は、新しい公式がさっと出てきて、スッとすぐに次の公式に進んでしまいます。
    高校から配られている問題集も、この公式の練習問題は小問が5~6問程度です。
    定着しないうちにスルスルと先に進んでしまいます。

    定期テスト前にまとめて丸暗記しよう、と思って先に進んでいくと、しかし、えらい目にあいます。
    その先、問題が複雑になったときに、学校の問題集の解説を読んでも、意味がわからないのです。
    解説が3行くらいすっ飛んでいるように感じるほど、何でこんな式が唐突に立てられているのか、意味がわからない。
    記述答案は意味がわかるように書けって言ったくせに、非常に詳しい模範答案であるはずの問題集の解説書が意味がわからないってどういうこと?

    ・・・・公式を覚えていないからです。

    応用問題の中で、基本公式の意味を逐一解説することはありません。
    点(6,-1)を通るから、
    くらいの1行しか書いてありません。
    それで記述答案としては十分です。
    それで意味がわからないのは、公式を覚えていない自分の責任となります。
    解説を読んでも意味がわからない場合の大半は、本人が公式を覚えていないことに原因があります。
    そして、高校数Ⅱはこれから、怒涛の公式ラッシュが始まります。
    数学が苦手だけれど、大学受験の都合などで、数Ⅱのマスターがどうしても必要な場合、独りで勉強するのが苦しいのはこの点です。
    公式の解説だけなら、塾に行かなくても、ネットに沢山解説が上がっていますし、動画もあります。
    しかし、学校の問題集の問題は、解説を読んでも意味がわからない。
    模試の問題も、解説を読んでも意味がわからない。
    ネットや動画の公式・定理の解説は理解できるけれど、実際の問題が解けない。
    そう感じたとき、独学はやめ、塾を頼ってください。
    どの公式を覚えていないから、その状態なのか。
    どこからつまずいているのか。
    それを自力で突き止めるのは難しいです。

    数Ⅱ「図形と方程式」がわからない高校生の多くは、中学の「関数」で既につまずいています。
    高校入試レベルの座標と図形の問題を自力で完答したことが一度もないまま、他の問題や他の教科でカバーして高校入試を突破した場合。
    内部進学で、そもそも高校入試を経験していない場合。
    点の座標と直線の式との関係など、根本が理解できていない可能性があります。
    なぜ点の座標を直線の式に代入できるのか、その根本がわかっていない子は沢山います。
    どうか塾を頼ってください。

    今回の授業で、公式はもう2本。
    点(x1,y1),(x2,y2)を通る直線の式は。
    y-y1=y1-y2/x1-x2 (x-x1)

    さらに、(a,0),(0,b)を通る直線の式は、
    x/a+y/b=1

    また、
    2直線が平行のとき、傾きは等しい。
    2直線が垂直のとき、傾きの積は-1。

    これも、今後も使用することが多い事柄です。


    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  9月22日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.48例題12の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 14:42Comments(0)大人のための講座

    2018年09月06日

    チェバの定理。


    数A「図形の性質」の学習、今回は、チェバの定理です。
    まずは、左の図が基本です。
    △ABCの内部に点Oをとります。
    各頂点から対辺に向けて、点Oを通る直線を引き、対辺との交点をE、F、Dとします。
    左図の線分AE、BF、CDがそれです。
    すなわち、点D、E、Fは、それぞれ辺AB、BC、CAを内分する点です。
    このとき、
    AD/DB ・ BE/EC ・ CF/FA = 1
    これがチェバの定理です。

    証明は簡単で、三角形の面積の比と線分の比を利用します。
    興味のある方は、ネットで検索するとすぐに証明が出てきます。

    高校レベルの定理にありがちですが、証明を理解して納得したところで、定理は覚えられないことが多いです。
    三角形の面積の公式など、公式が表しているものが求め方の意味そのものだった頃と比べ、公式と証明との間に乖離が生じるのが高校数学です。
    証明は証明として納得した後は、定理は定理で暗記すると良いでしょう。
    いえ、数学センス、図形センスが高度に発達した人の場合、このレベルでもなお、証明が理解できれば、公式は証明そのもの、意味そのものじゃん、暗記とかそういうことじゃないという感覚を抱きます。
    そういう人は「数学は暗記じゃない」と言います。
    一応、その人の言うことも聞いて、証明を理解した後、何も見ないで定理を復元できるか自分で試してみても良いですが、あ、ちょっと無理だなと感じたら、丸暗記したほうが良いと思います。

    「チェバの定理」の場合、暗記は簡単。
    まず、土台は△ABCであることを強く意識します。
    点A、B、Cが頂点です。
    それ以外の点は、交点とします。
    「分点」と呼ぶ人もいますが、同じことです。
    唱える呪文は、
    「頂点・交点・頂点・交点・頂点・交点・頂点」。
    始まりは必ず頂点です。
    そこから直接いける交点までが最初の分数の分子。
    その交点から次の頂点までが、その分母。
    その頂点から次の交点までが、次の分子。
    その交点から次の頂点までが、その分母。
    そうやって、頂点から交点へ、交点から頂点へと一周していくのが、チェバの定理です。
    上の左図では、頂点Aから始めていますが、これは頂点Bから始めても頂点Cから始めても同じことです。
    「AD、DB、・・・」と文字で暗記するのは混乱のもと。
    ざっくりと把握し、自由に活用できるようにしておきましょう。

    次に上の右の図。
    点Oが△ABCの外側にある場合です。
    同じように、各頂点から点Oを通る直線を引き、対辺あるいは対辺の延長との交点をE、F、Dとします。
    上の図のように、2つの交点は、外分点、1つは内分点となります。
    この場合も、チェバの定理は成り立ちます。
    上の右図にオレンジ色で書き込んである通り、
    「頂点・交点・頂点・交点・頂点・交点・頂点」
    の順番でひと筆書きでなぞり、最初の頂点に戻れば終了です。
    あくまで△ABCが土台。
    A、B、Cが頂点。
    外分点は交点です。
    それを強く意識すれば、間違えずに最初の頂点に戻ってこられます。
    これも、出発は点Aとは限らず、どの頂点から開始してもその頂点に戻ってこられるよう練習しておくと良いと思います。

    あとは代入とその後の計算の問題です。
    例えば、図のAD:DBの値を求める問題で、他の線分の比は既にわかっているとして。
    AD/DB ・ 1/2 ・ 4/5=1
    という式が立ったその後。
    2AD/5DB=1
    というところまで整理できて、その先で迷ってしまう人がいます。
    このとき、AD:DB=5:2 です。

    これもまた、なかなか納得できない人もいるようで、つまずきポイントです。
    小学校の頃から分数や比が苦手だったことが高校まで尾を引いている子は特に。
    本当に、小学校の算数は諦めずに理解しておいてください。
      


  • Posted by セギ at 13:30Comments(0)算数・数学

    2018年09月03日

    勉強に向いている性格。



    先日、ネット記事を眺めておりましたら、「性格の悪い子は成績も悪い」というタイトルの記事を見つけました。
    こういう記事は閲覧数を稼ぐためにキャッチーで過激なタイトルをつけるもので、記事の内容はそんなにひどいものではないのだろうと一応読んだら、内容もそのままだったので驚きました。

    大手の塾の経営者の発言をまとめた記事でした。
    いわく、大人の指導に素直に従う子は伸びる。
    大人の言うことを素直に聞けない子は、指導を無視して勝手なことをするので、間違った勉強をして、成績が上がらない。
    すなわち、性格の悪い子は、成績が悪いのだ。

    言っていることは、部分的にわからないこともないのです。
    しかし、この言い方・・・。
    「俺の言うことさえ聞いていればいいんだ。そうすれば、成績は上がる。成績が上がらないのは、俺の言うことを聞かないからだ」
    そうした呪いの言葉に思えます。
    これほど言葉はひどくないけれど、結局、自分も同じようなことを言ってしまっていないか、考え込んでしまいました。

    私が以前に勤めていた集団指導塾は、私が勤務した頃には地域密着型の穏やかで小さな学習塾でした。
    しかし、スパルタ式の教育で近隣に名を馳せ、教室をいくつも広げるほどに躍進していた時代があったと、昔から勤めている講師に聞いたことがあります。
    宿題をやってこない子に対しては、男女関係なく、皆の前でビンタをしたそうです。
    その恐怖と恥ずかしさを思えば、誰もが必死に宿題をやってくるようになります。
    必死に宿題をやれば、成績が上がる。
    成績が上がれば、保護者は満足。
    塾にクレームをつけません。
    「やり方が気に入らないなら、どうぞ退会してください。
    うちの塾に通っていれば、しかし、成績は上がるんですよ」
    そういう形で実績を上げた塾だったというのです。

    大人の言うことを聞かない子どもは多いですが、そういう子ほど、恐怖と暴力で支配すれば簡単に従うのも事実です。
    いえ、大人も、恐怖と暴力の支配から逃れられる人は少ないでしょう。
    歴史がそれを証明しています。
    だからこそ、私たちは、用心に用心を重ね、そうしたことが起こらないようにアンテナを張っていなければなりません。

    「性格の悪い子は、成績が悪い」
    この発言は、そうした暴力的支配が許されなくなった時代に、それでも子どもを従わせたい人の苦しまぎれの物言いに思えます。
    ここでいう「性格が悪い」は、指導者にとって都合の悪い性格という意味に過ぎません。
    「性格の良い子」というのは、指導者にとって都合の良い性格の子ということです。
    言うことを聞かない子をどのように説得し、効果的な学習方法を伝えるか。
    そこで勝負しないで、子どもの性格のせいにしてどうするんだろう・・・。


    この夏、教室の入っているビルは大規模な外壁工事が行われました。
    通路も教室のドアも塗り替えられてピカピカです。
    4年前、今回ほどの規模ではないですが、ある土曜日、通路の床に防水加工の工事が行われたことがありました。
    しかし、うちの塾は土曜日も営業しています。
    業者の人と相談の結果、エレベーターからうちの教室の前まで養生をしてくれて、そこを通って教室に入れるようになりました。
    私は保護者にメールで連絡しました。
    「本日、うちの教室前の通路は塗装工事が行われております。エレベーターから教室の入口まで、養生してあるところを歩いてきてください」
    これで大丈夫でしょう。

    ところが、ここで不測の事態が発生しました。
    そのメールの内容をお母様から伝えられた生徒は、外階段からやってきてしまったのです。
    ('_')

    「エレベーターから教室入口まで、かなり歩きにくい状態になっているようだ」
    というふうに情報を読んで、
    「じゃあ、階段からなら、歩けるんじゃないか」
    という発想になったのでしょう。

    いやいやいや。
    「エレベーターから教室入口までなら、歩ける。他に歩ける道はない」
    というのが、私の伝えたかったことだったのですが。

    というよりも、そのとき、私の中に階段という発想はなかったのです。

    これは私の思考の癖なのかもしれません。
    業者さんに、
    「エレベーターから、この部屋の入口まで、通れるようにしますから」
    と言われれば、
    「なるほど、エレベーターからここまで、通れるのだな」
    と、そのまま受け止めます。
    「エレベーター」という言葉が思考のフックとなり、もうそれ以外の選択肢は念頭から消えます。
    相手が通れるようにしてくれている、その通りにやっていれば、間違いはない。
    はみ出す必要はない。

    そして、勉強をする上で、この考え方は楽だし、合理的なんです。
    解説を聞いて、あるいは解説を読んで、まずはその通りに再現する。
    その再現の正確さが、理解力。
    勉強する内容は、数千年の人類の叡智です。
    私の単なる思いつきが簡単に凌駕するわけがありません。
    現代科学の最善で最高の内容を教わっているのです。
    言われた通りに再現できることが、まず必要。

    とはいえ、
    「だから学校の秀才の考えることはつまらないんだ」
    と言われれば、それもその通りなのです。
    言われたことを言われた通りにやるのではなく、思ってもいなかった方向から発想できる人は、かっこいいですよね。
    少数のそういう人が文明を牽引し、そして、それを多くの秀才が再生して、世の中は進んでいくのだと思います。

    ただ、階段を使うという発想は、そういうユニークで魅力的なものなのかというと、そうではないように思います。
    それは、たとえ思いついても、総合的に判断して、自分で却下したほうがいいのです。
    階段を使えるのなら、最初からそういう誘導をします。
    階段の先は塗装直後で、一歩も先に進めなかったのです。

    相手が口にしないことを自分が思いつくと、思いついた途端に「それこそが最善」という思考の飛躍を起こす子がいるのではないか。


    また別の子の話ですが、英語の「受動態」をなかなか理解できない中学2年生がかつていました。
    最初の授業では、正確に理解したのです。
    基本的に頭の回転の速い子で、その場では器用に身につけることができました。
    しかし、家で復習する習慣がなく、宿題は、次の塾の日の直前に慌ててやってくる子でした。
    1週間経ってからでは、たいていのことは頭から抜け落ちています。
    宿題は間違いが多く、そうなると混乱し、わかったはずのことがわからなくなっていくようでした。
    1週間、また1週間、むしろ、どんどん「受動態」がわからなくなっていくのです。
    とうとう、簡単な穴埋め問題も解けなくなってしまいました。

    問題 次の空所に適切な語を補いなさい。
    (1) その歌は若い人たちに愛されている。
     The song (  )(   )among young people.
    (2) この本は10年前に書かれた。
     This book (  )(   )ten years ago.

    こういった、ごく簡単な穴埋め問題です。
    (1)の答えは、is loved
    (2)の答えは、was written
    be動詞と過去分詞を空所に埋めるだけの、受動態のテストとしては何のひねりもない基本問題でしたが、全問不正解でした。
    そこに全て過去分詞とbyを入れていたのです。
    (1)は、loved by
    (2)は、written by  と。

    「・・・・・・何で、by?」
    「だって、受動態は、必ずbyを使うし」
    と、その子は言いました。
    「・・・・・・そんなふうに教わった?」
    「自分で気がついたよ。頭いいー」
    「受動態かどうかは、動詞の形で決まるんだよ」
    「だって、byを使うでしょう?」
    「使わない受動態は、たくさんあるよ」
    「えー?なんでー?」

    ・・・・・教わったことを教わった通りに再生していれば、早いのになあ。
    なんで、別のルールを自分で見つけてしまうのかなあ。

    しかし、それは思考の癖のようなもので、
    「なぜ?」
    と問われても自分で説明できないし、
    「そのような考え方はやめなさい」
    と言われても、やめられるものでもないのでしょう。

    何か1つの情報を与えられたときに、いくつもの選択肢を発想すること自体は、むしろ良いことです。
    問題は、その選択肢のうち、妥当ではないものを消去する判断力をもつこと。
    「自分の思いついたことだから、正しい」
    というバイアスがかからない総合的な視野を持つこと。

    でも、子どもに総合的な視野を求めても難しい。
    総合的な視野に乏しいから、それを身につけるために勉強しているんです。

    結局、「A」と言われたときに「B」の発想をし、それに沿って問題を解決しようとしてしまうのは思考の癖です。
    性格が良いとか悪いとか、そういうことでなく、思考の癖。行動の癖。
    良い勉強法を教わっても、聞き流して、実行しない。
    これだけは覚えなさいと言われても、覚えない。
    「A」の提案に対して、常に「B」という案を本人は思いつき、大人の言う通りにすることに意味を感じない。
    ピントがズレている間は成績向上の邪魔になりますが、ピントが合えば大きな潜在能力かもしれません。

    この子の性格にあった勉強のやり方は、どういうものだろう?
    どう説明すれば「A」と教えたときに「B」と発想せず、「A」のまま伝えることができるのだろう?
    そのように考えていくのが建設的だと思うんです。
    「性格が悪い」と子どもをなじって自分の責任を回避するよりも。
      


  • Posted by セギ at 16:25Comments(0)講師日記

    2018年08月29日

    不定詞の学習。中学3年レベル。形式主語を用いる用法。


    不定詞は、to+動詞の原形。
    中学2年で初めて不定詞を学習しますが、それで終わりではなく、中3でも新たな内容を学習することになります。
    まずは、副詞的用法がもう1つ増えます。
    中2で習う副詞的用法は、「~するために」という動作の目的を表すもの1種類だけでした。
    中3では、これにもう1つ加わります。
    感情の原因を表す不定詞です。

    I'm glad to see you.

    中1の初め、あるいは小学校の英語でも、挨拶の言葉として習っていたこの文が、感情の原因を表す不定詞の文です。
    I'm glad と感情が示され、その原因がその後に不定詞で示されます。
    「私は、あなたに会えて嬉しい」

    I'm sorry to hear that.
    この文の直訳は、「私はそれを聞いて残念です」。

    とにかく、感情を語った後に不定詞があれば、それは感情の原因の不定詞。
    不定詞の部分しか見ないで、他の不定詞と区別がつかず、
    「わからない。わからない」
    という子がいますが、不定詞の見た目は全部同じですから、その前で感情を語っているかどうかだけに着目すれば良いのです。
    見分けのコツがそこだとわかれば、簡単です。

    中3内容の不定詞。
    いよいよここからが本格的学習。
    大きく分けて3つの内容があります。

    まずは、形式主語 it を用いた文の真の主語としての不定詞。

    It is difficult to speak English.
    英語を話すことは難しい。

    これは、名詞的用法の不定詞です。
    元の形は、
    To speak English is difficult.
    英語を話すことは難しい。

    これはこれで文法的には正しい英語ですが、ちょっと頭でっかちな印象があります。
    主語が長いのです。
    上の例文程度なら長いといってもまあそれほどでもないですが、もっともっと長い主語の場合もあります。
    結論がどんどん先送りにされている印象で、何が言いたいのかよくわからず、イライラします。
    スパンと結論を語ってから、詳細を肉付けしてほしい。
    そのほうがわかりやすい。
    そういうことから生まれた文の形です。

    It is difficult とまず言い切ってくれるので、「ああ、何かが難しいんだ」とわかります。
    で、何が難しいのだろうとさらに耳を傾けると、
    to speak English
    と言うので、ああ、英語を話すことが難しいのですね、と理解できます。
    わかりやすい構造の文です。

    むしろ、わかりにくいのは、何で英語の勉強をしているのに、「英語を話すのは難しい」という例文を用いるのかということかもしれません。
    これは本当によく見る例文なのです。
    何の呪い?どういう刷り込み?

    しかし、この例文、

    It is easy to speak English.

    だと、むしろ文の内容が気になって文法の説明が耳に入らなくなる子がいるので、difficult で良いようです。
    「簡単じゃねえよ!」
    と、文へのツッコミに必死になってしまう子がいるんです。
    こんなほんのちょっとしたことでわからなくなってしまう子もいるので、例文の選定もデリケートな問題です。
    勉強が下手な子は、他人の話を聞くことがそもそも下手な場合が多いです。
    他人の話を聞くのが下手ということは、聞くポイントがズレていて、聞いた話の多くを誤解してしまうということ。
    その誤解の集積が、その子の頭の中に詰まっているということ。
    勉強がわからないのは、誤解していることがとても多く、それが邪魔をして正しい理解を妨げている場合が多いのです。


    さて、上の文は一般論ですが、個人に絞ってこうしたことを語る場合もあります。
    「トムにとって、日本語を話すのは難しい」

    It is difficult for Tom to speak Japanese.

    誰にとってなのかを不定詞の直前に置きます。
    このfor Tom を「不定詞の意味上の主語」といいます。
    この不定詞の動作主、動作をする主体という意味です。
    speak Jpanese をするのは、Tom です。
    だから、この文は、
    「トムが日本語を話すのは難しい」
    と訳すこともできます。
    この訳し方は知っておいたほうが良いです。
    この日本語を英語に直しなさいという問題で、すんなり上の文が頭の中に浮かぶからです。

    この訳し方を知らないと、
    Tom is difficult to speak Japanese. 
    と誤った文を作ってしまうことがあるのです。
    「どっちだっていいんでしょう?じゃあ、1つしか覚えない」
    と、何でも省略した覚え方をしたがる子が陥りやすいミスです。

    問題が意地悪だと不満を口にする子がいます。
    日本語が英語の直訳になっていないから、英語に直せないというのです。
    しかし、日本語を英語的な構造に組み替えることも含めて英語力です。
    何かテーマを与えられて英文を書くとき、日本語として思い浮かぶことを英語的な構造で書いていくことが必要になります。
    その練習をしているのだと思いましょう。

    先程の誤った文がなぜ誤っているのかといえば、
    Tom is difficult
    ではないからです。
    この文をあえば訳せば「トムは気難しい」とでもなるでしょうか。
    しかし、言いたかったのは、トムが気難しいということではありません。
    英語を話すことが難しいのです。
    主語と補語との結びつきがおかしくなっています。

    公立の学校で中学3年で学ぶ形式主語 it と不定詞の学習内容はここまでですが、私立高校を受験する場合、この先の発展的内容も学習しておくと良いです。

    It was kind of Tom to help me.
    「トムは親切にも私を手伝ってくれた」

    この文は、of Tom が to help me の意味上の主語です。
    トムが私を手伝ってくれたのですから、動作の主体ですね。
    でも、なぜ for Tom ではなく、 of Tom なのでしょう?
    for と of との使い分けの基準は?

    It is difficult for Tom to speak English.
    It was kind of Tom to help me.

    これは、この文の補語である形容詞に理由があります。
    先程も確認しましたが、トムは difficult ではありません。
    しかし、下の文で、トムは、kind です。
    人の性質・状態を表す形容詞が使われている場合、不定詞の意味上の主語は、of Tom となるのです。
    下の文は、
    Tom was kind to help me.
    と書き換えることも可能です。
    Tom was kind enough to help me.
    という言い方もありますね。

    落ち着いて理解すれば何でもないことなのですが、こうした細則をしっかり理解して利用できるのは、中学生の段階では、やはり秀才に限られてきます。
    発展的な細かいところまでよく勉強しているかどうかを問いたい私立高校は、だから、このような出題をするのでしょう。

      


  • Posted by セギ at 11:46Comments(0)英語

    2018年08月25日

    9月8日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    8月25日(土)の大人ための数学教室は、延期となりました。
    次回は、9月8日(土)の予定です。

    さて、今回も授業は進まなかったので、数学こぼれ話などを。
    中学の数学には、私立中学や進学塾でしか扱わない発展的な公式や解法テクニックがあります。
    高校もそうで、普通の高校では授業では扱わない、あるいは扱っても「こんなのも一応あります」と紹介される程度で定期テストには出ない発展的な公式があります。
    でも、理系で大学受験をするのなら、覚えておいたほうがいいのです。
    今回は、そんな公式の話。
    例えば、こんな問題。

    問題 次の式を因数分解せよ。
    x3+y3-6xy+8

    うん?
    単純そうなのに、何か解きにくいですね?

    x3+y3-6xy+8
    =(x+y)(x2-xy+y2)-6xy+8

    ・・・・あれ?この先、進まない。
    では、xで括ってみましょうか。

    x3+y3-6xy+8
    =x(x2-6y)+y3+8
    =x(x2-6y)+(y+2)(y2-2y+4)

    ・・・・あれ?やっぱり共通因数が見つからない。
    うーん?

    実は、これ、発展的な公式を利用すれば、1行で因数分解は完成するのです。


    因数分解の公式は、中学3年生で学習するものは、以下の通りです。

    a2+2ab+b2=(a+b)2
    a2-2ab+b2=(a-b)2
    x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
    a2-b2=(a+b)(a-b)

    高校1年、つまり数Ⅰで新しく学習するものは、

    acx2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)

    いわゆる「たすきがけ」の公式です。
    さらに、本当は数Ⅱの学習内容とされているけれど、一緒に学習してしまおうということで、多くの高校は、以下の公式も高校1年で学習します。

    x3+y3=(x+y)(x2-xy+y2)
    x3-y3=(x-y)(x2+xy+y2)
    x3+3x2y+3xy2+y3=(x+y)3
    x3-3x2y+3xy2-y3=(x-y)3

    しかし、因数分解の公式は、他にもあります。
    発展的な重要公式として有名なのは、以下の2つ。

    a2+b2+c2+2ab+2bc+2ca=(a+b+c)2
    a3+b3+c3-3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2-ab-bc-ca)

    上の問題に戻りましょう。
    x3+y3-6xy+8

    これは、公式の、
    a3+b3+c3-3abc=(a+b+c)(a2+b2+c2-ab-bc-ca)
    を利用できます。
    公式のaが上の問題でxにあたります。
    bがy。
    cが2。
    だから、-3abcは、-6xy。
    この問題は公式を利用すれば簡単に因数分解できる問題なのでした。

    x3+y3-6xy+8
    =(x+y+2)(x2+y2+4-xy-2y-2x)

    できたー。ヽ(^。^)ノ

    とは言え、こんなふうに、発展的な公式を知っているかどうかだけで明暗が定まる問題は、個人的には好みではありません。
    これでは単なる暗記物で、数学的思考なんか関係ないですもんね。

    では、こんな問題はどうでしょうか?

    問題 次の式を因数分解せよ。
    (x-y)3+(z-y)3-(x-2y+z)3

    これも、先ほど使ったのと同じ公式を利用できそうです。
    3番目の(  )の前のマイナスは、その(  )自体に-の符号がついているのだと思えば良いです。
    2乗ならプラスになってしまいますが、3乗なら、マイナスが活きてきます。
    すなわち、
    a3+b3-c3=(a+b-c)(a2+b2+c2-ab+bc+ca)-3abc
    という符号処理をほどこせば良いでしょう。

    とはいえ、この公式だと、最後に-3abcの部分がはみ出すので、因数分解は完成しないのでは?
    本当にこれを利用して良いのかな?
    ちょっと不安になってしまいます。
    特に後半の長い(   )の部分を書いていくのは大変そうで、これで解けないのならやりたくない作業です。
    しかし、ここでためらい、やらずに済ませてしまうと、この問題は解けません。
    無駄に思えても思考錯誤は必要。
    他に策があるわけでもないのなら、思いついた策を試してみることが大切。
    やってみましょう。

    (x-y)3+(z-y)3-(x-2y+z)3
    =(x-y+z-y-x+2y-z)(・・・・・・・

    ここまで書いて、気づくのです。
    最初の( )は、計算すると0になる!(''_'')
    0に何をかけても0なので、公式の( )(     )の部分は全部0になって消えます。
    だから、-3abcの部分だけが残るのです。

    =-3(x-y)(z-y)(x-2y+z)
    =3(x-y)(y-z)(x-2y+z)

    できたっ!ヽ(^。^)ノ
    こうなると、単に公式を知っているかどうかだけではなく、その公式を利用するかどうか決断を迫られるところにちょっとワクワクしますし、ごちゃごちゃした部分が一気に消える爽快感もあって好きなタイプの問題です。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  9月8日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.45例題8の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。




      


  • Posted by セギ at 11:23Comments(0)大人のための講座

    2018年08月23日

    三角形の五心。


    数A「図形の性質」の学習は、どういう問題が試験に出るか、ポイントを絞って勉強すると効果的です。
    しかし、まだ高校生くらいですと「自分がわからないところが試験に出る」という思い込みに惑わされてしまうことがあります。
    不安が勝ってしまうのでしょう。
    具体的には、三角形の五心で試験によく出るのは、外心・内心・重心の3つ。
    まずその3つを攻略し、まだ余力があるなら垂心や傍心の問題にも挑戦したら良いと思います。
    知識・理解を問う、語句の穴埋め問題で「垂心」「傍心」が出題されることは勿論あります。
    しかし、外心・内心・重心の問題が出ていないのに傍心が大問として出ることは、定期テストではまずないと考えて良いでしょう。

    生徒にそのように説明するのですが、それでも、
    「傍心がわからない」
    「垂心を教えて」
    「垂心か傍心の問題を解きたい」
    と、テスト直前、テスト対策をする大切な授業の日に本人が強く言うので、仕方なくそうした演習したこともありました。
    定期テストが終わってテストを見ると、やはり垂心・傍心の問題は出題されていませんでした。
    一方、必ず出ると予想された外心・内心・重心に関する典型題の出来はグダグダ。
    「外心や内心は自分で勉強できるから大丈夫」
    と本人は言っていたのですが。
    テスト前、最後の1回の授業を私の思うように使わせてくれたらと悔やむことは多いです。

    三角形の五心。
    学習して時間が経ってしまうと、定義もわからなくなっている人が大半ではないでしょうか。
    五心は、まずは定義の理解が重要です。
    三角形には、ある条件を満たす3本の直線が1点で交わるという不思議な性質があります。
    2直線は1点で交わるでしょうが、その交点を3本目の直線も必ず通るのですよ。
    偶然ではなく、必ず。
    よく考えたらとても不思議なことで、三角形というのは凄い図形なのです。


    まずは外心。
    三角形の3辺の垂直二等分線は1点で交わる。
    この点を三角形の外心という。
    外心は三角形の外接円の中心である。

    内心。
    三角形の3つの内角の二等分線は1点で交わる。
    この点を三角形の内心という。
    内心は三角形の内接円の中心である。

    重心。
    三角形の3つの中線は1点で交わり、その点で各中線は2:1に内分される。
    この点を三角形の重心という。

    垂心。
    三角形で、3つの頂点から対辺に引いた垂線は1点で交わる。
    この点を三角形の垂心という。

    傍心。
    三角形で、1つの内角の二等分線と他の2つの外角の二等分線は1点で交わる。
    この点を三角形の傍心という。
    傍心は1つの三角形について3つある。
    傍心は、三角形の傍接円の中心である。


    定義だけでも、傍心はわかりにくいですね。
    まず傍接円をイメージできれば、傍心も少しはイメージしやすくなります。
    三角形の3辺の両端を延長し、3本の直線としましょう。
    そして、その三角形の外側に、その3本全ての直線と接する円を描きます。
    1つの辺と他の2辺の延長線とで三方を囲まれた円が、円の外側に3つ描けます。
    それが傍接円です。
    その中心が傍心です。
    傍接円は、直線に接しているのですから、傍心と接点を結んだ線分は三角形の各直線に垂直です。
    すなわち、傍心から各直線に下した垂線が重要な役割を果たします。
    また、傍心と各頂点とを結んだ線分も、それぞれの内角や外角の二等分線なのですから重要です。
    この合計6本の線分が問題を解く鍵となります。
    傍心の問題が解けない原因の第一は、この6本の線分を引いていないことです。
    とにかくその6本を引くのが、問題を解く鍵です。
    6本の線分を引くと、合同な三角形、特に使い勝手の良い直角三角形がザクザク現れてくるのです。
    それで問題の構造が見えてきます。

    傍接円そのものは、描いても描かなくても大丈夫です。
    描くのは自由ですが、その線が濃すぎるとむしろ邪魔になります。
    きれいな円を描こうとして、デッサン的に、細かい線の集積のような太くて濃い円をぐりぐりと描いてしまうと特に邪魔です。
    円を描きたいときは、1本の線で薄く描きましょう。
    描かずに済むなら描かず、心の目で円を見ているほうが良い場合も多いです。

    傍心は、そんなにテストに出ません。
    数年前、センター試験の追試に出題されましたが、傍心の問題だと気づかずに解いた人が多いのではないかと思います。
    追試は、本試験よりも難しいので傍心が出ることもありますが、傍心だと気づかなくても解ける問題でした。

    定期テスト対策としては、自分がわからないことがテストに出る、という謎の怯えから脱却することが大切です。
    大学入試で多く扱われることが、高校の定期テストに出ます。
    外心・内心・重心の学習は怠りなく。
    それが十分できてから、垂心・傍心。
    「嫌い」
    「こんなの、わからない」
    と感情的な反発をしているのは時間の無駄ですから、定義と性質をしっかり理解し、易しい基本問題を解いて、自分が本当に理解しているか確認してから、応用問題に進むと良いと思います。
    学校の問題集を1回解くだけの勉強をしている人は、基本問題で間違えても復習せず、そのまま応用問題に突き進み、基本がわかっていないのですから当然応用問題が解けるわけがなく、
    「嫌い」
    「わからない」
    と感情的に反応しがちです。
    それでも基本の定義や性質を復習することはせず、
    「特に傍心がわからない」
    「わからない。わからない。わからない」
    とパニック状態のまま定期テストを受け、テストが返ってきて、
    「やっぱり図形は嫌い」
    というあまり有益ではない感想を口にして終わってしまいます。

    勉強のやり方を変えたほうがいいんじゃないかな?
    少しでもそういう反省に結びついたら、悪い結果のテストも意味があると思うのです。

      


  • Posted by セギ at 10:49Comments(0)算数・数学

    2018年08月17日

    英語学習と映画 ノッティングヒルの恋人


    このお盆休みは、前半はゲリラ雷雨が凄まじく、大気不安定。
    後半は晴れてはいるものの風が強く、結局、部屋で映画三昧の毎日でした。
    新しい映画ではなく、手元にある古い映画のDVDを見直していました。
    そうして、以前、とりつかれたように1つの映画を繰り返し見て、英語がそれ以前と比べて格段に聴き取りやすくなった頃のことを思い出していました。

    私が長年教えているのは中高生に向けての受験英語で、つまりは英語の入試問題をどう攻略するかを指導するのが仕事です。
    この仕事を始めた頃は今とは随分事情が違い、長文読解は論説文と同じくらい小説も多く、今よりも英文としては難解で、一方、リスニングは今よりずっと簡単でした。
    しかし、時代は変わり、入試問題は難解な小説よりも平易で実用的な文章を速読して内容を理解することが主流となり、一方、リスニング問題はボリュームが増え難度も上がっていきました。

    仕事を続けていくためには、自分の能力を時代に即してバージョンアップしていかねばなりません。
    私はCD付きの単語集やNHKのラジオ講座などでリスニング学習を続けていました。
    それは十分に効果があり、生徒にも勧めています。
    しかし、塾講師としての立場からは特に勧めないけれど、劇的にリスニング力の上がる方法もあります。

    1つは、英語の歌詞の音楽。
    ただ、私が良いと思うものを生徒に勧めても意味がありません。
    生徒はそれを「音楽」として勧められたと誤解するからです。
    だから、つきあいのいい生徒でも、1回試しに聴くくらいのことしかしないでしょう。
    しかし、1回や2回聴いたところで効果はありません。
    100回、200回のリピートで初めて結果が表れます。
    好きでもない音楽をそんなに聴けないですよね。

    自分が本当に好きで、早口なのに発音が明瞭な英語の歌詞の音楽。
    これは、そうしたものに出会えたときに、初めて可能な学習方法です。
    私の場合は、エミネムでした。
    抜粋した4曲ほどを延々と繰り返し聴いていました。
    これは好きじゃなければ不可能なことです。
    エミネムの歌詞は過激で、青少年の健全な育成に貢献するとはとても思えないので、生徒に勧めたことはありません。
    音楽的には、わかりやすくカッコいい。
    それでも、趣味というものがありますから、受け付けない人もいるでしょう。

    何百回でもリピートできる曲に出会った私は幸運だったのだと思います。
    早口で、しかも発音がクリアで、音がシャキシャキと耳に心地良い英語。
    それを自分の楽しみとして繰り返し聴くことができました。
    やたらとエミネムを聴き込んだ数日後、いつものように勉強のために英語のニュースを聴いたときの衝撃。
    何だかニュース英語が間延びして聞こえるほど聴き取りやすくなっていたのです。
    センター試験のリスニング問題も、こんなに簡単なら有難いと感じる明瞭な聞こえ方に変わりました。

    それまでは、聴き取れるにしても、いわば、自分の脳の英語スイッチを入れて、さらに電圧を上げて、聴くぞ、聴くぞ、というふうにもっていかないと聴き取れなかった細部が楽に聴き取れたのです。
    効果は絶大でした。
    歌詞ではなく、意味でもなく、英語の音を音として聴き取れるようになったのは、エミネムからだったと思います。

    そこで1段階リスニングレベルが上がったところで、さらにもう1段階上がったのは、映画を英語で見るようになったことが大きかったと思います。
    英語字幕で、あるいは、字幕なしで映画を見るようになりました。
    映画俳優の英語は、エミネムより聴き取りにくいです。
    音が不明瞭です。
    ほぼ発音していないような音があります。
    前の単語の最後の音と、次の単語の最初の音がくっついています。
    で、その単語の最初の音と2番目の音との間にポーズがある。
    1つの単語の途中にむしろ音の隙間があるのです。
    ニュース英語や原稿を読んでいる英語、ラジオ講座の英語のように、聴き取らせるための英語とは次元が違います。

    そのときどきで集中して見た映画は色々ありましたが、一番繰り返し見たのは、『ノッティングヒルの恋人』。
    これは、日本語対訳付きの脚本集も買いました。
    脚本を読む。
    字幕なしで映画を見る。
    また脚本を読む。
    字幕なしで映画を見る。
    その繰り返しで、50回は見たと思います。
    そうすると、それまで聴き取れなかった音が聴き取れるようになっていきました。

    ここからは、ネタバレを含みますので、『ノッティングヒルの恋人』をこれから見ようと思っている人は読まないほうがいいです。
    20年も前の映画なので、もうそんなのどうだっていいかもしれませんが。
    そういえば、今年、ネタバレは絶対にダメということも含めて評判になっている日本映画がありますが、それに関して、あるラジオパーソナリティーが、
    「『猿の惑星』のDVDのパッケージに自由の女神を描くくらいにダメなこと」
    と言っていました。(*^^*)
    うーん、それは絶対にダメだ。
    絶対にダメなことの比喩として、私も使おう。

    話がそれました。
    『ノッティングヒルの恋人』の中でも好きなシーン。
    主人公ウイリアムが、ハリウッド女優アナ・スコットに、新作映画についてインタビューをするはめになり、さらには共演者の少女にもインタビューするシーン。

    ウイリアム  Is this your first film?
    少女     No. It's my 22nd.
    ウィリアム  Of course it is. Any favourites among the 22?
    少女     Working with Leonardo.
    ウィリアム  Da Vinci?
    少女     Di Caprio.
    ウィリアム  Of course. And is he your favourite Italian film director?

    この、最後のセリフのItalian の「イ」の音が、最初は全く聴き取れなくて、
    「このイを発音してないよね、ヒュー・グラント?」
    と詰問したいくらいだったのですが、この「イ」は、その前のfavouriteの語尾とほとんど同時に発音されていて、1拍おいて「タ」が発音されるというからくりに気づいて愕然としました。
    これが英語のリエゾン。
    そんなの聴き取れるわけがない。
    しかし、そのからくりがわかると、「イ」が聞こえるようになっていきました。
    英語が聴き取れないというのはこういうことだという仕組みもわかってきました。
    映画の脚本なんて、内容は中学英語です。
    仮定法が使われていることを考えても、せいぜい高校1年の英語。
    でも、易しい英語であるにも関わらず聴き取れないのは、日本人が予測している単語として音が聞こえてこないからです。
    リエゾンと妙な隙間。
    そのからくりと音に慣れることが必要です。

    そうして、聴き取れない音を聴き取るようにしておよそ50回も同じ映画を見た後。
    英検1級のリスニング問題がクリアに聴こえるのに愕然としました。
    聴かせようと努力してくれている人の英語はこんなにも聴き取りやすい。
    英語学習らしい英語学習も必要なのですが、回り道の娯楽が実は近道なこともあるのでしょう。

    『ノッティングヒルの恋人』は、小道具や複線の1つ1つが回収されていくのが気持ちよく楽しい映画です。
    その分、セリフを聞き逃したり、セリフの意味がわからなかったりすると面白さが半減します。

    例えば、ウィリアムが同居人スパイクと屋上で会話しているシーン。
     
    スパイク  There's something wrong with the goggles.
    ウィリアム No,they were prescription, so I could see all the fish properly.

    このゴーグルに度が入っていることは、この後に活きてくるのですが、prescription という単語は他と比べて難度が高く、文字で見ても私は意味がわかりませんでした。 
    英語圏の一般の人にも難しい単語なのか、魚がはっきり見えると説明して補強しているところに脚本の工夫を感じたりもします。

    ハリウッド女優アナがウィリアムの家の屋上でセリフの練習をした後、ウィリアムに感想を求めるシーンも好きです。

    アナ     What do you think?
    ウィリアム Gripping. It's not Jane Austen, it's not Henry James, but it's gripping.

    この映画の監督は、ジェーン・オースティン原作の映画で英国アカデミー賞を取った人で、そういう楽屋落ちもあるのかもしれません。

    アナ     You think I should do Henry James instead?
    ウィリアム I'm sure you'd be great in Henry James.
     
    と、ワクワクした早口で言うウィリアム。かなり文学が好きな様子。
    でも、アナの仕事を否定しません。

    アナ     They would never say 'inform the Pentagon we need black star cover'.
    ウィリアム And I think the book is the poorer for it.

    核戦争から世界を救うという内容の映画に出演するアナは、文芸作品なら「ブラックスターカバーが必要だとペンタゴンに知らせて」なんて言わないわよねと自嘲するのですが、ウィリアムは、文芸作品のほうが、だからそれだけ内容が乏しいんだよとジョークで和ませます。
    二人の気持ちが通う良いシーンですし、これが、その後、二人は別れたのに、アナはヘンリー・ジェームズ原作の映画に出演することを選ぶという展開につながっていきます。

    主演の二人も良いですが、50回も見ると、もう主演なんかほとんど見ていなくて、セリフを聴いている他は、ちょい役の役者さんたちの芝居に見入っていました。
    今回、久しぶりに見直しても、そうでした。
    ウィリアムの友人たちや妹ではなく、もっともっと脇役。
    例えば、ハリウッド女優アナの広報の人らしいのですが、日本人から見てほぼマネージャー的役割の、いかにも仕事が出来そうなアメリカ女性。
    一応、カレンという役名があります。
    ウィリアムが、アナ・スコットの新作映画に関するインタビューの場に紛れ込んでしまったときに、重要な役割を果たす女性です。
    映画に対する予備知識もないのに何人もの俳優にインタビューし、消耗して部屋から出てきたウィリアムに、
    Do you have a minute?
    と軽快に問いかけ、ウィリアムが疲れ果てて「No」と答えると、眉を寄せるものの意に介さず従わせていく芝居。
    アナの意向に添い、おそらく二人の関係も汲み取っているドアの開け方と表情。

    あるいは、ウィリアムの家の前に集まる記者たちからアナを庇って車に導くときの、ドアが開いたその一瞬の表情。

    アナがヘンリー・ジェームズ原作の映画のロケをしているときにウィリアムに快活に声をかけるのもカレンでした。
    カレンは、アナの近くでアナとウィリアムの恋を知っていた唯一の人物なのかもしれません。

    もう1人好きな脇役さんは、最後のヤマ場、アナの記者会見の場面で、アナに2回同じ質問をする記者、ドミニク。
    1回目の質問は、
    How much longer are you staying in UK then?
    2回目、同じ質問をするよう請われて、
    How long are you intending to stay here in Britain?
    と言っています。
    これ、最初のうちは、Britainがほとんど「ブ」としか聴き取れなかったのですが、今は聞こえるなあと感慨深いです。
    それはともかく、映画は、この2度目の質問へのアナの答えでようやく記者たちは何が起こったか気づいて大団円となります。
    このドミニクは、記者の中でも最初にそれに気づいたという設定なのでしょう。
    アナの返事を書き留めながら、もう微笑んでいます。
    それから、自分の質問がそういうふうにおしゃれに使われたことが嬉しいのもあってか、相好を崩してウィリアムに近づいていきます。
    その芝居が上手い。
    ドミニクは、この後、うきうきと長文の署名記事を書くだろうね、と思ってしまいます。

    事の次第に気づいた2人目の男性記者の表情。
    3人目の女性記者の表情。
    上品そうな人たちで、ゴシップ誌ではなく、権威ある映画雑誌の記者なのでしょうか。
    このあたりはアップになっていますから、説得力のある芝居なのは当然なのですが、それ以外の記者たちも、それぞれ芝居をしています。
    His name was Thacker.
    と、ご親切にウィリアムに教えた記者の表情もいい。
    ウィリアムをじっと見ているくせに、彼こそがMr Thacker だと気づいていない。
    やはり、ウィリアムがかつて言った、
    Today's newspapers will be lining tomorrow's waste bins.
    今日の新聞は、明日にはゴミになる。
    という言葉のほうが真実ではないかと思わせてくれる演技です。
    だけど、まぬけな記者というのでもなく、アナとドミニクとのやりとりを窺う表情の厳しさと、事実を悟って、うわっと表情が緩む様子がいいんです。
    ゴシップ誌の記者なんだろうなあ。
    仕事に真剣なのは素敵なことだ。

    ウィリアムの友人バーニーに突然キスされた若い女性記者は、その後もニコニコ笑ってバーニーに話しかけていましたから、良いサイドストーリーを聴き取って独自の記事にするかもしれません。
    お手柄だね。

    そんなことを色々考えるのも、同じ映画を50回も見たからこそ。

    『ノッティングヒルの恋人』を見ろという話ではなく、こんなふうに、メインストーリーや主役の芝居に興味がなくなって脇役ばかりに目がいくくらいに繰り返し同じ映画を見ると、英語が聞き取れるようになりますよ、という話。
    私の『ノッティングヒルの恋人』は、他の人にとっては全く別の映画だろうと思います。

    短大の英文科だと思いますが、半年かけて『ノッティングヒルの恋人』の映像を繰り返し見て音声を聴いて脚本を読み込む授業を受けた人の感想をネットで読んだこともあります。
    試験は、脚本をほぼ暗記して受けたそうで、懐かしい思い出になっているようです。
    確かに、授業の素材に選ぶ先生がいるのも頷けます。
    SF大作やアクション映画よりも、セリフの駆け引きが面白い映画のほうが英語学習に向いているでしょう。

    お盆休みのせいか、ちょっと普段と違う内容になってしまいました。

    いやあ、映画って本当にいいものですね。(^-^;
      


  • Posted by セギ at 18:19Comments(0)英語

    2018年08月11日

    不定詞の攻略法。まずは中学2年レベル。


    中2の2学期あたりから急に英語の成績が下がっていく子がいます。
    なぜそうなってしまうのか?
    それまで学習していた英文とは語順が異なる文が増えてくるからでしょう。
    実際のところは、それまでと根本の構造は同じなのですが、文法的なアプローチが苦手な子には、全く別の語順の文に見えてしまいます。
    今まで、基本例文を暗唱して、英語は大体こんな順番で単語を並べればいい、と思ってきたことが覆されます。
    また、英文を全て日本語に直して、その文の意味から文法問題を解いてきた子にとっては、どう解いていいのかわからない種類の問題が出てきます。

    典型的なのは、不定詞の三用法の見分けです。

    問題 次の英文のうち、同じ用法のものを選べ。
    (1) I want to play the guitar.
    (2) My hobby is to collect old coins.
    (3) He was the first man to land on the moon.
    (4) You come to school to study.

    答えは(1)と(2)。
    この2つは名詞的用法。
    (3)は、形容詞的用法。
    (4)は、副詞的用法です。

    できるだけ文法用語に触れないで学習を進める場合、この3用法も、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」という用語を用いないで説明することになります。
    この用語を正しく定義し説明すれば何もかも上手くいくのですが、それを避けるために大切なことが伝わらず、全てが曖昧になっていくことがあるのです。

    例えば、「名詞的用法」とは、不定詞を名詞として用いる用法です。
    名詞として用いるということは、名詞と同じ働きをするということ。
    すなわち、その文の主語・補語・目的語のいずれかになるということ。
    (1)の to play は、動詞の目的語。
    (2)の to collect は、補語です。
    だから、どちらも、名詞的用法。

    これが文法的な分析ですが、中2は、さすがにそれだけでは理解しづらいので、意味からもアプローチします。
    名詞的用法というのは、動詞が名詞のように使われる用法。
    つまり、「~する」という意味の動詞が、「~すること」という意味になるのが、名詞的用法の不定詞です。
    (1)の直訳は、「私は、ギターを弾くことを欲する」。
    さすがに、何時代の日本語なのだろう?という感じがするので、「私はギターを弾きたい」と訳しますが、構造を意識した直訳は「~すること」です。
    (2)の訳は、「私の趣味は、古い硬貨を集めることです」。
    「~すること」という意味なので、これも名詞的用法。

    文法からと意味からと双方で補強しあえば、名詞的用法は理解できます。
    これが意味から把握するだけですと、want to ~は「~したい」、like to ~は「~するのが好き」と、まるで熟語のように把握しがちで、そういうものが不定詞だと思うようになってしまう子がいます。
    そのあげく、不定詞は「動詞+to」だと、逆転して覚えてしまう子すらいます。
    不定詞は、to+動詞の原形だよ、と説明しても妙な顔をしたりします。

    それでも、名詞的用法は、まだ理解しやすいのです。
    問題は、形容詞的用法。
    形容詞の働きは、名詞を修飾する働きと、補語になる働き。
    しかし、中学生で不定詞を学んでいる間は、補語になる働きのことは無視しましょう。
    名詞的用法と重なる部分があって紛らわしくなりますから。
    不定詞の形容詞的用法は、名詞を修飾する。
    これだけで大丈夫です。

    しかし、これだけでも、文法嫌いな子には、ハードルが高いようです。
    形容詞は、名詞を修飾する。
    これの何を難しく感じるのか?
    「形容詞って何?」
    「だから、名詞を修飾するのが形容詞ですよ」
    「・・・え?」
    名詞を修飾するのが形容詞。そして、形容詞は名詞を修飾する。
    これを堂々巡りのように感じ、よくわからないと思う子がいますが、これは堂々巡りではなく、定義です。
    わかりやすいように少し補足するならば、
    日本語に直すと言い切りの形が「~い」で終わる、性質や状態を表す言葉が形容詞です。
    本当は、「~だ」で終わる日本語の形容動詞も英語では形容詞ですが、そういうことを言い出したらますます難しくなるので、ざっと理解しておきましょう。

    前にも書きましたが、中1の段階で、文の中のどれが動詞でどれが名詞か識別できるようになっていると、少し楽です。
    中2で不定詞を勉強する際に、今度は、形容詞と副詞の働きを理解すれば良いのですから。
    でも、それが上手くできない子が多いのです。

    どれが名詞なのかもよくわからないまま、不定詞の形容詞的用法を学ぶ。
    確かにそれはハードルが高いでしょう。

    He was the first man to land on the moon.

    この文の man が名詞です。
    後ろの to land on the moon は、この man をより詳しく説明しています。
    どんなmanなのか?
    to land on the moon したmanなのです。
    これで、どんな男か、より詳しくなりました。
    言い方を変えると、「男」というだけと比べて、意味が限定されました。
    より詳しく説明する、あるいは意味を限定する。
    これが「修飾する」ということです。
    to land on the moon という不定詞は、man と言う名詞を修飾しています。
    名詞を修飾するのが、形容詞。
    だから、この不定詞は形容詞的用法です。

    形容詞的用法の不定詞の訳し方は何通りかあります。
    「~する」名詞、「~するための」名詞、「~するべき」名詞、などです。
    この訳し分けは日本語の都合で、英語としての違いではありません。
    日本語に訳して自然なものを選ぶだけです。
    不定詞の形容詞的用法を名詞との関係からさらに分類するのは、高校英語になってからです。
    それもそんなに必要なことではないと私は思っていますが。
    「文法のための文法」のような知識は不要。
    でも、理解の助けになる文法は身につける。
    何でも毛嫌いせずに、そのような姿勢で文法を利用すると、難しかった英文の構造がスッキリわかり、意味がスラスラ読み取れるようになります。

    しかし、文法が苦手な子は、「名詞」「形容詞」といった言葉が説明の中に出てきただけで、もう耳を塞いでしまいます。
    はい、もうわからなーい。
    はい、その説明、難しーい。
    頭が、心が、文法を拒絶する様子です。
    そうした子は、文法の力を借りることができず、意味だけで不定詞の三用法を判断することになります。
    そして、形容詞的用法だけで何通りも訳があることに混乱し、不定詞がわからなくなります。
    名詞を修飾しているかどうかだけが判断の基準で、日本語の訳なんか何通りあっても全部同じなのですが。

    形容詞的用法は、乱文整序問題や英作文で混乱する子が多いのも厄介な点です。
    「彼は、子どもたちと遊ぶ時間がない」
    この日本語を英語に直すと、
    He doesn't play to time children.
    といった謎の英文を書いてしまう子は多いです。
    それまで、英語の語順はこういうものと思っていたのとは少し違う語順の文が、不定詞の形容詞的用法の文です。
    名詞の直後に to 動詞。
    文法的に理解していないと確かにこの語順は衝撃的で、自ら進んでこの語順で単語を並べていくには勇気が必要かもしれません。
    今までの語順にこだわっていると、「動詞 to 名詞」の語順で書いてしまうのです。

    主語を書いて、動詞を書いて、目的語となる名詞を書いて、to 不定詞。
    「誰々が」を書いて、「何々する」を書いて、「何々を」を書いて、to 不定詞。
    この呪文を唱えながら、そのナビの通りに英文を書いていけるようになるまで練習すると、段々とこの語順で英文が書けるようになっていきます。
    He has no time to play with his children.


    形容詞的用法と比べれば、副詞的用法は、まだ理解しやすいでしょう。
    You come to school to study.
    あなたは勉強するために学校に来るのです。

    中2で学習する副詞的用法の不定詞は、動作の目的を表す用法の1種類だけです。
    文がひと通り終わって、その後、最後に不定詞がくっついている印象なので、構造的にも理解しやすい。
    ただし、意味だけから判断しようとする子は、副詞的用法と形容詞的用法の区別がつかないことが多いです。
    「~するための」と「~するために」が似ているせいで混乱するのでしょう。

    名詞を修飾するのが形容詞。
    名詞以外のものを修飾するのが副詞。

    これを理解するだけで、形容詞的用法と副詞的用法の識別は、完璧にできます。

    三用法の識別。
    基本を理解したうえで、さらに簡単に識別するための目安もあります。
    「動詞 to 動詞」の形のときは、名詞的用法の可能性が高いです。
    勿論、例外はあります。
    He lives to eat.
    この文は、動詞 to 動詞 の形ですが、名詞的用法ではありません。
    この to eat は、lives の目的語ではありません。
    「彼は、食べることを生きている」ではありません。
    「彼は、食べるために生きている」です。
    これは、副詞的用法です。

    「名詞 to 動詞」の形のときは、形容詞的用法の可能性をまず考えてみます。
    ただし、本当にその不定詞がその名詞を修飾しているか、確認が必要です。
    I went to the library to do my homework.
    名詞 to 動詞 の見た目ではあります。
    しかし、この不定詞は、名詞を修飾しているのでしょうか?
    「宿題をやるための図書館」。
    おかしいですよね。
    宿題をやるため専用の図書館?
    そんなもの、あるはずがありません。
    「私は、宿題をやるために図書館に行った」
    これが正しい。
    to do my homework は、went という動詞を修飾しています。
    だから、これは、副詞的用法です。

    意味からも補強するけれど、文法的な把握は問題を解くのにこんなにも助けになる。
    不定詞の三用法は、文法を理解することがどれほど有利かを知ることができる学習内容です。
    文法を理解できる子はここから英語で頭角を表し始め、一方、文法を理解できない子は、徐々に英語がわからなくなってくる境目です。

    文法用語を多用せず、それでも、文法を理解してもらうこと。
    教える側としても、ここからが正念場となります。
      


  • Posted by セギ at 14:39Comments(0)英語

    2018年08月08日

    高校数Aの図形の学習。


    現行の高校1年生の数学は、数Ⅰと数Aに分かれています。
    数Ⅰの単元は「数と式」「2次関数」「三角比」「データの分析」。
    数Aの単元は、「場合の数と確率」「図形の性質」「整数の性質」。
    中学で発展的な数学の学習をしている場合、高校数A「図形の性質」はほとんど学習済みの内容ですので、この単元は夏休みの課題として自習し、夏休み明けに課題テストをします、ということで済ませてしまう高校もあります。

    現行のセンター試験数ⅠAは、数Ⅰの全単元が必答問題。配点60点。
    数Aの3つの単元はそれぞれ大問になっていて、3つの大問から2つを選択します。配点40点。
    このとき、図形は苦手だからと「場合の数と確率」「整数の性質」しか選ばない子が結構いますが、問題を全部解いてみると、「図形の性質」が結局一番得点しやすいということもあります。
    「場合の数と確率」はものの考え方のソリが合わず、問題の後半は全く得点できない子が多いのです。
    特に最後の問題は細かい場合分けが必要で、解くのに時間もかかります。
    「整数の性質」は、公倍数・公約数までは何とかなるようですが、不定方程式やn進法は、高校1年の終わりにぽつんと学習してそれっきりの印象があり、公式や解法を何だかすぐ忘れてしまうようで、身につかない子が多いです。
    また、センター試験の問題は不定方程式の基本問題ではなく、癖が強くてよくわからないという子も多いのです。

    でも、「図形」は嫌いだから、選ばない。(^-^;

    結局、数Aはどの単元も苦手という子が多いのです。
    文系で、数ⅠAだけは仕方なく入試科目にしている子には特に負担が大きいのが数Aのようです。
    そんな中で、図形を攻略できると、選択の余地が広がります。

    なぜ図形が苦手なのか?
    理由は本当にさまざまですが、根本は、重要な定義や定理を覚えていない。
    これに尽きます。
    頭に入っていないから使えない。
    定理を使って問題を解くことができない。

    逆にいえば、それさえ解消すれば、図形はある程度の得点を見込める単元になります。
    満点は難しい。
    でも大きな崩れもない。
    「確率」や「整数の性質」の危なっかしさに比べると、むしろ安定して得点できるかもしれません。

    しかし、正直、高校3年生の夏になって、図形分野の攻略などやっている時間的余裕のある受験生はいないと思います。
    そんな時間があるのは高校1年の夏。遅くとも高校2年の夏。
    この夏、図形を攻略したい人は、中学で学んだ基本定理に戻って復習すると良いでしょう。
    中2の数学からで構いません。
    「平行線と角」「図形の合同」「三角形」「四角形」。
    中3の数学は、
    「相似」「円」「三平方の定理」。
    数Aの図形は、そこから半歩しか先に進みません。
    新しく学ぶ内容はいくつもありません。
    「三角形の五心」「角の二等分線の定理」「接弦定理」「チェバの定理」「メネラウスの定理」「方べきの定理」。
    その程度です。

    以下、中学で学ぶ重要定理をおさらいしておきます。
    箇条書きにしてみると、重要定理は案外少ないのです。
    以下の定理の逆が言えることが多いのですが、それを書くと分量が増えて、気持ちの負担が増すと思いますので、今回、あえて逆は省略しています。

    ◎対頂角は等しい。
    ◎平行線の同位角は等しい。   
    ◎平行線の錯角は等しい。     
    ◎平行線の同側内角の和は180°。   
    ◎三角形の内角の和は180°。
    ◎三角形の外角は、隣り合わない内角の和に等しい。
    ◎三角形の合同条件。
     3組の辺がそれぞれ等しい。
     2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。
     1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。
    ◎二等辺三角形の底角は等しい。
    ◎二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する。
    ◎直角三角形の合同条件。
     斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。
     斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。
    ◎平行四辺形の対辺は等しい。
    ◎平行四辺形の対角は等しい。
    ◎平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる。
    ◎平行線と線分の比。(図が必要な定理ですので、テキスト等で確認してください)
    ◎三角形の相似条件
     3組の辺の比がすべて等しい。
     2組の辺の比が等しく、その間の角が等しい。
     2組の角がそれぞれ等しい。
    ◎中点連結定理。
    ◎内角の二等分線の定理。
    ◎外角の二等分線の定理。
    ◎三角形の線分の比と面積比。
    ◎相似な三角形の面積比は相似比の2乗。
    ◎三平方の定理。
    ◎円周角の定理。
    ◎円に内接する四角形の定理。
    ◎接弦定理。

    もう終わりました。
    中学3年間かけても、これしか勉強していないのです。
    十分、取り返せます。
    復習は可能です。

      


  • Posted by セギ at 14:43Comments(0)算数・数学

    2018年08月05日

    8月25日(土)、大人のための数学教室を開きます。




    8月4日(土)の大人のための数学教室は、出席者0人のため延期となりました。
    次回は、お盆休みを挟みますので、3週間後、8月25日(土)となります。

    さて、今回も、数学こぼれ話を。

    平方根のおよその大きさが必要なときってありますね。
    その平方根が大体いくつなのかわからないと、問題が解けない。
    そんなとき、どうしましょう?

    問題 √19 の整数部分をa、小数部分をbとするとき、a2+b2の値を求めよ。

    これは、aの値がわからないと解けないです。
    √19って、整数部分はいくつなんだろう?
    √2=1.41421356・・・・
    など、語呂合わせで覚えている数は、せいぜい√5まででしょう。
    √19って、どれくらいだろう?

    これは、中学3年生で学ぶ数学です。
    まず、整数に直せる平方根との大小を比べます。
    √16<√19<√25
    これを、√18<√19<√20
    と書いてしまう子がいますが、そういうことではなく、整数に直せる平方根でなければ意味がありません。
    また、一番値の近いものを書くことも必要です。
    √4<√19<√36
    では、意味がありません。
    √16<√19<√25
    これを整数に直すと、
    4<√19<5
    よって、√19は、4と5の間にある数、つまり、4.・・・と表される数とわかります。
    ゆえに、整数部分 a=4です。
    さて、bは、無限に続いていく小数なのにどうするのでしょう?
    心配いりません。
    b=√19-4 と表せば良いのです。

    この問題が解けない中学3年生は、この発想を持てないことが多いです。
    「そんなことして、いいの?」
    と不安そうに言います。
    あるいは、
    「そんなの自分で思いつかない」
    と落ち込んでしまう子もいます。
    数学者ではないので、こんなことをゼロから自力で発想できなくてもいいです。
    この解き方をテクニックとして自分のものとしておけば大丈夫です。
    こんなことで、「自分には数学の才能がない」「勉強しても意味がない」と落ち込む必要はありません。
    2つの値の和がわかっているとき、一方は他方の数を用いて差で表すことができる。
    こうしたことをテクニックとして学び、以後、他の問題で活用できれば良いのです。

    さて、問題に戻って、
    a2+b2
    の求め方は大丈夫でしょうか?
    こちらは、中3では1つ前の「展開と因数分解」の学習で解いている問題です。
    自力で発想できない云々よりも、むしろ以前解いたのと同じパターンの問題がやっぱり解けないことのほうを気にしてほしいのですが、そういうことはわりと平気な子が多く、バランスの悪さを感じないでもありません。
    ゼロから発想できなくてもいいから、一度使ったテクニックは身につける。
    その積み重ねが応用力となります。

    a2+b2
    =(a+b)2-2ab
    ここで、a+bというのは、何のことはない、√19そのものです。
    =√192-2・4(√19-4)
    =19-8√19+32
    =51-8√19
    これが答えです。

    「答えに√19が残っていいの?」
    と質問した子がかつていました。
    「え?どういうこと?」
    「√19が残ったらダメなんじゃないの?」
    そんなこと、問題には書いてないのですが、そうした謎の思い込みに苦しむ子もいます。
    何をして良く、何をしたらダメなのか、中学3年生くらいになると、そうしたことで悩む子が増えてきます。
    いつからか、もしかしたら算数の頃から、理解できないのに解き方だけ丸暗記して表面をとりつくろってきたのかもしれません。
    最初のうちは、いちいち理解するのが面倒くさいから、丸暗記して済ませていた。
    気がつくと、理解したくても理解できなくなっていた。
    案外頭の回転が速く、楽できる方法をつい探してしまう子にこのタイプが多いのです。


    平方根のおよその大きさが必要な問題としては、連立不等式もあります。
    x2-x-8>0   ・・・①
    8x2-19x-27<0 ・・・②
    この2本の連立不等式の解は?
    連立不等式の解き方は理解しているとして、今回は省略します。
    ①より
    x<1-√33 /2 , 1+√33 /2<x 
    ②より
    -1<x<27/8

    ここまで順調に解いて、数直線上にそれぞれの範囲を記していく際に、あれ?と思います。
    1-√33 /2 と-1って、どちらが大きいの?
    1+√33 /2 と27/8って、どちらが大きいの?
    それがわからないと、数直線上に記すことができません。

    まずは、1-√33 /2 と-1を比べましょう。
    両方を2倍して、
    1-√33 と-2。
    両方から1を引いて、
    -√33 と-3
    それぞれを2乗すると、
    33と9。
    負の数は、絶対値が大きいほうが小さい数ですから、
    -√33<-3
    よって、1-√33 /2<-1

    しかし、このように丁寧に計算していくスペースが答案用紙や計算用紙に存在しない、ということが数学のテストの場合、起こります。
    小学生の頃からの癖なのか、高校の定期テストの解答スペースの上から2㎝ほども下がったあたりから、1㎝四方ほどの大きな字で答案を書き出し、書くスペースがなくなり、その問題は解けなくなって終了、という子がかつていました。
    それは極端な例ですが、こんなどうでもいい計算に解答スペースをあまり使いたくないものです。
    この程度のことは、暗算できれば何よりです。
    √33は、5<√33<6。
    大体6として、1-6は-5。
    それを2で割るから、1-√33 /2は、約-2.5。
    だから、-1よりは小さい。

    一方、1+√33 /2と27/8の大小は?
    √33は6より少し小さい数。
    だから、1+√33は7より少し小さい数。
    1+√33 /2は、3.5より少し小さい数。
    一方、27/8は、27÷8だから、3.3・・・。
    あれ、あまり差がないなあ。
    これで1+√33 /2のほうが大きいとするのは危険です。
    やはり、こういうときは、しっかり計算するしかありません。
    両方を2倍して、
    1+√33と27/4
    両方から1を引いて、
    √33と23/4
    両方を2乗して、
    33と529/16
    529/16=33+1/16
    うわ、27/8のほうが大きかったのですね。

    それぞれを数直線に記して、重なっている部分がこの連立不等式の解ですから、
    1+√33 /2<x<27/8。

    あー、大変だった。(^-^;

    それでも、大小の判断だけならこれで何とかなるのですが、一番厄介なのが、数Ⅰ「データの分析」です。
    標準偏差は、平方根になります。
    高校の定期テストや入試問題で、それを何のヒントもなく小数を用いた表記に直させるようなことはありませんが、問題集などで自分で問題を解いている際に、模範解答で平方根がスルッと小数に直っているのを見て、「何で?」と思ったことはありませんか?
    小数第2位まで、平然と小数に直しているけれど、どういうこと?
    どうやるの?

    やり方は3つあります。
    まず1つ目は、「平方根表」を使用する方法。
    三角比の表と似たような見た目の「平方根表」というものがあります。
    中3向けの問題集の巻末などに載っています。
    例えば、「体系問題集・代数2」など。
    その表で読み取ります。

    2つ目。
    電卓を使用する。
    √ のボタンのついている電卓なら、すぐに平方根を計算できます。

    3つ目。
    「開平法」で筆算する。
    平方根は、筆算で小数に直すことができます。
    一番上の画像がその計算です。

    上の画像は、√13 を計算したものです。
    まず、13より少し小さい平方数(何かの2乗の数)を考えます。
    3×3=9ですね。
    その3を、√13の横に書き、平方数の9を13の下に書いて、引きます。
    引いた答えは、4となります。
    これに小数点以下の2桁分を加え、400とします。
    3は、真下にも3を書き、足します。
    3+3=6 となります。
    この6が十の位となります。
    次に、6☐×☐の答えが、400より少し小さくなる数を探します。
    ☐は6ですね。
    66×6=396を400の下に書いて、引きます。
    答えは4です。
    66の下に、見つけた6を書いて、足します。
    72となります。
    これを繰り返し、見つけた数を順番に√13の上に書いていくと、それが√13を小数に直した数となります。

    これを開平法、あるいは開平計算と言います。
    なぜ、こんな方法で計算できるのか?
    大体のイメージを説明しましょう。
    √xという数を開平法で計算するとします。
    まず、2乗してxより少し小さくなる数を見つけ、それをaとし、
    √x=a+b
    と表すとします。
    上の√13の例で言えば、x=13、a=3 です。
    √x=a+b を2乗しましょう。
    x=(a+b)2
    x=a2+2ab+b2
    移項します。
    x-a2=2ab+b2
        =b(2a+b)
    次に、x-a2の値より少し小さくなるb(2a+b)を満たすbを探します。
    上の図で、bは0.6です。
    2a+b=6.6、そして、b(2a+b)=3.96です。
    以下、これの繰り返しで割り進めていきます。

    正確な証明ではありませんので、今の説明で、パッとひらめくものがあればそれで良し、わからなかったら、もうそれはそれでいいというくらいに気楽に受け取ってください。
    開平法は、必ず身につけなければならないというものではありません。
    こんな方法もありますよ、というお話でした。

    さて、次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  8月25日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.45例題8の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。








      


  • Posted by セギ at 15:09Comments(0)大人のための講座

    2018年08月01日

    感覚で英語の問題を解いてしまう子。



    さて、今日は英語の話。
    入試問題でも、英検などでも、英語の4択問題は多いのですが、本来得点源であるこうした問題で見事に外してしまう子がいます。
    機械的に選んでも確率として25%は正答するはずなのに、本人の正答率は25%に達しません。
    ほぼ全て誤答してしまうことすらあります。

    例えば、こんな問題。
    これを、中学3年生が解くとして。
    Yoshihiko works at the hospital near his house. He (  ) people who cannot get out of their beds.
     1. translates  2.promises  3.assists  4.spells

    本人の単語力にもよりますし、学んでいる教科書によっても若干のズレはありますが、普通の中3ですと、はっきり意味のわかる単語は、この中では1つもない場合もあるかもしれません。
    教科書には出てきていた気がする。
    テスト前には覚えたような気がする。
    でも、今は覚えていない。
    そんな子のほうが普通です。
    でも、この問題、正答率はそんなに低くないはずです。

    正答は、3.assists

    これを正答できる生徒の考え方は、こんなふうです。
    英語としては初めて見るような気がするけど、この単語は「アシスト」でしょう?
    「アシストする」のアシストだよね。
    「アシスタント」のアシストだよね。
    「補助する」とか、そういう意味なんじゃないかなあ。
    他の単語の意味はわからないけど、正答はこれだよ。

    そういう判断をする子は、正答できます。
    ところが、そういう判断ができない子もいます。
    知らない単語は、読むこともできないと決めてかかって、目を通しません。
    assistが「アシスト」と読める単語であることを教えると、がく然として、あー、答えられたのに、と悔しがります。
    ローマ字読みで良いからとにかく読んでみれば良かったのに、それをしなかったんですね。
    読んでみたら、もう案外日本語として普通に使っている英単語は多いのですが。

    もっと重症な子になりますと、「アシスト」と読めるとわかっても、その意味がわからない子もいます。
    「アシストするって、日本語として聞いたことがあるでしょう?」
    「知りません」
    「アシスタントって言うでしょう?」
    「言いません」
    そうなると、それは、その子の日本語の語彙が少ないのが根本の問題となってきます。
    あるいは、間違えた問題のことに触れられるのが嫌で、たたき返すように「知りません」「言いません」と言っているだけかもしれませんが。
    その情報がその子の脳を通っていないのです。
    間違えた問題についてあれこれ言われるのが嫌なのでしょう。
    プライドが傷ついてしまうらしいんです。
    一刻も早く忘れたいと思っているのに、「アシストって言うでしょう」「もう、それは日本語でしょう」と言われるのが嫌で、「知りません」「言いません」とたたき返してしまうようです。
    しかし、間違えた問題を分析し原因を確認することができず、忘れたい、ごまかしたいという反応をする子は、また次も同じ間違いを繰り返します。
    この問題が1問できなかったことよりも、もっと根深い問題を抱えています。

    以上のように、さまざまな場合がありますが、正答の3.assistsが正答に見えなかった子は、では、何を選ぶのでしょうか。
    どうも、1. translates(翻訳する) を選んでしまう子が多いようです。
    この間違い方も、いろいろと分析できます。

    まず、transport(輸送する) という単語との混同があった場合。
    「ベッドから出られない人々を輸送する」という表現はどうなのかな?
    大体、どういう仕事なのそれ?
    救急隊員なの?
    救急隊員をそのように表現するかなあ?
    とは思うものの、気持ちはわかります。
    ああ惜しかったね、勉強はしているよね、と声をかけたくなるタイプです。

    一番困ってしまうし、しかし、一番多いのは、
    「何となく、translateが正解のような気がしたから」
    という返答です。
    ・・・・・何となくって、何なんでしょう?
    「なんか、長くて、難しそうな単語だったから」
    長い単語が正解に見えてしまう?
    難しそうな単語が正解に見えてしまう?
    混乱しているときは、そんな判断をしてしまうようなのです。

    以前、うちの塾生の1人が、こんなことを言いました。
    「問題が、魔物に見える」
    間違えて、間違えて、また間違えて。
    どう選んでも間違いが続くと、もう訳がわからなくなる。
    問題が、自分をだます魔物に見えてくる。
    必ず落とし穴があるように見えてくる。
    そういう意味のようでした。
    そういう感覚に陥っていると、自分の知らない単語、一番長くて難しそうな単語が正解だろう、という誤った判断をしてしまうのかもしれません。

    勉強というのは、いくら基礎でも学問なので、感覚で解いていたら、いずれ迷宮に入り込みます。
    にも関わらず、特に英語は自分の感覚に頼ってしまう子が多いように感じます。
    感覚に頼って4択を選び、単語を並べて文らしきものを作り、それで正答になると漠然と夢見ているような勉強をしている子がたくさんいます。

    英語が得意な人たちが「英語は感覚を大切に」などと、誤解されやすい発言をすることも一因です。
    これは良くないと、以前にも書きました。
    その人たちの「感覚」は、本人は「感覚」のつもりでも、実は「理屈」なのです。
    英文法の体系がその人の内にあるのです。
    本人がそれを意識していないだけです。
    長年、勉強が苦手な子たちの「感覚」につきあっていると、「感覚に頼れ」と言う気にはなれません。
    「一番長い単語が正解」というのが、その子の「感覚」かもしれないのです。

    教えて教えて、さまざまな武器を持たせたのに、試験当日、それらの武器を全部放り出して、素手でわあっと突入していってしまう。
    「感覚」に頼る子の試験の受け方はそんなふうで、結果を見て本人も傷つきますが、教えた側の落胆も大きいのです。


    勉強は、推理小説ではありません。
    「一番犯人ではなさそうだった奴が、実は犯人だった」
    なんてことは、ありません。
    一番「犯人」だと思われる奴が、まさしく「犯人」です。
    一番正答らしいものが、正答です。
    証拠がそろっているから「犯人」なのです。
    その証拠をそろえるには、しかし、こちらに知識が必要。
    論理的な判断力が必要。
    知識と判断力があれば、問題は魔物には見えません。

    出題者は、あの知識を確認するために、この問題を出しているのだ。
    こう間違える可能性を予想して、こういう構造の問題を作ったのだ。
    だから、これが正解なのだ。
    そういう判断を繰り返していくことが問題を解くということです。
    それができるようになるには、単語力と文法力をつけ、判断力を養うために、たくさん練習するしかありません。
    ネイティブでもない日本人が、英語を感覚で解くのは不可能です。
    間違った自分の答えばかりが記憶に残り、それの集積がその子の「英語の感覚」であるのは、よくあることです。
    英語の問題を感覚で解くのをやめ、少しでも理屈を考えていこうするのがまず第一歩です。

      


  • Posted by セギ at 11:18Comments(0)英語

    2018年07月29日

    1学期末テスト結果集計出ました。2018年。





    1学期中間テストの結果が出ました。

    数学 90点台 2人 80点台 2人 60点台 3人 50点台 1人

    英語 90点台 2人 

    じわじわと全員の得点が上がり、定期テストでは開校以来の高得点が続いています。
    まだまだ、もっと得点は上がると期待できる、伸びしろの大きい生徒さんも複数います。
    今回も、高校数学で満点が出ました。ヽ(^。^)ノ
    数学は2科目の平均点を記してあるので、平均だと90点台になってしまうのが勿体ない。
    高校英語も2科目の平均点を記してあります。
    120点満点の学校は、100点満点に換算してあります。


    来たる大学入試改革。
    さらに今年度の大学入試の結果。
    既に報道されていますので、ご承知の方も多いでしょうが、今年は首都圏の私立大学入試は激戦でした。
    理由は端的に、合格者数が絞られたこと。
    入学定員を厳密に守らないと大学は国から補助金をもらえなくなるため、今までのように多めの水増し合格者を出すことが年々できなくなっています。
    つまりは、それだけ合格率は低くなっています。
    そうなると、偏差値の高い受験生がすべり止めを今までよりも多く受けるので、上から順にどんどん受験生が押し出され、これまでは比較的合格しやすいと言われていた大学も厳しくなっています。
    今年の受験に関しては、私もそれを実感しました。
    え、何でこの子が、この大学に落ちるの?ということは実際にありました。
    以前なら模試でB判定ならほぼ合格しました。
    今年は、模試でA判定でも合格するとは限らない。
    それほど厳しい入試でした。
    少子化で大学全入時代と言われていたのに、・・・・。
    AO入試や推薦入試に受験生が多く流れるのも、頷ける事態です。

    こうしたことも遠因なのでしょうか。
    中学も高校も、今年の定期テストは問題の量が増えた学校が多いと感じます。
    公立中学の数学の定期テストが大問15まであったりします。
    なぜ、こんなに問題数が多いのでしょう?
    数学のテストの配点が1問あたり1点とか2点なのです。

    従来は、大問8程度で典型題のみ、最後の1題だけ発展問題というテスト形式が多かったのです。
    しかし、それでは、解き方の手順を暗記して解いているだけの子が高得点になり、「5」を取る場合がありました。
    そうした子は、手順を暗記して解いているだけなので、理解していない可能性が高く、テストが終われば解き方ごと全部忘れてしまうことがありました。
    同じ公式や定理を使う問題でも少し形が変わっただけで全く対応できない学力の子の場合もありました。
    そういう子が「5」で良いのか?

    それはわかります。
    しかし、今のように小問が50問あるような数学のテストですと、最後まで到達できない子が多くなります。
    知能テストのようです。
    とにかくスピードだけが問われ、じっくり考えるタイプの子は得点できません。

    うちの塾にも、じっくりタイプの子がいます。
    説明してもヒントを出しても反応がないので、わからないのかなあと思いながら様子を見ていると、驚くほど遅いタイミングで、しかし確実に解き始める子はいます。
    わからないのではないのです。
    時間がかかるだけなのです。
    計算も、1行1行何かを確かめながら解いているので、時間がかかります。
    正直、計算は、頭ではなく手が計算するように機械的に処理してほしい。
    教える側としてそれも本音ですが、1つ1つ頭の中で何かを確かめながら計算しているのは、わかっていないということではありません。
    こういうタイプの子は、時間を切られると、プレッシャーを受け、本来の実力を発揮できません。
    いつものペースでじっくり解いていれば、最後まで解けなくても80点は取れるはずですが、問題の多さに慌て、パニックに陥り、計算ミスを多発し、しかも、それを見直す時間もなく、実力を発揮できずに終わってしまいます。

    そういう子は入試で実力を発揮できない。
    だから評価が低くなっても、入試得点とのズレがなくなり、むしろ正確な評価だ。
    このテスト形式は意味がある。
    テストに強い子が誰であるかを明確にできるのが、今のテストの形式。

    そういうことも、わからなくはありません。
    現行のセンター試験の数学も、時間配分を失敗したら、ほぼ終わりですから。
    スピードは重要です。

    でも、・・・・本当に?
    計算スピードと正確さでいったら、人間はコンピュータにかないません。
    では、コンピュータのほうが、人間より数学ができるということでOKですか?
    そちらの方向で勝負しないために、思考力を問う教育や考える授業が重視されようとしているのではないのですか?
    何でテストが大量の問題をフルスピードで解く競争になってしまうのでしょう?

    知能テストなら、それでいいのです。
    でも、数学の定期テストは、知能テストではないと思うのです。

    慌てなければ正解できる基本問題を計算ミスでポロポロ取りこぼしている。
    でも、後半の発展問題の立式は正しい。
    証明問題も、少し減点はあるが、答案の形になっている。
    ただ、結局、得点はパッとしない。

    そうした子の数学力は、少なくとも以前よりは確実に伸びていると思うのです。
    特に、考える力が育っています。
    文章題を見ただけで諦めていた頃とは違う。
    でも、それを評価する手立てがありません。

    アクティブラーニングもそうでしょう。
    グループワーク。
    ディスカッション。
    それも、その場での瞬発力やスピードが問われます。
    パッと反応し気の利いた発言ができる子がその場を支配します。
    社会で生きていくには、そういう能力も必要です。
    でも、数学力ってそれなのでしょうか?

    答案を見るたび、色々と考えてしまいます。
    足の速い子が勝つように、計算の速い子が勝つのは、1つの物差しとして正しい。
    でも、物差しはそれ1つではない。
    昨日の自分より数学がわかるようになっていること。
    前よりも、勉強が好きになっていること。
    それも評価されてほしい。
    そうであってほしい。
    そう思います。
      


  • Posted by セギ at 13:05Comments(0)講師日記

    2018年07月22日

    夏期講習のお知らせ。2018年夏。


    2018年度夏期講習のお知らせです。
    申込書またはメールでお申込みください。
    受付順にご予約となります。
    この期間、通常授業はありませんので、いつもの時間帯の授業を希望される方も改めてお申込みください。
    8月通常授業はございませんので、8月分通常授業料のお支払いは不要です。
    外部生のお申込みも可能です。
    外部生の方は、パソコン画面左のお問い合わせボタンからお問い合わせください。
    なお、8月11日(土)~8月19日(日)は、夏期休業とさせていただきます。
    お問い合わせの返信は8月20日(月)以降となりますので、ご了承ください。

    以下は、夏期講習募集要項です。

    ◎期日
    7月23日(月)~9月1日(土) 
    ただし、毎週日曜日と、8月13日(月)~18日(土)は休校となります。
    7月中に夏期講習の前倒し授業をご希望の方はご連絡ください。
    対応可能です。

    ◎時間帯
    10:00~11:30 , 11:40~13:10 , 13:20~14:50 , 15:00~16:30 , 16:40~18:10 , 18:20~19:50 , 20:00~21:30

    ◎費用
    1コマ90分4,000円×受講回数+諸経費4,000円

    ◎指導科目
    小学生 一般算数・受験算数・英語
    中学生 数学・英語
    高校生 数学・英語

      


  • Posted by セギ at 16:10Comments(0)大人のための講座

    2018年07月22日

    8月4日(土)、大人のための数学教室を開きます。


    7月21日(土)、大人のための数学教室を開きました。
    数Ⅱ「図形と方程式」、今回は2回目です。
    前回は、数直線上の内分点、外分点の座標の求め方を学習しました。
    今回は、座標平面上の線分の内分点・外分点の座標の求め方です。
    まずは上の左の図を見てください。
    座標平面上に点A(x1,y1)、点B(x2,y2)があります。
    この2点を結んだ線分ABをm:nに内分する点Pの座標を考えます。

    斜めになっているけど、何とかして線分ABの長さを求めて、それを内分するのかな?

    そういう考え方もわからなくはありませんが、もっと簡単に求めることができます。
    これ、まずはx座標のことだけ考えましょう。
    点A、Bのx座標をx軸に記してみます。
    それぞれの点から真下に点を下ろしていくイメージです。
    上の図の赤で記したものがそれです。
    赤で示した3本の点線は全て平行です。
    したがって、平行線と線分の比から、線分AB上でm:nだったものは、x軸上でもm:nであることがわかります。
    つまり、求めたい点Pのx座標は、点AとBのx座標を内分の公式に当てはめて求めることができます。
    すなわち、点Pのx座標は、


    nx1+mx2
    m+n

    となります。

    同様に、点Aと点Bのy座標をy軸上に記して考えるなら、点Pのy座標は、AとBのy座標を内分の公式に当てはめれば求めることができます。
    点Pのy座標は


    ny1+my2
    m+n

    となります。

    以上の説明でわかりにくいところがある場合、以前に学習したことが曖昧になっている可能性があります。
    おそらく、「平行線と線分の比」のことを忘れているのではないかと思うのです。
    その場合、中3テキストの「相似」の章で確認してください。

    問題 4点A(-2,0),B(-3,-2),C(0,-1),Dを頂点とする平行四辺形ABCDがある。頂点Dの座標を求めよ。

    座標平面について初めて学習する中学1年生の数学でも、同じ問題は存在します。
    中1では、点Bから点Aへの座標上の移動を読みとり、同じように点Cから点Dへ移動していることからDの座標を求めます。
    点Bから点Aへは、x軸の正の方向に1、y軸の正の方向に2だけ移動しています。
    したがって、点Cから点Dへも同じだけ移動します。
    点C(0,-1)をx軸の正の方向に1、y軸の正の方向に2だけ移動すると、(1,1)。
    よって、D(1,1)です。

    その求め方でも構わないのですが、対角線の中点の座標を利用して求める方法があります。
    この平行四辺形の対角線はACとBDです。
    そして、平行四辺形の対角線は、それぞれの中点で交わります。
    これは、平行四辺形に関する重要な定理です。
    この定理を利用します。
    A(-2,0),C(0,-1)の中点の座標はx座標、y座標をそれぞれ足して2で割れば良いのですから、(-1,-1/2)となります。
    対角線BDの中点も同じ座標です。
    これを利用して、方程式を立てます。

    D(x,y)とすると、
    -3+x /2=-1 
    -3+x=-2
    x=1

    -2+y /2=-1/2
    -2+y=-1
    y=1

    よってD(1,1) となります。

    「平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる」という定理を初耳のように感じる場合は、中学2年のテキスト「四角形」の章で復習できます。
    また、中点の座標の求め方も既習なのですが、「え?」「何で?」と思う場合は、それは1:1に内分するということですから、内分の公式で解いて構いません。

    ・・・・こういう但し書きが多くなるのが、この「図形と方程式」という単元の特徴です。
    中学・高校の数学でこれまで学習したことを忘れていると、そこでいちいちつまずくことになるのがこの単元です。
    次に学習する重心の座標も、そうです。

    三角形の重心。
    三角形には外心・内心・重心・垂心・傍心の5種類の点が存在します。
    それを三角形の五心と呼びます。
    中3数学でも発展的なテキストには載っていますし、数Aの「図形の性質」でも学習する内容です。
    外心は、三角形の外接円の中心。
    内心は、三角形の内接円の中心。
    重心は?

    三角形の頂点と対辺の中点を結ぶ線分を中線という。
    三角形の3つの中線は1点で交わる。
    この点を三角形の重心という。

    これが、重心の定義です。
    また、重心は、各中線を2:1に内分します。
    これも非常に重要です。
    え、何それ?と思う場合は、中3か数Aのテキストに戻って復習すると、理解が深まると思います。

    さて、今回学習するのは、重心の座標の求め方です。
    A(x1,y1),B(x2,y2),C(x3,y3)の三角形ABCの重心の座標は?
    まず、頂点Aから辺BCに中線を引きましょう。
    頂点Aと、BCの中点Mとを結んだ線分です。
    Mの座標は、(x2+x3 / 2 , y2+y3 / 2)。
    重心Gは、線分AMを2:1に内分する点ですから、内分点の公式にあてはめ、整理すると、

    G(x1+x2+x3 / 3 , y1+y2+y3 / 3)

    となります。

    問題 △ABCの頂点A、Bの座標はそれぞれ(4,-4),(-1,4)で、重心Gの座標は(-1,2)である。頂点Cの座標を求めよ。

    C(x,y)とします。
    公式にあてはめると、x座標に関しては、
    4-1+x / 3=-1
    3+x=-3
    x=-6

    y座標に関しては、
    -4+4+y / 3=2
    y=6

    よって、C(-6,6) です。

    さて、今回の授業はここまででした。
    なお、テキストp.45例題7は省略します。
    図形の証明問題です。
    この先の問題とのつながりはありません。
    後に数B「ベクトル」を学習すればもっと簡単に示せることなので省略し、先に進みましょう。
    次回は、いよいよ直線の方程式。
    ここから、公式の数も爆発的に増えていきます。

    次回の数学教室のお知らせです。

    ◎日時  8月4日(土)10:00~11:30
    ◎内容  数Ⅱ「図形と方程式」を続けます。p.45例題8の解説から。
    ◎場所  セギ英数教室
           三鷹市下連雀3-33-13
             三鷹第二ビル 305
           春の湯さんの斜め前のビルです。
    ◎用具   ノート・筆記用具
    ◎参加費 2,000円
           当日集めさせていただきます。
    ◎予約  私の携帯メールかLINEに、ご予約をお願いいたします。





      


  • Posted by セギ at 15:59Comments(0)大人のための講座

    2018年07月20日

    事後に考えた条件付き確率。


    今回は「事後に考えた条件付き確率」です。
    例えば、こんな問題です。

    例題
    赤玉5個、白玉2個が入っている袋から1個ずつ続けて2個の玉を取り出した。2個目の玉が白玉であったとき、1個目の玉が白玉である確率を求めよ。

    まずは公式を使わず、場合の数を用いて、これを求めてみましょう。
    玉の数は合計7個。
    それぞれの玉は色は同じでも別の玉と認識します。
    今回、2個目の玉は白玉であったことが確定しています。
    ですから、2個目の玉が白玉である場合は何通りあるのかを考えます。
    これは場合分けの必要があります。
    すなわち、赤白の順番で出た場合と、白白の順番で出た場合と。
    赤白の順に玉が出る場合の数は、
    5×2=10(通り)
    白白の順に玉が出る場合の数は、
    2×1=2(通り)
    よって、合計で、10+2=12(通り)であるとわかります。
    条件付き確率は、この12通りが全体の場合の数となります。
    2個目が白玉であるという条件下で1個目が白玉である確率は?ということだからです。
    この12通りのうち、1個目も白玉であったのは、上の計算のように2通りです。
    ですから、2個目が白玉であったとき、1個目も白玉であった確率は、2/12=1/6
    これが答えとなります。

    難しくありません。
    条件付き確率は、条件がついたことで全体の場合の数が限定されるだけなのです。
    ただ、高校数学では、上のように場合の数をいちいち求めたりせず、確率で処理します。
    そのためにあるのが公式です。
    公式は直観では意味を把握できないかもしれません。
    そのため、
    「わからない、わからない」
    と混乱してしまう人がいます。
    わからなくなったら、上の、場合の数の考え方に戻って確認してみてください。

    条件付き確率の公式は、
    PA(B)=P(A∩B)/P(A)
    今回は、2個目がわかってからさかのぼって考えますので、この公式を利用して、
    PB(A)=P(B∩A)/P(B)
    と考えたほうがわかりやすいでしょう。
    これが、事後に考えた条件付き確率の公式です。
    1個目の玉が白である事象をA、2個目の玉が白である事象をBとします。

    分母であるP(B)は、2個目が白玉である確率。
    やはり場合分けして求めます。
    赤白の順に玉が出る確率は、
    5/7・2/6=10/42
    白白の順に玉が出る確率は、
    2/7・1/6=2/42
    この2つは互いに排反ですから、2個目が白玉である確率は、
    10/42+2/42=12/42 となります。

    分子であるP(B∩A)は、2個目が白で、かつ1個目も白である場合の確率。
    すなわち、白白の順に玉が出る確率ということですから、
    2/7・1/6=2/42

    よって、
    PB(A)=2/42÷12/42=2/12=1/6
    これが、答えです。

    場合の数を用いて求めたさきほどの数字と見比べてください。
    似ています。
    2が2/42 に。
    12が12/42 になっているだけです。
    それぞれ、全体の場合の数42が分母としてついているだけです。
    確率として式を立てたために、それらが分母についているだけ。
    その分母は計算するときに払うことができます。
    だから、場合の数÷場合の数で計算しても、確率÷確率で計算しても、結果は変わらないのです。

    確率÷確率 でも、場合の数÷場合の数 と同じ結果が出る。
    条件付き確率の公式が示していることは、そういうことです。

    ところで、前回でもそこを詳しく書いたつもりだったのですが、計算式をズラズラ書いてあるところは読みにくいのかもしれません。
    上手く頭に入ってこない。
    つい斜め読みになる。
    理解するために一番重要なところがそこなのに、1人で読んでいてはピンとこない場合もあると思います。
    自学の難しさはそこにあります。
    何が重要であるか、自分ではわからない。
    読み流したことが最も重要なことかもしれません。

    あるとき、高校生に「2次関数」の授業をしていて、

    平方完成をした一般式
    y=a(x-p)2+q
    このとき、軸は直線x=p、頂点(p,q)

    という、2次関数の前半の学習で最も大切なところをわかっていない子がいました。
    理解できていないのは仕方ないのですが、
    「学校で習っていない」
    と主張するのです。
    これを教えない数学の授業などありえません。
    学校の授業ノートを見せてもらったら、やはり、ノートに書いてありました。
    ただ、全てシャーペンで、黒1色。
    ズラズラと行替えもせずに書かれて他の内容の中に埋没していたので、私は天を仰ぎました。
    「これは、真っ赤で書いて、青マーカーで囲んでおくようなところだよ」
    「だって、うちの先生、色分けしないから」
    「もう高校生なんだから、重要度は自分で判断しよう」

    しかし、それが無理な子がいるのも、現実問題としてわかります。
    何が重要かという視点を持てず、学習した記憶のあることは重要、思い出せないことは習っていない。
    そのように感情的な判断をし、定期テストが壊滅的な結果になってひどく落ち込むのですが、原因が何であるかの分析もやはり感情的。
    サポートの必要な子は多いです。

    基本がわかっていない。
    重要なことがわかっていない。
    テストに何が出るか、わかっていない。

    それを解消するだけで、テストの点数は劇的に上がっていきます。
      


  • Posted by セギ at 11:42Comments(0)算数・数学

    2018年07月18日

    時制に関する問題が苦手。高校生の場合。


    時制の識別の話の続きを。
    前回は中学生の話でしたが、今回は、高校生の話を。
    現行の教育課程では、中学で学ぶ時制は以下のものだけです。
    現在形・現在進行形・過去形・過去進行形・未来の文・現在完了形。
    未来は時制ではない、「未来時制」「未来形」というものはないという説がありますが、初学者にとっては正直そんなのどうでもいいので、私は「未来時制」という言い方は避けますが時制を学ぶ際に未来も加えます。
    ともあれ、上の6つの時制を中学の3年間でゆっくりと学ぶのですが、時制は、まだあと6つあります。
    高校1年でその6つをほぼ同時に学ぶので、混乱する子が多いようです。
    以下、例文とともに整理してみます。

    ◎現在形・・・主に現在の習慣・現在の状態を表す。  
    She lives in Tokyo.
    彼女は東京に住んでいる。

    ◎過去形・・・主に過去の動作・状態を表す。
    She lived in Tokyo five years ago.
    彼女は5年前東京に住んでいた。

    ◎未来の文・・・未来の動作・状態を表す。
    She will live in Tokyo next year.
    彼女は来年東京に住んでいるだろう。

    ◎現在進行形・・・現在行っている動作を表す。
    She is playing the piano now.
    彼女は今ピアノを弾いている。

    ◎過去進行形・・・過去のある時点で行っていた動作を表す。
    She was playing the piano at that time.
    彼女はそのときピアノを弾いていた。

    ◎未来進行形・・・未来のある時点で行っている動作を表す。
    She will be playing the piano at this time tomorrow.
    彼女は明日の今頃ピアノを弾いているだろう。

    ◎現在完了形・・・現在の時点までの完了・継続・経験・結果を表す。
    She has lived in Tokyo for five years.
    彼女は5年間東京に住んでいる。

    ◎過去完了形・・・過去のある時点までの完了・継続・経験・結果を表す。
    She had lived in Tokyo for five years before she went to New York.
    彼女はニューヨークに行くまで5年間東京に住んでいた。

    ◎未来完了形・・・未来のある時点までの完了・継続・経験・結果を表す。
    She will have lived in Tokyo for five years by the time she finishes high school.
    彼女は高校を卒業するまでで5年間東京に住んだことになる。

    ◎現在完了進行形・・・現在のある時点までの動作の継続を表す。
    She has been playing the piano for five hours.
    彼女は5時間ピアノを弾いている。

    ◎過去完了進行形・・・過去のある時点までの動作の継続を表す。
    She had been playing the piano for five hours befor I visited her.
    彼女は、私が訪れるまで5時間ピアノを弾いていた。

    ◎未来完了進行形・・・未来のある時点までの動作の継続を表す。
    She will have been playing the piano for five hours till 15:00.
    彼女は15時までで5時間ピアノを弾いたことになる。

    これらがいきなりドバッと出てきます。
    未来完了進行形など、日常会話ではほとんど使わない時制もあります。
    書き言葉ですね。
    しかし、文法的には存在します。

    高校生になると、さすがに少し精神的成長が見られ、できればこれを覚えたいという意欲を見せる子が多いですが、意欲があっても識別できないことがあります。
    特に勘違いしやすいのが、過去形・現在完了形・過去完了形。
    中学3年生で現在完了形を学んだときは、過去形と混ざってわからなくなる子はそんなにいなかったのですが、過去完了形を学ぶと、この3つの区別がつかなくなり、結果、全て過去完了形を選んでしまう子がいます。

    問題 次の空所に最も適切なものは以下のどれか。

    He (    ) in Osaka since he was a child.

    1.lived  2. has lived   3.had lived  4.had been living

    正解は2の現在完了ですが、これを過去完了の3と誤答してしまう子は多いです。
    過去完了を習いたてなので、何でも過去完了に思えてしまうということもあるでしょう。
    こういう四択問題を理屈で解いたことがなく、全て根拠のない感覚で解いている子もいるでしょう。
    しかし、一応理屈を考えて、それでも間違えてしまう子もいます。

    過去完了は、「過去のある時点までの完了・経験・継続・結果」です。
    視点は過去のある時点にあり、そこからさらに過去を振り返っての完了・経験・継続・結果ということです。
    上の例文の、
    She had lived in Tokyo for five years before she went to New York.
    彼女はニューヨークに行くまで5年間東京に住んでいた。

    で言えば、視点は、「彼女がニューヨークに行った」という過去のときです。
    その過去のある時点までで5年間東京に住んでいたという継続の用法です。
    こうしたときに用いるのが、過去完了です。

    The train had already left when we got to the station.
    私たちがその駅に着いたとき、その列車は既に出発してしまっていた。

    これも過去完了です。
    「私たちがその駅についたとき」というのが、過去の視点。
    そのときには、既に列車は出発してしまっていたという完了の用法です。

    それに対し、上の問題文は、

    He has lived in Osaka since he was a child.
    彼は子どものときから大阪に住んでいる。

    この視点は現在です。
    現在から見て、過去からずっと現在まで大阪に住んでいるという継続の用法です。
    しかし、このsince節を「視点」と間違えてしまうのです。
    このsince節は、「視点」ではなく「起点」です。
    どこの時点に立って過去を振り返っているかの視点ではなく、その状態の起きた始まりを示しているのです。
    ここを混線してしまう人が多く、何を見ても、過去完了を選んでしまうようです。

    「じゃあ、sinceがあったら現在完了?」
    と訊く子がいます。
    sinceが入っていても過去完了のこともあります。
    また、基準となる過去のある時点を明示するため、過去完了の文は1文が長くなりがちです。
    「じゃあ、長いと過去完了?」
    と訊く生徒もいます。
    「そうとは言い切れないです」
    「whenとかbeforeがあれば、過去完了?」
    「・・・そういう安易な見分け方は、本当にやめよう」
    「えー・・・・・」

    現在完了と過去完了の見分け方の基準は、視点が現在なのか過去なのか、です。
    それが、時制の定義にのっとった根本的な見分け方です。 
    しかし、それだけは絶対に受け入れられないというように、他の安易な見分け方を延々と探そうとする子がいます。
    それをやっている間は、時制の見分けはできません。
    whenやbeforeがあれば必ず過去完了であれば本当に楽なのですが、決してそうではないのです。
    ただ、1文が長く、before節がついているときに、これは過去完了の文なのではないかと予測しながら読んでいくのならOKなのですが。


    昔、大手の個別指導塾で講師をしていた頃。
    都立自校作成校に通う高校3年生の数学を担当したことがありました。
    もともと秀才ですので、英語もそこそこ出来ていて、それは高い基準での話だと思うのですが、あるとき、雑談でこんなことを言いました。
    「僕、最近、やっと英語がわかってきたんですよ」
    「え?」
    「学校の参考書ですよ。1回も読んだことがなかったんだけど、あれを読んでみたら、知りたかったことが全部書いてあった」
    「・・・・・え?」
    「いや、マジで」


    現在形と現在進行形の使い分け。
    過去形と過去進行形の使い分け。
    過去形と現在完了形の使い分け。
    現在完了形と過去完了形の使い分け。
    時制の見分けは苦労するところですが、こうしたことは、実は、文法の参考書に詳しく書いてあります。
    疑問に思ったら、参考書を開いて、その部分だけを調べてみるのをお薦めします。
    多くの高校は、教科書やワークブックとともに、文法の参考書を一斉購入していると思います。
    学校の授業で使わないので埃をかぶっている、厚い英文法の本、手元にありませんか?
    例文がズラズラ並んでいて、ちょっと読む気にならないぶ厚い本です。
    実は、あれが物凄く役に立つ本で、よくある疑問には全て答えてくれます。
    教科書の例文と短い説明ではよくわからなかったことが全部書いてあります。

    そんなの学校からもらっていないという人は、大きめの書店に行き、高校参考書コーナーで何冊か見比べて購入すると良いでしょう。
    参考書や問題集は、他人の勧めで購入するものではなく、必ず自分で見て、自分が使い易いものを購入しましょう。
    字体やレイアウトも重要です。
    良い参考書としてネットや通信教育の付録冊子で勧められているものを買っても、買ったことに満足して終わるだけになりかねません。
    開くだけで気持ちの沈むような参考書は、結局開かないです。
    他人の勧める良い参考書は、英文法が好きで、英語の成績も良く、より詳しく知りたい人が読むものかもしれません。
    いわゆる、文法の重箱の隅が載っている本です。
    文法の基本を学ぶのなら、易しい文法の本で十分です。
    カラフルで、イラストなども使われていて、易しい基本を説明している本を自分で選んでみると良いと思います。
    ただし、目次と索引はしっかりしているものを。
    「第一章 5文型」「第二章 時制」「第三章 態」といったように、目次に硬い言葉が並んでいるもののほうが調べものには向いています。
    巻末に索引がついていることも重要です。
    何かを調べるときには、索引を用いるからです。
    柔らかい言葉で書いてある読み物的な文法の本は、調べものの役には立ちません。

    宝物は、手元にあります。
    良い参考書も単語集も。
    そして、ラジオをつければ、良質なリスニング教材が無尽蔵に流れてきます。
    使わない手はありません。


      


  • Posted by セギ at 12:43Comments(0)英語